ウェーバー 2曲の「聖なるミサ(Missa Sacta)」美しい旋律と活気にあふれたコーラス | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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先日、「シューマン レクイエムとミサ・サクラ 作品目録の最後に並ぶ宗教音楽」と言う記事を書いた時聴いた「ミサ・サクラ」の収められたCDには、「ミサ・サクラ」の前にウェーバーの「聖なるミサ第2番「祝典ミサ」」と言う曲が収録されていました。記事を書いた時はシューマンの曲を聴くことが目的でしたのでウェーバーの「祝典ミサ」は飛ばして聴いていなかったのですが、後になってあらためて聴くと、この曲に魅了されてしまいました。最初のキリエから美しい旋律と生き生きとしたコーラス。とてもオリジナリティに満ちた音楽です。第3曲のソプラノソロの心に沁みるような響き、それに続くコーラスの輝かしさ。変化に富み深みもある管弦楽、美しく時にはオペラ的なものも感じさせるソロパート、そしてコーラスの明るく喜びに満ちた歌。魅力的な音楽でした。

 

ウェーバーは歌劇「魔弾の射手」を作曲中だった1818年から1819年にかけて「聖なるミサ(Missa Sacta)」と題するミサ曲を2曲作曲しています。その第2番が先に掲載した「祝典ミサ」ですが、その前に発表された第1番は「魔弾の射手ミサ」と呼ばれているそうです。(ちょうど同じ頃書かれたから、と言う事で特に音楽的な関係は無いようですが。)

 

 

 

こちらも、美しい曲です。どちらの曲もベートーヴェンのミサ・ソレムニスのような巨大な音楽ではありませんが、近い時代のモーツァルトやハイドンのミサ曲と比べても決して見劣りする音楽ではありませんし、シューベルトのミサ曲と比べて完成度では上回っているのでは無いかと思います。そして何より音楽として美しく魅力的。こんなオリジナリティに満ちて生き生きとした音楽はなかなか聴けないという気がします。どちらももっと演奏されても良い曲では無いか、何だかそんな気がする素敵な音楽でした。

 

「カール・マリア・フリードリヒ・エルンスト・フォン・ウェーバー(ドイツ語: Carl Maria Friedrich Ernst von Weber、 1786年11月18日 - 1826年6月5日)は、ドイツのロマン派初期の作曲家、指揮者、ピアニスト。姓は、一般には慣用的な日本語表記であるウェーバーと、正確なドイツ語読みに従ったヴェーバーという表記が混在して用いられている。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトによるドイツオペラの伝統を継承し、自らの『魔弾の射手』によってドイツ・ロマン派のオペラ様式を完成、そしてリヒャルト・ワーグナーへと流れを導いた作曲家として重要である。
11歳で初めてオペラを作曲し、『魔弾の射手』や『オベロン』などのオペラのほか、『舞踏への勧誘』などの器楽曲も残す。また、オーケストラの配置を現在に近い形に改めたり、指揮棒を初めて用いた人物としても知られる。」(Wikipedia カール・マリア・フォン・ウェーバー より)

 

 

ウェーバー:聖なるミサ第2番「祝典ミサ」/シューマン:ミサ・サクラ Op. 147 (フロシャウアー)

聖なるミサ第2番「祝典ミサ」 Op. 76 J. 251
アンケ・ホフマン (ソプラノ)
メヒトヒルト・ゲオルク (アルト)
アンドレアス・ワーグナー (テノール)
Yoo-Chang Nah (バス)
ケルン西ドイツ放送合唱団
ケルン西ドイツ放送管弦楽団 
ヘルムート・フロシャウアー (指揮)

 

 

ウェーバー:ミサ・ソレムニス第1番「魔弾の射手」ミサ曲

聖なるミサ第1番「魔弾の射手ミサ」 Op. 75, J. 224
クリスティナ・ラキ (ソプラノ)
マルガ・シムル (アルト)
ヨーゼフ・プロチュカ (テノール)
ヤン=ヘンドリック・ローテリング (バス)
バンベルク交響合唱団 
バンベルク交響楽団 
ホルスト・シュタイン (指揮)

 

 

 

 

そえだ信「臼月【うすづき】トウコは援護【まも】りたい」

「掃除機探偵の推理と冒険」に続きこちらもよろしくお願いします。

4編の倒叙ミステリーからなる連作中短編集。ユニークなキャラクターが魅力的です!

 

ツイッターに感想がよせられています!

 

「・・・相手を援護(まも)ろうするトウコと、余計なことを言う彼女を黙らせたい犯人。両者のやり取りがクセになるミステリである。」

 

 

「昨日の予告通り、そえだ信 さんの『臼月トウコは援護りたい』の感想を、ブログにアップしました。 もうちょっと素直に読んでも良かったかも、という気もしないでも無いですが、私のようなヒネクレ者にも楽しめる、良い作品です。」

 

 

「そえだ信「臼月トウコは援護りたい」面白かった。 被疑者の無実を証明しようと証言を剃ればするほど、被疑者のアリバイを崩していくキャラクターにまつわる、すっきりするミステリ短編集!」

 

「掃除機探偵面白かったので購入。 完璧なアリバイを用意して犯行に及んだ犯人たち。雇ったばかりの臼月トウコの援護によって追い込まれていく連作倒叙ミステリ。 風変わりのキャラと独創的なトリックの面白さが際立っていて、楽しめました。」

 

「「臼月トウコは擁護りたい」、読了!倒叙モノの醍醐味の一つに犯人の焦燥感があると思うのですが、本作はこれが思う存分に楽しめて良いですね。使えないバイトとして犯人の目の前に出現する上に、自分の犯罪の弱点はきっちり刺してきて、クビだ!!!にいたる様式美が好き。ドラマにも向くのでは?」

 

「『臼月トウコは擁護りたい』読んだぜ。 北海道(主に札幌)を舞台にした連作倒叙。犯人が上手く警察の追及を避けられたかな、ってところにふらりと「そうですよーこの人が犯人なワケないじゃないですかー」と加勢しに来たかと思ったらスーパー余計なことを言って急転直下事件を解決しちゃう臼月さんは」

 

 

こちらで第一話全文無料で読めます。

 

 

 

 

 

 

臼月【うすづき】トウコは援護【まも】りたい

二月の苫小牧。完全犯罪をもくろむ男が用意した完璧なはずのアリバイは、意外な人物によって崩される。人を【援護/まも】るつもりが、いつも必ず容疑者にしてしまう――史上最も不器用な「探偵」が活躍する、デビュー作『掃除機探偵の推理と冒険』に続く新感覚ミステリ

 

 

 

文庫版「掃除機探偵の推理と冒険」発売中

 

 

 

 

 

掃除機探偵の推理と冒険 (ハヤカワ文庫JA)

刑事の鈴木は、目覚めるとロボット掃除機になっていた! しかも眼前には男の死体が……。『地べたを旅立つ』改題。解説/辻真先

 

 

解説者は、辻真先さん。とても素敵な解説でした。ぜひご一読下さい。

 

 

 

 

 

そえだ信、いよいよ国際的作家に?(笑)

 

タイの次は、台湾、でした。