二人の夏休み~いつも忙しい君だから~ side 翔 #9 | Crazy Moon -ふたばのブログ(仮)-

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フロントで湿布と氷をもらって、部屋に戻る。


『氷と湿布、もらってきたから。』

「‥‥ごめんね?」

『ごめんね?じゃなくて‥‥ありがとう、の方が嬉しいけど?』

「‥‥///  ありが  と。」

『どうたしまして。つめてぇから、我慢しよろ?』


オレはふっと笑うと、彼女の足に氷の入った袋を包んだタオルを当てた。


「うん‥‥ひゃっ!!」

『あははっ!なんつー声、出してんだよ!?』

「もぉー!だって冷たいんだもん」

『だから、冷てぇよ、って言ったし。』

「言ったけど‥‥思ってるよりも、冷たかったんだもん‥‥」


頬を膨らませる彼女と、そんな彼女を見て笑うオレ。

なんか、こんな風景もいいな。


『んー‥‥しばらくは動かさないほうがいいよな?』

「‥‥。」

『んじゃ‥‥これ。』


オレはテーブルから、さっきもらったチケットを取り、彼女に差し出した。


「‥‥なんで??あ。翔ちゃんも してほしいの?  氷‥‥あてる?」

『ぶっはっ!!おまえなー!?』

「だって。汗‥‥すごいよ?」

『あー、わかった?』

「翔ちゃん。ただでさえ汗っかきだからね。」

『うっせーな。相葉くんほどじゃねーわ。』


思考回路!
夏海の思考回路がたまにツボにハマるんだよな(笑)

氷を当てて、オレがなんの癒しになんだっつーの(笑)


それからオレはテーブルに置いてあったうちわを手にして、彼女に差し出した。



『‥‥はい、これ。あおいでよ?』

「はいはい。お安い御用ですよ♪」

パタパタ‥‥
「はい。‥‥どお?こんな感じ?」

『ん~、いい風。』


オレはうちわからの爽やかな風で眠くなる。

そして畳に横になった。


「もぉ(笑) 子供みたい」

『畳の上で こんな贅沢‥‥ねぇな‥‥』

「いいよ?寝て‥‥。」


彼女はオレの横に座った。

ゆっくりうちわで扇ぎながら、ふっと優しい笑顔を見せた。


「ご飯になったら、起こしてあげるね。」

『んー‥‥じゃぁ‥‥』


オレはそう言うと、チケットを一枚、彼女に差し出した。


『膝枕。よろしく。』

「膝枕?」

『こっちの足は平気だよな?』

「うん‥‥。」

『んじゃ、失礼しまーす。』

「はい。どぉぞ。」

「大丈夫?寝心地悪くない?」


心配そうな彼女の言葉に、オレは笑って答えた。


『ちょうどいい柔らかさで?(笑)』

「もぉ‥‥なんか それってどーなのよ(笑)」

『あはは!』

「翔ちゃんが いいならいいけど~。女子としては、複雑なんですけど?(笑)」

『まぁ?夏海のここはオレのもんだから?いんじゃねーの?』


ふっと笑うと、彼女もつられるように笑った。


ふふっ
「そっか。」

『なんか‥‥』

「ん?」

『寝るの、もったいねぇな。』

「え~(笑)いいって。‥‥寝て?疲れてるんだもん。」


もったいないんだよなぁ。

ホントにさ。

こんな時間がいつまでも続くわけじゃないから、もう少しこうしてたいんだけど…


やっぱ、眠い。


『‥‥んじゃ、お言葉に甘えて。少し寝かせてもらうわ。』

「うん。‥‥おやすみ。」

『お や す‥‥み‥‥‥』

『Zzz‥‥』


オレはあっという間に、眠りについていた。