人を苦しめる極端な考え方:白か黒かの思考 | 司法書士 荒谷直樹のブログ

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埼玉県所沢市の司法書士フラワー総合事務所代表。ジャンル問わず人生に有益な情報を発信!!法律&メンタル&個人的戯言♪

 人間の態度や感情は考え方の結果であり、原因ではない。偏った、あるいはバランスの悪い考え方が、その人の態度を生み、つらい感情を生む。だから、その考え方を変えないかぎり、その人の感情、態度は変えられない。


 こういう考え方をベースにした心理療法のひとつが、認知療法です。認知療法は、あることに価値をおきすぎているから、その考えを変えよう、つまり心のバランスを取り戻そうという教えです。認知療法では、心を苦しめるような感情を生む考え方を「歪められた考え方」とします。いくつかタイプがありますが、例を挙げると、白か黒かの考え、単純化、拡大化の考え、肯定的なことを無視、ラベル化等があります。


 


歪められた考え方」の中でもっとも多いのは、「白か黒か」の考え方と言われています。


 これは、あることがうまくゆけば素晴らしいが、うまくゆかなければ人生に意味がないというような極端な考え方です。


 例を挙げます。一流大学に入り、官僚になったり、大企業に就職することを目指す人が、その大学に入れなければ、人生に対する考え方を変えなくてはなりません。そのようなときに、やはり一流大学でなくてはだめだと思い続けるならば、この悩みに解決策はなく、うつになったり、引きこもりになったり、心が苦しくなる方向へ進まざるを得なくなります。


 白か黒かの考え方は、なにかに失敗すると、他の何もかも含めてダメになると決めつけてしまう極端な考え方です。

 

 それまでに受けた教育、育てられ方、あるいは、それに基づく状況の分析などで、自分を責めたり、苦しめたりするような考え方をしていることが多いのです。無意識的に周囲の大人に植え付けられた考え方も多くあると 思います。しかし、その考え方、分析は本当に正しいのか?その辺りをもう一度考え直すことにより、エゴグラムを変え、もっと苦しまずに生きることが可能になるのです。認知療法は、そのことを提唱します。


 その考え方、価値観は本当にあなた自身のものですか?誰か自分以外の人間に、無意識的に刷り込まれた根拠の無い「盲信」の可能性はないですか?