日本の代表的な洗剤、
アタック。
昔、オーストラリアにはじめて登場したときは、
Biozet(バイオゼット)という名まえでした。
そのとき、移住者仲間から聞いた話が、
アタック=攻撃=じゃ、
オーストラリアでは、悪い記憶を呼び起こして、
売れないかもしれないから、
「バイオゼット」にしたって。
30年ぐらい前ですから、まだ、終戦後40年くらい。
その話は頭にずっと残ってたんですが、
最近、衝撃(?)の発見。
スーパーの棚に、
この洗剤が、
アタックという名まえで並ぶようになりました!
おまけに、その下には
Eliminator なんて恐ろしげな名まえも。
(もちろん、除去するのは汚れでしょうけど)
これは、良好な日豪関係のあらわれでしょうか?
太平洋戦争に行って苦しんだ人たちも、
年々減って、もうスーパーに買物に行かないか。
私は、日本軍が、
オーストラリアの北のダーウィンを、
爆撃したことがあるくらいしか知らなかったのですが、
(シドニー湾にも潜水艦で潜り込んだけど、
何もできなかったという話は、知ってたので、
ダーウィンでもたいしたことはなかったと思ってました。)
ところが、ダーウィンの爆撃で、345人がなくなったそうです!
もちろん、負傷者も。
ダーウィンには、
私の実家のあったあたりの中学生が、
夏休みに海外研修に行ってましたが、
そういう話もちゃんと学んでたんでしょうか。
終戦からでも79年。
そのあいだ、日本は戦争しなくてよくてラッキーでしたが、
今も、世界のあちこちでは戦争があって、
どれも、広がるとしても、終わりそうにない……
洗剤の名まえの変化が、
この貴重な経験の風化の象徴ではないことを祈ります。