(北海道新聞社HPにリンクします)
2020年度「北海道公立高校入試」の感想を書きます。
今日は問題がアップされるたびに都度追記していきます。
道コンの予想最低点が公開されるまでは公開する予定です。
「札幌熟長会」の先生方の意見も聞きながら、難易度や期待値は都度変えていきます。
理科
最後がね…。3点3点!!とバシバシ来るのがちょっと。
5科目の平均点を同じにするのが意図なのか、社会と理科は昨年同様少し辛くなっているかも。
あと、問題文の長さが短くなっている気がします。作成者変わったかな。
大問1(小問集合)
・問4…「すべて選びなさい」というときに、2個なのか3個なのか迷う人もいるかもしれませんね。
ちなみに北海道入試の場合、こういう聞かれ方されたら、2個以上です。ただ以前は「2つ選びなさい」みたいに、個数を指定されていた気が

・問7…いつも圧力を求めましょうというわけではありません。面積とかはたらく力とか質量とか、圧力以外の求め方練習を積んでいた人は楽勝だったと思います。
大問2(物質)
・問1…(2)の密度は練習通りですね。2.7g/cm3はアルミニウムというイメージまでできたはず。問題で使うことはありませんが。
・問2(1)…「合成樹脂」かけたかなあ。ちょっと「知識の穴」だったかもしれませんね。PETが水に沈むのは中1の教科書をきちんと読んでいたら大丈夫だったかと。ほらね?やっぱり最後は教科書でしょう。
・問2(2)…理科というか数学の文字式ですね。質量比が3:2なので、エタノールは50gの3分の2、そして密度がeですので、50×2/3÷eです。自信もって答え書けた人が勝ち。
・問2(3)…水より密度が小さいものを選んで、並べて書くということで少し面倒くさいです。まずSは(1)の問題で除外。残りは全てOKですね。実験[4][5]で落ち着いて比較すれば大丈夫です。
この問題は(1)の③失敗すると連続で落とすので、差がつくかもしれません。
大問3(天体)
・問1…(1)は日周運動→1日の出来事っていうのを見抜くだけ。
(2)はこれ△2点の人続出しそうですね。縦長に「採点者に分かるように」記入できましたか?
・問2(3)…アの位置から1か月後の1時間前…なぜ1時間前なのかなと一瞬思ったのですが、ちょうど金星の位置が右下から右上らへんに移動するので、同じ時刻だと南中高度があまり変わらないかもしれないんですね。1時間前になるので、文句なく金星の高度は低くなります。火星は金星に比べてあまり動かないので、距離が離れるというイメージです。
・てか天体は出題されると思っていましたし、無事的中しましたが、それよりも道コン事務局がすごいですよ…
直前演習やった人勝ちじゃないの!?


大問4(磁界)
・問1…(1)は1.4A×10Ω=1.4V、(2)は抵抗2倍で電流が半分になってからの回転数3回なので、表の0.42A÷2って感じですね。
・問2(1)…これの①ってフレミングというか、磁界の中で電流流したときに受ける力を自分で出さないとダメなのかな。フレミングって指導要領だったっけと一瞬疑問符(それほど難しくないのでいいけど)。
・問2(3)…エナメルをはがして電流が流れるところと流れないところを半分ずつにすることで回転が続くという性質を使っています((1)の問題文に書いています)が、エナメル全部はがすと常に力がはたらき続けてしまうため、まず回転は止まります。で、コイル(□の部分)が磁石と平行になったら力が生じなくなるので、4分の1ってのが正解です。これを短時間で読み取れた生徒は強いです。この問題出来たら勝ちかなあ。
大問5(細胞生殖)
・問2(1)…今回、最後の2つは大変だと思います。できた人は相当強いと思います。図5の表の読み方は大丈夫でしょうか。
これは根AとBの細胞の縦方向の長さをグラフにしたものです。
①まず4つ目の印→先端から4mmなので縦方向は0.15mmが正解。
②そして24時間後ですが、下から4つ目の印は、いわゆる「細胞の縦の大きさMAX」になったと考えます(先端から10mmのところに位置しているので)。それで図5を見ると、根の先端から10mmのところの縦方向の大きさは0.25mm。
③よって0.15mm→24時間後に0.25mmになったわけだから、のびは0.1mmが正解です。
・問2(2)…つまり「根幹は伸びないけど、根幹に近い成長点のところは良く伸びる」というのがこの実験のまとめです。
これを数字に置き換えると、
根幹は根の先端0mm~1mm、
成長点は先端1mm~4mm。これは実験[2]で『4つ目から10個目までの印の間は間隔が変わらず1mmのまま』ということから、成長していないということが分かります。
細胞の伸び限界は根の先端から8mmまでのところまで、つまり先端から8mm以降の細胞はもう伸びない。これは図5を見ればわかる。
以上のことを解答欄の①オ②カ③ケに入れていけば、意味がつながります。
…ようやく自分で理解できました
いやあ、これは難しいですね。解読したところで、一つも嬉しい気持ちにならない(笑)


そもそも図5の根Bは[1]の状態(水につける前=伸びる前)、根Aは[2](水につけて24時間後=伸びた後)ということもあり、分かりにくい。
これを試験中にズバッと理解できた人は、相当理科強いですよ!
今回は以上です。