オランダ室内合唱団 「Poulenc, Sacred & Secular Music」 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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何故だか急にプーランクの無伴奏合唱曲が聴きたくなり、iTunesを検索してみると、オランダ室内合唱団の「Poulenc, Sacred & Secular Music」というアルバムがヒットしました。オランダ室内合唱団についてはあまり詳しくは知らなかったのですが、指揮者がエリク・エリクソン、と言うのに興味がわき聴き始めました。

 

2枚組のディスク、という形で発売されたアルバムらしく一枚目には『悔悟節のための4つのモテット』、『クリスマスの4つのモテット』、『ミサ曲 ト長調』他の宗教曲が、二枚目には『人間の顔 』『小さな声』他の世俗曲が収められている、という形になっているようです。今日は一枚目を聴くことにしました。

 

「オランダ室内合唱団についてはあまり詳しくは・・・」と書きましたが、一聴して分かるのは非常にレベルの高い合唱団だという事です。鍛えられた発声。しかしヴィブラートは少なくたぶんルネサンスやバロックの音楽もたくさん歌ってきたグループだと思います。正確な音程感。精緻なアンサンブル。それでいて、随所にとても自然な歌が聞こえてきます。

 

プーランクの合唱曲の解説などでバロック音楽の様式を云々と言った記述を見ます。たしかにそういった音楽を研究し応用したのでしょう。しかし、今日聴いたモテットやミサなどでは、例えばバッハの音楽などよりはむしろもっと古い時代、ルネサンスの音楽の自然な流れのような物を強く感じました。そして、そんな中に確かに現代音楽の香りも。

 

プーランクについては、しばらく前にも記事投稿しています。

 

その時も感じたのですが、素晴らしい合唱曲をたくさん残してくれた作曲家ではありますが、良い演奏をするのは間違いなく難しい。前の投稿の時聴いたザ・シックステイーンや今回のオランダ室内合唱団のようなレベルの高い合唱で無ければなかなか聴いて楽しむことは難しい気がします。正確な音程、リズム、鍛えられたアンサンブル。当たり前のことが当たり前にできて、その先に初めて音楽が見えてくる。そういう意味でも、今日聴いたこのアルバム、素晴らしい演奏でした。

 

 

 

 

 

 

Poulenc: Sacred & Secular Chor