北新地うどん薮や@北新地 | ディックの独白 / Dick's Monologue

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いやいや、器がでかすぎるわ

 

北新地にやってきました。少し間が空きすぎたかな。調べてみたら夜の訪問は3月以来でした。

 

お昼に来たことは、同じく3月でしたが、夜にまでは及ばず。

 

北新地大通り、四ツ橋筋近くの日宝スタービルが本日の目的地。

本通りを歩いていると、目の前に優雅に歩を進める女性。思わず見惚れていると、同じく日宝スタービルの1階に入っていくではありませんか。

 

 

その女性が立ち止まって奥のお店に向かってスマホを構えるものだから、僕もその場所で撮影。そのお店がここ

 北新地うどん 薮や

 

先ほどの女性がスマホの画角に入り込んできて動きません。しかもピースなんかしてくる。

あの~すいません、撮影したいので少し脇に動いてもらえませんか?

 

 

うふふ、私よ と女性が口を開きました。

よく見ると、そこにはコケティッシュながま口職人 わび助さんが立っていました。そうです、この日は、久しく薮やに行けていなかった二人で訪問することにしていたのです。

 

 

大将の藪ちゃんと女将にご挨拶。先日の西成ツアーでは大将に随分とお世話になりました。

わび助さんは、大将の息子さん 裏野田の英(はなぶさ)の大将に依頼された置物を持参して大将に手渡し。阿吽の狛犬ならぬ、阿吽のカバさんでした。これがえげつなく重いのですが、がま口の金具買い付けで、もっと重いものを持ち歩いている彼女からすると平気の平左らしい。僕は荷物持ちしたことありますが、あまりの重たさに指に持ち手が食い込んで根を上げたわ

 

それはさておき何か飲まねば。

僕の一等好きな赤星がここにはあるよ。

 

ではかんぱ~い。わび助さんは宇和ゴールドの生しぼりチューハイ。 

 

幼少の頃から、高価な食材で味覚を鍛えてきたわび助さん。それだけに普通のお店では彼女の舌を唸らすことができず、滅多にお気に召すお店に出会えないようです。でも薮やは別格、そんな彼女を唸らせるのです。

 

山形だし

 

目ざとく山形のだしをメニューの中に見つけたわび助さん。お〜これは僕もお気に入り。わざわざ取り寄せたこともあるくらいなので注文しましょう。

冷奴の組み合わせが定番だけど、配膳されたら冷奴の姿が見えません。

 

やめんか〜い

 

失礼しました。またぞろ撮影の邪魔が入っています。

とにかくスプラウトときゅうり乱切りが山のように盛りつけてあり、その下に山形のだしが乗った冷奴が隠れていました。

豆腐も美味しいわ とわび助さん。食材選びもこだわりのある大将です。

 

 アジフライ

 

タルタルたっぷりと確かにメニューには書かれていました。でもこれはたっぷりどころか、どっさり。何も告げられなかったら、何の品かは不明です。以前もカキフライで同じ光景を見た覚えがありますが、これが薮やのデフォルトなのです。

 

 

だからやめんかーい

 

トロホルモン煮込

 

背脂をあご出汁で煮こんだ一品。全く臭みがなくて、トロトロの食感。ホルモンは飲みこむタイミングがつかめなくて苦手という方でもいけるのではないかなあ。とにかく出汁まで飲み干しました。

 

日本酒の品揃えは来るたびに異なっています。一瞥した瞬間に僕のオーダーは決まりました。

 

酔鯨

 

酔鯨酒造は企業経営という面から見ても目が離せません。キリンビールでお酒業界のイロハを学んだ大倉社長が展開する二極化戦略。僕自身もブランドの持つ力や守ることの大切さを学んできたので、その戦略には頷けることが多い。ちなみに世界に名だたる「築地」ブランドをいとも簡単に切り捨てた小池知事の考えには不信感しか覚えていない。

 

 

テールマークなので、これは高級酒の位置づけ。

 

 

辛口、すっきりが好きなわび助さん。これって僕の周囲、みな同じ好み。

それに応えて、女将が出してきたのがこれ。

墨廼江

 

 

 ゴールドラッシュ素揚

 

感動の甘さ。すごい! 糖度18度は桃やメロン並みなのです。

恥ずかしながら、この品種はこれまで知りませんでした。

 

 ゴマかんぱち

 

これももう薮やの名物と言ってもいいでしょう。

かんぱちの身に甘めの出汁がしゅんで、すごく美味しい。これは薮やに来たら必食ですね。

 

 

ハイボール

 

3杯までは数えていたけど、あと何杯飲んだかは記憶にありません。単に数え忘れちゃうんか?と指摘は甘んじて受けましょう。

 

 

タコさんウインナー

 

赤い彗星 シャアザクです。注文するたびに盛りつけの仕方が変形している気がするけど。

 

だいぶお腹が膨れてきたね~と口に出したら、わび助さんメニューをじろりと舐めるように見つめだしました。

 

 

まさか、うどん食べるの?と問いかける僕に、真顔で言い返すわび助さん。

うどん屋さん来て、うどん食べないのですか~?

 

いやもうお腹が…と言いかけた僕の言葉を遮って、

じゃあシェアしましょう ただし大盛りでね

 

猫にじわじわと部屋の隅にまで追い詰められ、降参してしまったようなネズミみたい。でも齧られないだけマシか。しかしわび助さんとここに来ると、いつもこの会話。デジャヴだわ。

 

出汁香るあっさり辛口カレーうどん 大盛り

 

器でかい、でかい。あっさり辛口って、それが曲者。僕としては普通のカレーうどんでよかったのに、キャロライナリーパーを平気で料理にかけるわび助さんにとっては、あっさり辛口なんて辛口の範疇には入らないらしい。

 

 

甘辛い肉が美味い。もちろんカレー出汁も。でも後から辛さが追いかけてきて舌を出してシーハーしていたところを、わび助さんに見つかってしまった。

 

 

結局、シェアと言っても僕はお椀1杯のみ。あとは全てわび助さんが完食。

 

 

ご馳走様でした。

いつも美味い食事をさせていただき感謝します。次来た時は、どんなメニューに会えるかが、また楽しみのひとつ。またきますね。

 

image

 

 

一緒に飲んでいるときとは別人の顔つきの大将。仕事に対する真摯な姿勢が伝わってきます。

だから僕はこのお店を応援し続けるのです。