CREDO⑩
第10回 『CREDOの浸透 ~第6のダイヤモンド~ 』
【第6のダイヤモンド】
・ミスティーク
・エモーショナルエンゲージメント
・機能的
クレドカードにも最も新しく追加されたのが
この「第6のダイヤモンド」である。
しかし、
リッツ・カールトンのホームページにもこのように記載されているが
これだけでは何のことか分からない。
何が「第6」なのか?
何が「ダイヤモンド」なのか?
上記の3つの言葉は何を意味するのか?
今回は、これらの謎を紐解いていきたい。
「第6」とは、すなわち
「クレド/モットー/従業員への約束/
サービスの3ステップ/サービスバリューズ」
の5つに次ぐものであることを意味している。
さらに
クレドカードのこの部分には、「ひし形」の図形が描かれ
その中央部分に「エモーショナルエンゲージメント」の文字
そして、その上端の頂点に「ミスティーク」の文字
他方の下端の頂点に「機能的」の文字が配置されている。
この「ひし形」こそがダイヤモンドを意味しており
「貴重なもの/大切なもの」といったことも含意されている。
リッツ・カールトンが目指す最高のサービスを提供する上で
クレドをはじめとした様々なことを実践することも必要であるが、
何よりも「個々のお客様との心と心のつながり」を結ぶことが
最高のパーソナル・サービスにつながると考えており、
それを言葉にしたものが「エモーショナルエンゲージメント」なのである。
そして、「エモーショナルエンゲージメント」を生み出すために
それぞれに派生したものが「ミスティーク」と「機能的」である。
では、「機能的」とはどういうことなのか?
「機能」という言葉の意味を辞書で調べてみた。
「機能」とは
「ある物が本来備えている働き。
全体を構成する個々の部分が果たしている固有の働き」らしい。
これを仕事に当てはめて考えると
「各従業員が本来与えられている仕事。
リッツ・カールトンを構成する個々の従業員が果たしている固有の仕事」
ということになる。
したがって機能的な仕事とは、
いわばマニュアルに沿った完璧な仕事を目指しているとも言える。
(全ての従業員は、自分のポジションに対するトレーニング終了認定を受け、
毎年、再認定を受けます。『ザ・リッツ・カールトン・ベーシック 5 』)
他方「ミスティーク」とは、本章のテーマでもある
「リッツ・カールトン・ミスティーク(リッツ・カールトンの神秘性)」
のことを指しているのは言うまでもない。
マニュアル通りの仕事でも
お客様は十分な満足を得られることだろう。
しかし、それが何回も続くとなると
次第にそれにも慣れてしまい、ついには満足度が下がることにもなる。
そこで、リッツ・カールトンが大切にしているのが
マニュアルを超えたミスティークなのである。
マニュアルだけでは
その場その場でのパーソナルサービスを提供することは不可能である。
(従業員一人一人には、自分で判断し行動する力が与えられています。
お客様の特別な問題やニーズへの対応に自分の通常業務を
離れなければならない場合には、必ずそれを受け止め、解決します。
『ザ・リッツ・カールトン・ベーシック 10』 )
上記の文言は
「お客様の特別な問題やニーズへの対応=パーソナル・サービス」のためには
通常業務を離れることがありうることを意味している。
これが、次回お話しする「エンパワーメント」であり
マニュアルを超えたサービスによるミスティークが
お客様に満足以上の感動を与えるのである。