”不倫についてマジメに考える。後編 〜生物学的な愛情の期限は4年〜” | 堀江昭佳オフィシャルブログ「『こころ』と『からだ』の悩みを解決する しあわせ女子のための処方箋」Powered by Ameba

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婦人科漢方専門・子宝のスペシャリスト 堀江昭佳が、西洋医学、漢方、心理学の3つの視点から、こころとからだの悩みを解決する方法をつづります。
「からだを整えるとこころが整い、結果的に夢が叶う」
そんな考え方を大切にしています。

 

不倫についての記事のつづき。

↓  ↓  ↓

 

ぼくは物事を考える時に、いつも原点に戻ることにしてる。

 

例えば人間の行動も、必ずそういう行動が起きる背景があるんだよね。

それは個人のこと、トラウマとか子供の頃のできごとに今の自分が左右される部分があるのと同じように。

 

人間という種を見たときにも、こども時代。

つまり、

人間が進化してきた過程に理由があると考えてる。

 

いまの社会ができたのは、

農耕が始まってからでもたった1万年ほど

産業革命が起きてからだとたったの250年くらいしかないんだよ。

 

その前の人類の長い時間は狩りをしたり、果物や植物の種を集めて食べてた。

ホモ・サピエンスという現生人類が登場してから20万年。

人類という種が誕生して約400万年という長い人類の歴史の中に、いまの行動を起こすいろんな背景が隠れてるし、

さらにその前の魚類、爬虫類、両生類、哺乳類と進化してきた数億年という時間や

生命が地球に誕生してからの40億年という時間なのかもしれない。(諸説あるけどね)

 

 

前編ではカンタンに動物のことをみたけど、

後編では人間のことを見てみたい。

 

 

離婚のピークが世界共通4年目。

 

3年目の浮気って名曲があったでしょう?

 

かつてのデュエットの定番なのだけど。

(昭和〜、限りなく昭和〜♫)

 

この曲がヒットしたのには、「3年目の浮気」に色んな意味でリアリティがあったからだと思う。

1年目でもなく

2年目でもなく

3年目。

 

結婚して何年目に離婚したかを調べたヘレン・フィッシャー博士の有名な研究がある。

 

(ヘレン・フィッシャー著「愛はなぜ終わるのか」より)

 

これは世界62カ国の国、地域、民族グループを調べたもので、離婚率の高い低い、伝統文化、別れの手続きの違いがあるにも関わらず全体の傾向として4年という数字が浮かび上がってくる。

 

これって、すごいよね。

人類共通の傾向ってことだもの。

 

なぜ離婚のピークが4年かというと、これは農耕を始める前の狩猟採集時代が関係していると考えられてる。

 

狩りをしたり、種や実を集めて生活をしている文化だと、こどもって4年に1回のペースで生んで育ててることが多い。

 

狩猟採集生活をしていると、定住ではなくて住居が移動するんだよね。

まわりに食べるものがなくなると、食べ物があるところに引っ越すの。

 

歩けない子を連れて移動するのって難しいんだよね。

だから、歩いてついてこれる3歳くらいまでは次の子を生み育てるのが現実問題としてかなり難しい。

 

ちなみに原始的な社会ってミルクがなくて完全に母乳育児で、3年くらいやってることが多いんだって。

母乳をやってるとおっぱいを出すプロラクチンってホルモンの働きで生理が来ない。

生理が来ないと妊娠しないでしょ?

 

 

(※現代だと母乳育児だったのに生理が早く来ることがあるけど。

夜間授乳や授乳間隔とか栄養が関係する。栄養価が高くて甘いものや脂質を多くとってると、母乳で赤ちゃんがもたれ気味になるから、授乳間隔が空きやすくなるんだよね。そうすると、プロラクチンの分泌が少なくなってきて、授乳してても生理が来やすい。)

 

子育てをしてると、

自分で食べ物を集めてくるのって難しい。

だから、特定の一緒に子育てをしてくれるパートナーが人間には必要だった。

 

 

ほら、馬とか鹿って生まれてすぐに立って走り出すでしょう?

