The Book Thief (日本での公開は6月!) 昨日、ひとりで見てきました。
これは予想以上にヘビーな映画でした。
舞台は第二次大戦中のドイツ。私の生まれるよりずっと前の話ですが、日本人でよかったと思いました。
同じように戦争に負けたわけですが、日本人のほうの苦しみのほうがもうちょっとましだったんじゃないかと。
少なくとも日本人は一応天皇の名のもとに一致団結したわけです。自分たちの国を守るために。
そこには良心の呵責みたいなのはありませんよね。外地で現地の人を虐げるはめに陥らされた人は別として。
でも、ドイツ人の場合は、純粋なドイツ人以外の、ユダヤ人をはじめとするその他もろもろは人類の敵であるとして抹殺することを強いられたのです。友だちとか隣人とかをです。
なぜヒットラーにみんなが操られたのか、上の方でヒットラーに反対する人たちもいたように聞きますが、恐ろしいもんです。
そのヒットラーのドイツが、黄色人種の日本と組むなんて非常なアイロニーですが、勝った暁には、日本人もやっつけちゃうつもりだったかもしれませんね。
よくありますよね、銀行強盗みたいな犯罪者に。あとで全部を自分のものにするために、共犯者をバンバンとやっちゃうストーリー。
いえ、別にドイツに恨みはありません。というより、私、ドイツ語、好きです。
最初のほうでお母さんが死んだ子どもを埋める墓場のシーンで、牧師さんが何か最後に言うことは?と母親に聞きます。
Auf Wiedersehenよ、きっと、と思ったら、そうでした。
一応、ハッピーエンドですが、ちょっと悲しくなる映画でした。
ヒットラーのドイツが消えたように、現代のヒットラーに操られている国も早く解放されるといいのですが。奇しくも、私、あそこの言葉も好きなんです。
今、Railway Manという映画も上映されています。これはタイビルマ(泰緬)鉄道建設の話だそうで、こっちは見に行かないほうがですよね。ハハハ
まさか、映画館の中で他の観客に襲われることはないでしょうが。
しかし、イタリアでもムッソリーニというのは民衆の心をつかんではいなかったようです。ムッソリーニに対するイタリア人のレジスタンスの話など、ありますよね。
なんで国民にさえ全面的には支持されていなかったムッソリーニや、ヒットラーと組んじゃったのか、当時の日本の諜報活動がもうひとつだったんでしょうかね。
まああそこで負けたおかげで、過去70年、戦争による戦死者を一応ひとりも出さないですんでるのでしょうか。スーダンに行ってるんですね、今。怪我しませんように、自衛隊。