「帰れソレントへ」聴き比べ  大変な時ですが、がんばれイタリア! | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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最近のニュースではイタリアをはじめとしてヨーロッパ各地大変なことになっているようです。

気持ちが暗くなることばかりですが、こんな時こそ気持ちの良い歌でも聴いてじっくりと構えるべきではないかと思います。



イタリアの歌と言えば、私は「帰れソレントへ」が好きなんですが、

Youtubeを調べていたら、色んな歌手の「帰れソレントへ」が出てきたので、思わず聴き比べてしまいました。

テノール歌手でも色々な声があって、また人によって歌い方(表現法)も違いなかなか面白い物です。

今日は「がんばれイタリア」の気持ちも込めて、「帰れソレントへ」(Torna a Surriento)の聴き比べを。


Ferruccio Tagliavini - Torna a Surriento

まずは私が大好きなタリアヴィーニ。大人の男の色気を感じさせてくれる歌です。


Beniamino Gigli: "Torna a Sorrento"

こちらは往年の大テナー、ジーリ。古い録音(1930年代?)ですがジーリの声は明瞭ですね。軽くて甘い、これぞテノールって感じです。



The Three Tenors (Paris 1998) - Torna a Surriento

3大テノール競演の「帰れソレントへ」。3人の声質や歌い方の違いが面白いですね。


Pavarotti torna a sorriento

パヴァロッティはもう一つ単独で(笑)18番の「帰れソレントへ」。溢れる声。軽々と、それなのに切なく。いいね、さすが。

Jose Carreras sings Torna a Surriento

カレーラスも。声がいかにも貴公子(笑)全身を使った表現がなかなかいいです。



Gius.Di Stefano - Franco Corelli -Torna a surriento

ディ・ステファーノとフランコ・コレルリ2人の「帰れソレントへ」を聴き比べです。
正統派2枚目ステファーノと男っぽさのコレルリ、どちらもかっこいい。




Andrea Bocelli - Torna a surriento

盲目のテナーボチェッリ。いい声ですね。パブァロッティと比べると見た目もそうですが(笑)歌も声もスリムでストレートな感じ。声質が若々しい感じなのでその歌い方が合っています。



帰れソレントへ(かえれソレントへ、ナポリ語:Torna a Surriento)は、ソレントに捧げられた代表的なナポリ民謡(カンツォーネ)の1つ。

1902年9月15日にソレントを訪れた、時の首相ジュゼッペ・ザナルデッリのために作曲された。ジャン・バッティスタ・デ・クルティス(作詞)とエルネスト・デ・クルティス(作曲)の兄弟の作品。



芙龍明子訳詞「帰れソレントへ」

うるわしのソレント 海原(うなばら)はるかに
夕もやたなびき 思い出誘う
オレンジの香り ほのかにただよい
森の緑にも 風はささやく
今はただ一人 過ぎし日しのべば
砕ける波音 寂しく響く
帰れ君 故郷(ふるさと)の町
このソレントへ 帰れよ

うるわしのソレント 海原はるかに
歌声流れて 夢路に誘う
海の精(せい)シレーネ 妙なるその歌
やさしくいざない 君を招くよ
今日もただ一人 窓にたたずめば
星かげ夜空に 寂しく光る
帰れ君 故郷の町
このソレントへ 帰れよ