
昨日、ミトロプーロスのマーラーの第6番を聴きながら、そう言えばこの録音を初めて聴いた頃マーラーの交響曲はあまり好きじゃなかったことを思い出していました。3番や6番など、聴こうと思っても結構快適な睡眠薬代わりになっていたこともあったな、などと。
私は今、このブログで「音楽 名曲・名演」などというテーマで記事を書いたりしていますが、もちろんクラシック音楽は好きですし結構長い間聴いてはいますが、決していわゆる「クラシック通」ではありませんし、知識もさほどの物ではありません。なにより好き嫌いが激しく、食わず嫌い(?)も多いわけで、かなり偏った趣味のクラシックファンかも知れません。最近になって今まで聴かなかった曲も聴けるようになったり聴けなかった曲が好きになったりしているのは、理解力がついたと言うより好き嫌いの感覚が鈍くなってきたのかも知れないなどと思ったりします(笑)
それはともかくとして・・・
私が何度も聴いたマーラーのディスクというと、クレンペラー指揮の「大地の歌」とテンシュテット指揮の「交響曲第4番」の2枚だけかもしれません。(あとはワルターの1番と9番か・・・)
「大地の歌」はクレンペラーのというより、ヴンダーリッヒの、と言うのが私の良く聴く最大の理由。もちろん指揮者としてのクレンペラーは好きですがこの録音に関しては指揮者は誰でも良いのかも知れません。(なんて(笑))
そして、「交響曲第4番」
これもテンシュテットのと言うよりルチア・ポップのマーラー第4番、なのです。
3楽章までは長い前奏(笑) 第4楽章、ルチア・ポップの澄み切った声を聴いて幸せな気分に浸りきる。(この瞬間のためならどんなことにも耐えられる(笑)なんて。)
天国の気分です。
外で何が起きようと、この時だけは・・・
「ルチア・ポップ(Lucia Popp, 1939年11月12日 - 1993年11月16日)は、スロバキア出身でオーストリアを中心に活躍したオペラ歌手。声域はソプラノで、リート歌手としても録音・演奏に活躍した。本名はルチア・ポポヴァー(Lucia Poppová)。」(Wikipedia ルチア・ポップ より)
どこかのサイトで読んだのですがルチア・ポップは自分の吹き込んだ数多くのディスクをほとんど聴いたことがないそうです。やり残したことがあるし今なら別のやり方があると思ってしまうから、だとか。そんな彼女が唯一聴くのがクレンペラー指揮の魔笛だと言います。これが自分のキャリアのスタートとなりましたと彼女は言っていました。
若き日のルチア・ポップ 清楚で知的でありながら、迫力もある夜の女王
クレンペラーという指揮者、まあ人格やプライベートなことはともかくとして(笑)、
音楽に対する見識と声に対する趣味の良さは凄いなと思います。
ルチア・ポップを抜擢した魔笛、ヴンダーリッヒを使った第9や「大地の歌」、
それだけで尊敬すべき大指揮者です。(随分いい加減な評価ですが(笑)尊敬すべき大指揮者なのは間違いないですよね。)
それから、もうひとつ。
カルミナ・ブラーナのルチア・ポップの声。
最高です。