京極スタンド@新京極 | ディックの独白 / Dick's Monologue

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やっと来れたわ

 

この日は朝から京都へ。

主目的の用件を済ませた後、どこかのお店で一杯ひっかけようかと酒場アンテナをピンと立てて錦市場~新京極あたりをブラブラ。すると新京極で激しい気配を感知。それがここ

 

 京極スタンド

 

居酒屋 たつみと双璧を成すとまで言われている老舗酒場。それが突如目の前に立ちはだかったのです。ならば入らない選択肢なんかあり得ない。

 

 

昭和レトロなショーケースを横目にして初入店。

 

 

奥に長~く伸びた造り、まさに京都らしく鰻の寝床か。ユニークなのが、写真向かって右側の石目の長テーブル。(少ししか見えていないけど) このテーブルで見知らぬ人同士が隣り合ったり、向かい合わせになったりして、銘々がお酒を飲んでいるのです。ちなみに写真左側は丸テーブルが整列していました。

 

 

一番端の席に案内されると、向かいではお姉さんが月桂冠一合瓶を手酌酒。よほど日本酒が好きなのか、僕が在席中に3本空けたのは見届けました。(-_-;)

野球速報をスマホで見ながら、奥のTVに映る試合を観戦するという無類の野球好きみたいなので、大相撲 朝乃山の再入幕について話題を振っても興味ないだろうな と話しかけるのは控えておきました。

 

image

 

天井高あって、明かりとり窓があって、壁の若草色が明るくて、とにかく店舗内が明るい。酒場特有の空気感がここにはないのです。

 

 

室内装飾はどちらかと言えば、大正ロマンかな。

 

 

メニューにザッと目を通してみます。

 

 

 

観光客が多く立ち寄る立地であるためか、こういう酒場にしては比較的高めの価格設定。でもそれは無理もないこと、商売だからね。

 

 

では喉を潤しましょう。

 

サッポロは扱っていないのですか?と尋ねると、うちはずっとキリンよ と年配の店員さん。

やはりガリバーたるキリン、こういった老舗をしっかりと押さえているんだね。

 

 

まぐろ お造り

 

お勧めはなに? と尋ねたら、今あなたが注文したまぐろよ だって。さすがベテランのお姉さん、客あしらいが美味いわ。

 

 

なんだこれは? 

あくまでも主観ですが、すごく水っぽい。価格には見合わない品質レベル。たまたまかもしれませんが、それに偶然出くわしたとしたら残念としか思えない。

 

 

きずし

 

うん、これは酢の締め具合がとてもいい。まぐろの残念さを吹き飛ばしてくれました。

 

 

 

蛸 天ぷら

 

メニューで見かけた以上、避けては通れません。辛子が添えてあるので、これをチョンつけして食べると美味いわ~。

 

 

なんてひとり悦に入ってたら、お箸が滑って数限りある蛸天を1個落としてしまった。泣くに泣けんわ。

 

 

注文すると、この紙に控えられます。ひとり一枚、あるいはグループ1枚。何を注文したよりも、いくらのものを注文したかの視点で記載するみたい。使いこなすのめちゃくちゃ難しそう。

 

 

創業96年の超老舗。レジスターも年期ものでした。見かけはまるで初期のタイプライター。

 

 

算盤も1だまが5つのタイプ。僕は算盤をやっていたけど1だま4つのタイプを使っていたので、これは使いこなせない。そう言ったら、5つ目のだまは使わないわよと超ベテランの店員さん。

 

 

随所で年代を感じさせてくれるお店でした。

ひっきりなしにお客さんが来店され、その人気ぶり・名声が窺い知れました。さすが京都酒場の雄、これからも繁盛すること間違いないでしょう。

 

さてお会計。3品と瓶ビール1本で3,500円超え。ここが日本有数の観光地であることを改めて認識しました。普段行っている酒場とは価格帯が違いすぎましたね。


風情を愛でながら新京極で飲む というシチュエーションを楽しむのであれば、やはりここを置いて他にはないでしょう。なので、かえすがえすもまぐろが残念でなりませんでした。