人間は違う。

ひとりで歩いたり、歩いていど物事がわかるようになるまで3年もかかる動物なんて人間くらい。

だから、一緒に子育てをしてくれるパートナーが必要だった。

 

 

一緒に全然子育てをしない男性だと、女性のほうにすごい負荷がかかる。

もしかしたら充分に子どもが育てられないかもしれないし、食べ物が集められなくて飢えて死んじゃうかもしれない。

そうなると、子育てをしない男性の遺伝子って残りにくい。

 

一緒に子育てをしてくれる男性の遺伝子は、赤ちゃんが無事に大きくなるから残りやすい。

そういう自然淘汰の力が働いて、一緒に子育てをするというふうに進化してきたと考えられるんだよね。

 

 

だから、狩猟採集という生活環境を考えると4年間はお互いに好きでいないと困るわけ。

脳内のホルモンも『愛着』が湧くように働いた。

で、4年経つと一応の子育てが必要な期間が終わる。

 

生物学的にみると(←ここ大事)、愛情を持続させる必要がなくなる。

だから、醒める傾向がある。

 

4年目に離婚しやすい=別の相手に恋心をいだきやすい。

という傾向は、ぼくらの体の中の遺伝子の傾向としてある。

 

恋愛ホルモンとして知られるPEAも18ヶ月〜3年しか出ないしね。

このホルモンが出てる間は、ちょーLOVELOVEで、バカップルと言われるようなことでも平気で出来ちゃう。

みんな覚えがあるでしょう?笑

 

 

そして、生物学的にみると(←ここ大事)同じパートナーとの子どもよりも、いろんな相手とのこどもがいたほうが、遺伝子の多様性が増えるから、長期的な視点で見た時に遺伝子が残る可能性が高い。

そういう意味でも、一生続く一夫一婦制というのは遺伝子学的に不利なんだよね。

基本的に自然というのは、遺伝子に有利か不利かで体の仕組みがつくられていく傾向があるから。

 

一定の期間が経つと別の相手を好きになりやすいように、ぼくらは作られてるのかもしれない。

 

 

もっとも全員がそうであるわけではないんだよ。

4年経ったら、穏やかで平穏な関係を維持していこうという別のホルモンが恋愛ホルモンに変わって出てくるから。

継続して安定的な関係を続けていくカップルも、もちろんいる。

 

 

※話それるけど、女性はこの時代みんなで協同して出産・育児をしてる傾向があると考えられる。男ってあてにできないから。なので、ママ友が必要だったり、その関係とかで悩むのって、この時代の名残でもあると思う。この話はまた別の機会に

 

 

結婚は作られた制度

 

こういう進化の背景があったんだけど、

これをぶち壊すものが出てきた。
 
それが農耕のはじまり
 
 

一般的には農耕がはじまって文明が進化したと思われてるけど、人類学者に言わせると農耕は人類史上最悪の災厄と言われてたりする。

農耕がはじまって、人類は労働が必要になったから。

これはくわしくはこっちに書いたので興味があったら読んでみて。

↓  ↓  ↓

『『「食う、寝る、遊ぶ。」~人は働き出してから不幸になった。』

 

 

農耕がはじまると、なにが起きるかと言うと『資産』という概念ができる。

カンタンに言うと土地。

 

土地がないと畑で野菜育てたり、田んぼでお米を作ったりできないでしょう?

 

狩猟採集時代のように、子育てが終わったから別のひと♡というわけにいかなくなった。

食べ物がまわりにいくらでもあれば、相手に頼らなくても生きていける。

でも、

そうでなくなった。

土地やお金に縛られるようになっちゃったんだよね。

 

同じ相手と、継続して「資産」を共有して、子育てをして、その資産も受け継がせたい。

だから、結婚という制度ができていった。

 

ずっと一緒にいたいからいる。

なら、契約で関係を拘束する必要はないはずでしょう?

でもそうではない。

だから結婚制度が発展した。

 


ただ動物的な人間の本能からは、

「資産」とか「お金」ってずれてる。

人間って経済的な豊かさのある格差社会よりも

貧しくても平等な社会の方にしあわせを感じるようにできてることがわかってる。


不平等って一番精神衛生に良くないんだって

理屈とか抜きで。

長い長い人類の歴史から言えば、

感情とか本能を無視しちゃってるんだよね。

(かといって貧しく戻りたいわけじゃないから、いまこの社会の中で自分の豊かさ、しあわせをどう実現するかが大切)

 

わざわざモーゼの十戒でも

 

「姦淫してはならない。」

 

と規定しなくちゃいけない。

そうでないと、資産を安心して自分のこどもに受け渡すことができないから。

 

しかも、

男性にとってのほうがこのルールって大事なのわかる??

