私がコロナ休校で心配しているのは、学力格差ではありません。
昨日の記事にも書きましたが、
学校が休みになっても休みにならなくても、
勉強する生徒は勉強するでしょうし、
勉強しない生徒は勉強しないんですよ。
休校で学力格差が…とか、私も以前ブログで書いたりしていましたが、
たかだか1ヶ月2ヶ月のお休みです。点数に関していえば、さほど変わらないでしょう。
それよりも心配しているのは、子どもたちの「心の格差」です。
新型コロナウイルスは卒業式と入学式の2つの「節目」をぶっ壊しました。
小さいながらも節目を感じられなかった子供たちの影響は、のちに響くのではないかと思います。
先月の熟長会で科学大の山下先生から、東日本大震災で被災した子供の心理と教育について話を聞きました。
この辺りの問題、ネットで検索しても、デリケートな問題なのかあまりスッと出てこないんですよね。
3.11により卒業式と入学式を迎えられなかった子供たちは、PTSDの問題は勿論のこと、
節目が無かったぶん、大人になり切れない生徒が多かったらしいです。
何というか、幼いまま大きくなってしまったので、分別とか、人との関わりとかが弱いそうです。
あれから9年、あのとき新中1だった東北の生徒はもう20歳を超えて、就職とか大学卒業とかその辺になってきているのですが、どんな感じなのでしょうか。
今、このような問題が全国規模で起こるのではないかと心配しています。
今回のコロナ禍、一番心配なのは新中学1年生です。
4月は環境が変わって学校の先生も塾の先生も、
「勉強よりも心の教育」を意識した指導に力を入れる頃です。
中1生は子どもから大人への入り口になる学年。
ここでつまづいてしまうと、一生子供のままとか、心が成熟しない=最悪、仕事しないとか、犯罪に走るとか、そうなる可能性もある年頃なのです。
この一番大事大事な2ヶ月3ヶ月が潰されてしまう。
僕はこれによる5年後10年後の未来を恐れています。
この世代はニートが増えるんじゃないかな、犯罪率が高くなるんじゃないかな、とか。
年金なんか全く支払えない世代になるんじゃないかな、と。
僕は塾を長年やっていて、中1の1学期は超大事だと考えて行動しています。
中1の1学期でガッチリ鍛えなおせば、自然と勉強してくれるんですよ。
中1の2学期から入ってきた生徒、3学期から入ってくる生徒、中2や中3から入ってくる生徒…
色々な生徒がいますが、やはり中1の1学期から通っている生徒が一番精神的にも強いと感じています。全員が全員そうではありませんが、割合的には圧倒的です。
その2ヶ月3ヶ月が潰されてしまうのだけは避けたいと思っています。
塾の生徒は救えます。
何言われるか分かりませんが、僕は敢えて淡々と進めていこうと思っています。
オンライン授業や映像授業が悪いとは言っていませんが、
見ないものは見ないし、見るものは見る。
こればかりに頼るのは本当によくありません。
学校(や塾)のメリットは、多感な時期に家族以外の大人ときちんと会話ができること、
そして仲間と会話ができることでしょう。
大人と関わる機会を増やして、中学生だという意識を持たせる。
そのために行います。
あとはネットやTwitterを見ていると、
争いごとが増えてきていますね。
明らかに、批判的な言葉とか、悪口が増えてきているように見える。
塾についても、皆さん一緒に塾休みましょうとか、塾を開き続けるところは悪だとか、
批判は良いけどちょっと今以上にトゲがあるように見えます。
これも恐れていることです。
そのうちネットの小競り合いから戦争に発展するのではないかと心配しています。
今回は以上です。
たまにはこういう記事も書いてみます。