そえだ信「君に、最大公約数のテンプレを」第115話「見せてもらってみた」新来の転生者の「魔法」 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

クラシック音楽を中心にした好きな音楽と読書感想、日々の雑感などを思いつくまま気まぐれに書き綴ります

 

そえだ信「君に、最大公約数のテンプレを」、10月27日「115 見せてもらってみた」が公開されています。

 

ハックは新しく現れた転生者、ジョウとレオナの二人から転生からこの地に来るまでのことを聞きます。

 

『こいつら、誰ぞに比べてスタート条件に恵まれすぎていないか?

 最も戦闘能力に乏しいこちらが単独で、オオカミ蔓延り行く先の見えない山の奥。魔法標準装備の二人組が、街の見えている浅い森の中スタートって。

 明らかにかの管理者《神様》の依怙贔屓、あるいは悪意が透けて見える気がするんだが。

――やっぱり最初の、おちゃらかしが原因か?』 などと、考えながら(笑)

 

二人の話を聞きながらハックは冷静に二人を観察しているようです。

 

「それじゃあ、お前らの魔法を見せてくれるんだろう? ここなら他人には見られないし、危険も少ない。思い切りやって構わないと思うぞ」

一通りの話を聞き終え、その後は二人の「魔法」、

『ジョウは、『火球かきゅう(ファイアボール)』と『土槍つちやり(アースランサー)』。

 レオナは、『水矢みずや(ウォーターアロー)』と『風刃ふうじん(ウインドエッジ)』。

 名称は、本人たち命名。』を見せてもらうことになりました。

 

まずは、ジョウ。

『「に炎の加護あらん! ここに輝き燃える力となれ!」

 両手の前に赤い炎が浮かぶ。見る見るうちに、直径三十センチほどの球形に膨らみ。

火球ファイアボール!」

 ひときわ張り上がった声とともに、火の球は高速で前方に飛び出した。

 野球のボールを全力で投擲したくらいの速度だろうか。

 あっという間に二十メートルほど飛翔、河原近くの小ぶりの岩に衝突し、一瞬で弾けた。

 ちりぢりの細かい火の粉が、川面に向けて散っていく。』

 

『「朧朧ろうろうたる神よ! 我が声に答え、母なる大地より天をけ!」

 また低い呟きが、すぐ張り上げに変わった。

土槍アースランサー!」

 次の瞬間、さっき火球の的になった小岩が、躍り上がった。

 ごろり転がった岩のあった場所、凹んだ穴状の土から、細いものが突き出している。

 土でできているらしいそれが、アースランサーの本体のようだ。』

 

「ほおお」

「凄いな」

ハックとトーシャは顔を見合わせ感心します。

 

(ところで、この「魔法」をやる前の呪文のような奴、絶対必要に物なのでしょうか? それとも転生前のゲームなんかの記憶、なのか? 何だか面白い感じ、ですね(笑))

 

次は……

 

 

 

 

 

 

そえだ信「赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録」。絶賛発売中!!!

 

 

下記リンクから、一部試し読みできます。ぜひ覗いてみて下さい。

赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録1

 

 

赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録1 (MFブックス)

不作による飢餓、害獣の大繁殖。大ピンチの領地を救うのは、赤ちゃん!?

ルートルフ・ベルシュマンは生後6か月で突然大人並みの意識に目覚め、別世界の『記憶』に何かを告げられるのを感じる。焦らず周りの状況認識と言語習得から始めると、間もなく自分が男爵家の次男であり、領地が困窮していることを知る。領民たちが冬を越せないほどの深刻さに、自分が大人になるまでじっとしていられないと感じたルートルフは、兄のウォルフに自身の正体を明かし、ふたりで領地救済に乗り出そうと決意する。
「ぼく、のこと、ひみちゅ」
ふたりは別世界の『記憶』と『加護』という不思議な力を頼りに、領地に襲い来る問題への対処法を考えていくが……。
秘密を共有した兄弟コンビは無事に男爵領を救うことができるのか?
頭脳派0歳児の活躍とかわいらしさに目が離せない、本格異世界ファンタジー。

 

 

 

掃除機探偵の推理と冒険 (ハヤカワ文庫JA)

刑事の鈴木は、目覚めるとロボット掃除機になっていた! しかも眼前には男の死体が……。『地べたを旅立つ』改題。解説/辻真先

 

 

臼月【うすづき】トウコは援護【まも】りたい

二月の苫小牧。完全犯罪をもくろむ男が用意した完璧なはずのアリバイは、意外な人物によって崩される。人を【援護/まも】るつもりが、いつも必ず容疑者にしてしまう――史上最も不器用な「探偵」が活躍する、デビュー作『掃除機探偵の推理と冒険』に続く新感覚ミステリ

 

こちらで第一話全文無料で読めます。