女性にとって、自分が産んだ子は絶対に自分の子だけど、男からしたら確信がないわけ。

もしかして自分の妻が浮気をしてて、自分の本来の子でない子を一生懸命育ててるとしたら・・・

という不安があるからね。

 

そして国家にとっても結婚をベースに、家という単位があったほうが支配がしやすい。

そういう背景もあったと考えられる。

 

 

でも、現代に入る前はおおらかだったんだよ。

特に日本とかだと、キリスト教的な価値観が入る江戸時代までは、夜這いの習慣だったり、盆踊りが乱交文化だったという背景があったり。

平安時代は妻問婚で、男が奥さんのところに通うから、別の男も入り放題だったりするから。

 

おおっぴらにはできないけど、やっぱり結婚してても恋したり、他の相手としたくなったりしたときのための息抜きの仕組みだったんじゃないかなー。

(しなきゃいけないもんでもないから、したくないひとはしなくていい)

 

 

やっぱりみんな違って、みんないい。

 

こう書いてきちゃうと、

なんだか冷たくて殺伐としちゃうんだけど。

 

あくまで背景だからね。

このすべてがあなたの恋愛や愛情を左右しているわけじゃない。

一人ひとりの生まれ育った環境や、個性もある。

 

 

脳科学が進歩してきてるけど、

そうなると、別のことがわかってきた。

 

ひとを好きなるって、脳の中でも別々の場所が複合的に関係してる。

 

愛情があってもセックスできなかったり

愛情がなくてもセックスできるでしょう?

 

「性欲」、「恋愛」、「愛着」という大きく3つのシステムがあって、愛情関係というのは、この3つが複合的に絡んでできあがってるらしいんだよね。

 

 

「性欲」というのは、単純にやりたい!

 

「恋愛」というのは、好きー!という燃える恋の状態

 

「愛着」というのは、相手のことを大切に思う家族的な愛情の状態

 

 

本当は、それぞれ違うのだけど、一緒くたにするからおかしなことになる(と、ぼくは思う)

 

 

セックスレスだからといって、相手に対して愛情はあるし、好きだし、大切に思う感情があるでしょう?

(というか、それもないなら離婚したら?と思うけど^^;)

 

それは両立する。

性欲と愛着とは別の働きだから。

 

セックスがないから愛されてない、愛してないというわけでもない。

 

日本人は、たぶんこの家族的な関係になりやすいんじゃないかなー。

そして、これが悪いことだとも思わない。

そんなふたりの関係もすてきでしょう?^^

 

 

でも一方で、性欲や恋愛のシステムは動いちゃう。

 

結婚してても、別の相手とやりたくなったり、恋心をいだいたり。

そういうことが起きるんだよね。

自然の仕組みとして。

 

 

まぁ、ぼくが言いたいのは、

 

「これが正義だ」

「これが正しい」

 

という社会的な正しさをもって、不倫とかを裁くのはどうなんだろう?

 

ということ。

 

本能のままに、好き勝手すればいい。

とは思わないけど、

価値観も正しさも時代とともに変わる。

 

遺伝子的な違い

生まれや育ちの違いで、

恋愛や家族の価値観も違う。

 

結局は、

みんな違って、みんないい。

ではないんだろうか?

 

もちろん、

自分のパートナーに対して、絶対的な貞節を求めるひともいるだろう。

でも、相手がそれを求めてなかったら、不協和音が起こるよね。

 

結婚したときは燃え上がった恋の真っ最中で、不倫とか考えられなくても、時間とともに別の恋愛感情が沸き起こるかもしれないよね。

 

人間、いろんな経験をして時間が経てば、考え方や価値観も変わる。

その変化や衝突を経てもなお、一緒にいたいという感情があれば、それはすてきなことだと思うしね。^^

 

 

だから、ひとも裁く必要がないし、自分も裁いたり責めたりする必要はない。

ぼくらの体の中には、これだけ長い間かかって作られたいろんな本能という仕組みやシステムがあって、心と体に影響してる。

 

だから、自分のことを責めなくてもいいんだよね。

 

 

本当は、まだまだこういう話っていっぱいあるんだけど、今回はこのへんで、おしまい。

 

 

 

 

 

 

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すべて読ませていただいていますが、【個別の返信はできません】ので、ごめんなさい~!