散文詩『意味などない。歌など亡い』 | Shionの日々詩音

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表現者、Shionのブログ
日々心に描く事
時に散文を…そして時に物語を綴る

矛盾だらけの頭蓋の内で

溢れる言刃が私を殺す


毎夜見る 虚な夢よ

朧な幻視 嗚呼それもまた現世

引き攣る指で

引き千切る頸が

君が顔


温度のある言葉に

色がないことを知っていたのは

貴女?それとも貴方?

誰もいなかったことなんて

とうに知っている


愛したことも

愛されたことも

嘘みたいな本当みたいな嘘みたいな嘘

愛したかったことも

愛されたかったことも

本当みたいな嘘みたいな本当みたいな真実


凶器に鳴る指先が奏でた

血の滲んだ歌を愛してくれた?


私は消えない

私が消える

消えることない私が在る

存の侭で存続けたら

もうここにはいられないでしょう?


消え去る夜が来るとして

どれほど後悔出来るだろう

何を思い出せるだろう


それが無いととうに知っている


愛した振りを続けた人を

もう二度と傷つけないように

この喉から歌を奪っては呉ないか




どうせ,意味などないのだから




Shion

詩音

詞音


花弁の枯れ落ちる夜に