散文詩『さぁ歌おう,それが意味を生むならば』愛したかったのは 音だろうか歌だろうか愛せなかったのは 君だろうか詩だろうか抉れた喉の数だけ心をあげる届かぬ声を舞い上げて死んでいったのは私?それとも……その微笑みに交じり合うことは罪だろう?愛したかったのは 私だろうか愛せなかったのは 私であったはず苦痛だけを遺した軌跡の果てに誰が為の詩がある?雑音にまみれて 無意味を振り翳して真っ暗闇の地下の隅 呼吸も覚束ないままこの狭い空間の中で私になんの意味があるShion