いちばんたいせつなことは・・・
サン=テグジュペリの名著、『星の王子さま』の一節から
(今回は河野万里子訳を参考。個人的には池澤夏樹訳が好きです)
自分の星に一輪のバラを残して旅立った王子さまは
地球にたどり着き、あるキツネと出会う。
キツネは、自分と友達になるためには
“apprivoiser”が必要なのだと伝える。
(“apprivoiser”の翻訳については諸説あるので
http://www.lepetitprince.net/sub_shoshineuv/apprivoiser.html 参照)
キツネの言う
「君のバラがこの世に一輪だけしかない」
その意味について王子さまは考え、
地球に咲く多くのバラたちを見て、そして気付いた。
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「君たちは美しい。
(中略)
でも、あのバラだけ、彼女だけが、
きみたちぜんぶよりもたいせつだ。
ぼくが水をやったのはあのバラだもの。
ついたてで守ってやったのも、毛虫をやっつけてやったのも。
文句を言ったり自慢したり、
ときどきは黙り込んでしまったりするのにまで、
耳をかたむけてやったのも。
だって彼女は、ぼくのバラだもの」
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そして
キツネの元に戻ってきた王子さまに
キツネはこう告げた。
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「じゃあ秘密を教えるよ。とてもかんたんなことだ。
ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。
いちばんたいせつなことは、目に見えない」
「きみのバラをかけがえのないものにしたのは
きみが、バラのために費やした時間だったんだ」
「人間たちは、こういう真理を忘れてしまった」
「でも、きみは忘れちゃいけない。
きみは、なつかせたもの、絆を結んだものには、
永遠に責任をもつんだ。
きみには、きみのバラに、責任がある・・・」
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これは
王子さまと自分の星に残してきた一輪のバラとの関係について
キツネが語った部分であるが、
自分にとってあらゆることに当てはまるのではないだろうか。
仮に、キツネの言葉の「バラ」を「仕事」に置き換えたとしても。
ドラッガーもまた
「仕事とは責任である」
と述べている。
でも、そんな難しい本を読まなくても
生きるうえで大切なことは、こんなにも身近なところに
しかも、みんなが幼い頃からあったのだ。
ただ、それに気付かずに生きてきただけで。
「いちばんたいせつなものは、目には見えない」