マルツィ「モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第4番」 瑞々しい音と鋭い切れ味 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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Youtubeをあれこれ見ているうちにヨハンナ・マルツィのバイオリン、オイゲン・ヨッフム指揮のモーツァルトのバイオリン協奏曲第4番と言うのが眼に付きました。

ヨハンナ・マルツィ。そうだ以前この人の弾いたバッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」を聴いて感激したことを思い出しました。
なんて、瑞々しいバッハなんだ。
思わずそんなことを呟いてしまいそうになるくらい素敵な演奏でした。

それ以前に私が聴いたバッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」はヨーゼフ・シゲティの演奏した物でした。シゲティの音は美音とか瑞々しさ、と言う表現とはある意味正反対の音です。(なんと表現するのが適当か分からないのですが、多くの評論家はその演奏を「精神的な深みを感じさせる」と表現をしています。)

考えてみれば私がバッハを苦手だと思うようになったのは意識してバッハに接した最初がこのシゲティの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」とカザルスの弾く「無伴奏チェロ組曲」だったと言うこともあるかも知れません。
(どちらも長い間多くの評論家が最高の演奏だと推薦している演奏だったはずです。)

いずれも今聴けば確かに名演だとは思いますが、初めて聴くにはわかりずらい演奏、と言うか美しさを感じない演奏です。(って断定してしまって良いのか? とは思いますが(笑))
(もしかするとクラシックが難しいという人が多いのは、評論家なる人たちの責任が大きいのではないか、なんて。ちょっと言い過ぎました、ごめんなさい(笑))


そんなマルツィのモーツァルト。
ともかく聴いてみよう、とPlayのボタンをクリックしました。

バックはヨッフム指揮のバイエルン放送室内管弦楽団。
室内管弦楽団と言う事なので編成は小さいのでしょう。ヨッフムらしく骨格のしっかりとした演奏ですが比較的軽快な響きがモーツァルトにはぴったりしています。

そしてマルツィのバイオリン。
伸びやかでチャーミングな音。
そして時には鋭く切り込んでくるような瞬間も。

これも素敵な演奏でした。
マルツィの演奏、もう少し色々聴いてみたくなりました。





こちらが、マルツィのバッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」です。

Portrait Johanna Martzy
Portrait Johanna Martzy
posted with amachazl at 2020.03.22
Johanna Martzy, Jean Antonietti, RIAS-Symphonie-Orchester & Ferenc Fricsay
audite Musikproduktion (2015-02-06)