ジル・バンショワ Amoureux suy et me vient toute joye | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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クラシック音楽を中心にした好きな音楽と読書感想、日々の雑感などを思いつくまま気まぐれに書き綴ります

 

冒頭に掲載しました画像は、デュファイやバンショワの紹介にはよく使われる有名な絵で、このブログでも以前掲載したことがありました。

 

 

マルタン・ル・フラン と言う人の 1451年に出版された世俗写本《貴婦人の擁護者 Le Champion des Dames》(パリ、国立図書館)の中にめられた挿絵だそうで、1440年頃にこの2人の音楽家が出会ったと言うエピソードを元にして書かれた物のようです。向かって左側がギョーム・デュファイ、右側がジル・バンショワ。(肖像の上に名前が書かれています。) その2人が音楽家ダと言うことを強調するためでしょうか、2人の近くには楽器が書き込まれています。デュファイの傍らには小型のオルガンのような楽器(ポルタティフ・オルガン、と言うようです。)が。バンショワは左手に竪琴をぶら下げています。

「ポルタティフ(〈ドイツ〉Portativ) 主に、12~15世紀に用いられた小型のパイプオルガンの一種。ひざにのせるか、あるいは首からつるすかして楽器を保持し、左手でふいごを動かして右手で鍵(けん)を操作する。」(コトバンク 「ポルタティフ」の解説 より)

 

2人とも教会音楽を作るとともに宮廷音楽家として精力的に活躍していたようですから、このような楽器を弾きながら歌を歌う、弾き語りのようなこともしていたのかも知れませんね。

 

今、Amazon Music Unlimitedで「The Art of Courtly Love / 宮廷の愛」と言うデヴィット・マンロウのアルバムを聴いています。中世からルネサンス暑気あたりまでのシャンソンを集めたとても良いアルバムで、特にバンショワの作品が後半に何曲か収められていて、今まであまり色々聴くことが無かった作品があったりしますから嬉しくなったりしています。本当はこれをダウンロード購入しようとも思ったのですが、ちょっと問題。Amazon Music Unlimitedの他の作品でも思うことがあるのですが、アルバムの中の作品の情報が少なすぎるのです。「The Art of Courtly Love / 宮廷の愛」で言うと一つ一つの作品の作曲者すら書かれていません。他の情報と照らし合わせてようやくこれはデュファイの作品か、こちらがバンショワだな、等と分かる程度で、よく知っている作品ならともかくこのアルバムではかなり問題だと思います。これはやはり日本語の解説がついたCDを買った方が良いかな。(輸入盤でも作曲者と演奏者は分かるのでダウンロード購入より大分マシ、ですね(笑))

 

それにしても、ジル・バンショワ、なかなか良いです。

 

 

 

 

 

宮廷の愛

 

 

 
 
 
 
 

宮廷の愛

ルネサンス音楽がとても新鮮に響いた今から40年前に、最も生き生きとそれを再現して見せた「マンロウの遺産」。彼の率いるこのロンドン古楽コンソートによる14~15世紀の宮廷での音楽は、『説得力のある演奏こそがオーセンティックな演奏』と言わしめた名盤。初版LPに掲載されていたレコーディング時の写真も多数掲載。日本語解説、歌詞対訳付(旧 TOCE-11024~11026分売だったもののセット化)
[演奏]デイヴィッド・マンロウ(指揮)ロンドン古楽コンソート
[録音]1972~1973年