『とんこつQ&A』 今村夏子著 講談社

 256p

 

中華店とんこつの一員でいるため奇怪な努力を続けるわたし。
ナゾの読後感に唖然・鳥肌ッ!! へんてこ小説の金字塔!

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常識ってなんやったっけ?と、おかしな展開になっていく。面白不気味。
――3時のヒロイン・福田麻貴
1/11放送「王様のブランチ」(TBS系毎週土曜日 あさ9時30分より生放送)

根拠の薄い不安定な強さが周囲を引きずりこみ、世界を歪ませる――
そんな危うい実体を「ほらほら」と容赦なく描きだす今村夏子、無敵。
――平松洋子(解説より)

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大将とぼっちゃんが営む町中華とんこつ。「いらっしゃいませ」もろくに言えない従業員のわたしは、接客対応マニュアル「とんこつQ&A」を自作し居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは――。表題作をはじめ、予想しえない展開に鳥肌が止まらない、ほのぼのと不穏が奇妙に交わる全4編!

「とんこつQ&A」
大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは――

「嘘の道」
姉の同級生には、とんでもない嘘つき少年がいた。父いわく、そういう奴はそのうち消えていなくなってしまうらしいが……

「良夫婦」
いつもお腹を空かせている近所の少年・タム。彼の心を開くため、友加里は物で釣ることを考える。

「冷たい大根の煮物」
お金を借りて返さないことで有名な芝山さん。ずるずる仲良くなってしまった「わたし」は……

初めての作家さんです。

こだわりの本屋さんで見つけて興味を持ちましたが、マニュアル本かとそのままに。

後に小説だと分かり購入したのですが、一風変わった物語とあり積読になっていました。

読後感があまり良くないとかで躊躇っていました。

でも少し時間が取れたので、この時期しかないと読んでみることに。

 

そこまでゾッとする事はありませんでした。

でもよくよく考えるとイヤミス寄りでしょうか。

スッキリ楽しい読後感とは程遠いものの、引きずる事はなかったです。

どこにでもありそうな、でもあまり後味の良くない出来事。

人に迷惑をかけず、正直に暮らすことが大切なのでしょうか。

 

『パンどろぼう』 柴田ケイコ著 KADOKAWA

 32p

 

テキストを入”パンどろぼう”って、なにもの!? 読み聞かせが楽しいユーモア絵本

まちのパンやから サササッと とびだす ひとつのかげ。
パンが パンをかついで にげていきます。
「おれは パンどろぼう。おいしいパンを さがしもとめる おおどろぼうさ」

パンに包まれた、その正体とは――!?
お茶目で憎めないパンどろぼうが、今日も事件をまきおこす!
 

初めての作家さんです。

とても話題になっている絵本で、書店でコーナーがありました。

数年ぶりの読み聞かせで、何冊か読んだ絵本のうちの一冊です。

子ども向けに”泥棒?”となりましたが、なるほどこういうお話だったのですね。

美味しそうなパンがたくさん描かれていて、つい食べたくなってしまいます。

 

この絵本はシリーズ化していて、どれも人気があるようです。

グッズもたくさんありますし、ガチャガチャも種類が豊富ですね。

確かにネタバレになるので、絵本を読んでからグッズを見た方が良いかも。

大人の方もグッズを購入しているのを見かけます。

たまには絵本の読み聞かせも楽しいです。

『ラジオな日々』 藤井青銅著 朝日新聞出版

 272p

 

熱気と喧騒の80年代!
ラジオは若者のメディアであり、情報の発信源だった
そしてレジェンド放送作家は、まだ無名の新人だった……

原田ひ香さん激賞!
「ラジオが好きな人、今後、ラジオやテレビで仕事をしてみたい人には必読の書ではないだろうか。」「ラジオドラマだけでなく、小説やテレビドラマなど、創作には絶対に必要なことも含まれている。」「ラジオドラマを書きたくて書きたくてもがいていた頃に知りたかった、と心から思うし、もっと贅沢を言ったら、あの頃、藤井さんに教えを乞う機会があったら、自分も違う印象を放送業界に抱けたかもしれない。」

放送作家・藤井青銅氏が、自身の新人時代を描く自伝的小説。
先輩ディレクターにしごかれ、
アイドルたちと仕事をし、
アニメ特番で盛り上がった80年代。
「ラジオ放送100年」の今年(2025年)、待望の文庫化。 

初めての作家さんです。

青春の日々にはラジオが欠かせませんでした。

そしてそんなラジオを支えてくださっていた作家さんだったのですね。

裏話を聞くことができてなかなか興味深かったです。

あの番組もこの番組も、放送作家さんがいらしたのだと初めて知りました。

 

でもこうやって人がつながっていけるのは、どうして何だろう。

若い頃何度もこの業界のドアをたたきたかったけれど、縁がありませんでした。

でもふとしたきっかけで繋がっていける人たちは確かにいて、それは実力の差なのかな。

だとしたら、何だかちょっと寂しいです。

もっともっとやりたいことをやっておけば良かったと、後悔先に立たずです。

 

ラジオ界には偉大な先輩たちがいらしたのですね。

もちろんどのような業種でも、ちゃんと教えられる先輩はいるはずです。

でもこの本のエピソードを見ていると、やっぱりその人に会えることも運なのかもしれないと感じてしまいます。

そういう意味では本当に運がなかったな。

とても面白くて、引き込まれる本です。

でもやっぱりそこに行きたかったし、もっと頑張りたかったなと感じてしまいました。

それにしても藤井さんは素晴らしい作家さんです。