「スペイン交響曲」「ツィゴイネルワイゼン」 小澤征爾とアンネ=ゾフィー・ムターの初共演盤 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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今日聴いたのはヴァイオリンがアンネ=ゾフィー・ムター、小澤征爾指揮フランス国立管弦楽団の演奏によるラロ「スペイン交響曲」とサラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」が収められたディスクでした。

 

1984年に録音され発売時は小澤征爾とアンネ=ゾフィー・ムターの初共演盤として話題になったディスクです。ともにカラヤンの愛弟子として、当時ボストン交響楽団の音楽監督としてクラシック音楽界のトップランナーの一人となっていた小澤征爾とまだ20歳ながら新進演奏家として注目を集め将来を嘱望されていたアンネ=ゾフィー・ムター。

 

音楽は最初からムターの卓越したテクニックと落ち着いた表現力に驚かされます。情熱的で力感あふれる演奏でありながら、けっして表面的なテクニックを見せるだけの演奏には留まらず音楽の深いところに踏み込もうとする意欲と一つ一つの音を味わうように歌っていく様は20歳の若い女性には全く見えない、まるで大ベテラン演奏家の演奏を聴いているような趣を感じる部分さえあったと思います。

 

小澤征爾指揮フランス国立管弦楽団の演奏も聴き応え充分。骨格のしっかりとした音楽を聴かせてくれています。


「《スペイン交響曲》(Symphonie espagnole )作品21は、エドゥアール・ラロが1874年に作曲した作品。ラロの代表作と見なされている。ニ短調をとる。
交響曲と題され、構成もいわゆる交響曲を意識した4楽章の中央に「間奏曲」を追加した5楽章からなるものの、実際はヴァイオリン独奏と管弦楽のために作曲された交響的協奏曲にほかならない。ラロは1872年にパブロ・デ・サラサーテのためにヴァイオリン協奏曲第1番 ヘ長調を作曲しており、この曲もサラサーテのために書かれていることから本来「ヴァイオリン協奏曲第2番」に当たる曲である。」(Wikipedia スペイン交響曲 より)

「『ツィゴイネルワイゼン』(独:Zigeunerweisen)作品20は、スペイン生まれのヴァイオリニストであるサラサーテが作曲、1878年に完成した管弦楽伴奏付きのヴァイオリン独奏曲である。1904年に本人の演奏のレコードが録音されている。」(Wikipedia ツィゴイネルワイゼン より)

 

 

ラロ:スペイン交響曲、サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン(クラシック・マスターズ)

アンネ=ゾフィー・ムターと小澤征爾の初共演盤として注目された作品です。情熱的で力感に富みながら、技術的にも完璧にコントロールされたムターのヴァイオリンをサポートする小澤の、これまた完璧ともいえるオーケストラ・ドライブ。両者の美点が合致した見事な作品に仕上がっています。

 

 

 

 

そえだ信「臼月【うすづき】トウコは援護【まも】りたい」

「掃除機探偵の推理と冒険」に続きこちらもよろしくお願いします。

4編の倒叙ミステリーからなる連作中短編集。ユニークなキャラクターが魅力的です!

 

ツイッターに感想がよせられています!

 

「・・・相手を援護(まも)ろうするトウコと、余計なことを言う彼女を黙らせたい犯人。両者のやり取りがクセになるミステリである。」

 

 

「昨日の予告通り、そえだ信 さんの『臼月トウコは援護りたい』の感想を、ブログにアップしました。 もうちょっと素直に読んでも良かったかも、という気もしないでも無いですが、私のようなヒネクレ者にも楽しめる、良い作品です。」

 

 

「そえだ信「臼月トウコは援護りたい」面白かった。 被疑者の無実を証明しようと証言を剃ればするほど、被疑者のアリバイを崩していくキャラクターにまつわる、すっきりするミステリ短編集!」

 

「掃除機探偵面白かったので購入。 完璧なアリバイを用意して犯行に及んだ犯人たち。雇ったばかりの臼月トウコの援護によって追い込まれていく連作倒叙ミステリ。 風変わりのキャラと独創的なトリックの面白さが際立っていて、楽しめました。」

 

「「臼月トウコは擁護りたい」、読了!倒叙モノの醍醐味の一つに犯人の焦燥感があると思うのですが、本作はこれが思う存分に楽しめて良いですね。使えないバイトとして犯人の目の前に出現する上に、自分の犯罪の弱点はきっちり刺してきて、クビだ!!!にいたる様式美が好き。ドラマにも向くのでは?」

 

「『臼月トウコは擁護りたい』読んだぜ。 北海道(主に札幌)を舞台にした連作倒叙。犯人が上手く警察の追及を避けられたかな、ってところにふらりと「そうですよーこの人が犯人なワケないじゃないですかー」と加勢しに来たかと思ったらスーパー余計なことを言って急転直下事件を解決しちゃう臼月さんは」

 

 

こちらで第一話全文無料で読めます。

 

 

 

 

 

 

臼月【うすづき】トウコは援護【まも】りたい

二月の苫小牧。完全犯罪をもくろむ男が用意した完璧なはずのアリバイは、意外な人物によって崩される。人を【援護/まも】るつもりが、いつも必ず容疑者にしてしまう――史上最も不器用な「探偵」が活躍する、デビュー作『掃除機探偵の推理と冒険』に続く新感覚ミステリ

 

 

 

文庫版「掃除機探偵の推理と冒険」発売中

 

 

 

 

 

掃除機探偵の推理と冒険 (ハヤカワ文庫JA)

刑事の鈴木は、目覚めるとロボット掃除機になっていた! しかも眼前には男の死体が……。『地べたを旅立つ』改題。解説/辻真先

 

 

解説者は、辻真先さん。とても素敵な解説でした。ぜひご一読下さい。

 

 

 

 

 

そえだ信、いよいよ国際的作家に?(笑)

 

タイの次は、台湾、でした。