「出稼ぎ大国」フィリピン 家政婦が見たニッポン
論説委員 太田泰彦
日経 2012/6/3 7:00
「どうして、この国にはエリザベスが大勢いるの?」
当時、幼稚園児だった子供に、そう聞かれたことがある。10年ほど前、ドイツに駐在していた時のことだ。ちょっとした事情があって自宅で家政婦を雇い、週に一度、掃除や洗濯などの家事を手伝ってもらっていた。その家政婦の女性がエリザベスという名前だった。
■1分も無駄にしない「家事のプロ」
世界中で活躍するフィリピン人家政婦。写真は「未来世紀ジパング」(テレビ東京系列)から
エリザベスはフィリピン人だった。年齢は30代だろうか。細身で姿勢のいい人だった。苗字は知らない。話しかければ笑顔で言葉を交わすが、それ以外は黙々と働き続けた。約束の時間ちょうどにチャイムがなり、玄関に姿を現す。「おはようございます。きょうはよい天気でよかったです」。
家の中に入ると、挨拶もそこそこに、エプロンをつけてきびきびと動き始める。1分も無駄にしないその姿は精巧で強力なマシンを思わせた。まさに「家事のプロ」だった。
うちの子供は、遊びに行った友達の家でも、働くエリザベスの姿を見たという。自分の家で見るのと全く同じ姿、同じ表情で、せっせと働いていたそうだ。そして、また別の友達の家にもエリザベスがいた。子供が興奮して語る話だ。果たして本当に同一人物かどうかは分からないが、どの家庭でも勤勉に家事をこなすフィリピン人家政婦の姿が、「エリザベス」として、子供の目に焼き付いたのだろう。
当家の家政婦は、キリスト教のミッションの関係で、ドイツに住んで働いていた。聞けば、同じように欧州で家政婦として働く仲間はフランスにも英国にも多いという。東京に駐在する外国の大使館員が外交官の特権を利用してフィリピン人女性を家政婦として雇うのはよく知られた話だが、アジアから遠く離れたドイツやフランスにまでフィリピン人家政婦が進出しているとは驚きだった。東欧やアフリカの出身者など、出稼ぎの人材は欧州には多いはずなのに、いったい、なぜフィリピン人なのか……。
■国策としての出稼ぎ
その謎の答えは、今回の「未来世紀ジパング」で明らかになる。出稼ぎはフィリピンの国策。国外で働くフィリピン人が稼いだお金を母国に送金する金額は、この国の国内総生産(GDP)の1割以上に達する。出稼ぎはフィリピンの「一大産業」なのだ。通貨が強い国や、賃金水準が高い国で働けば、国内で働く何倍もの収入を得ることができる。出稼ぎ労働を支援する政府機関もあり、家政婦や船員として外国で働くためのスキルを身につけさせる学校まで整っている。
家政婦だけではない。日本の船舶には多くのフィリピン人船員が乗る
気になるのは、世界の隅々まで働きに出かけるフィリピンの人々から、私たち日本人と日本という国がどう見られているかということだ。働きやすく、もう一度行きたい場所なのか。それとも、二度と行きたくないところなのか。
ドイツでエリザベスに聞いてみたことがある。「私たちのような日本人の家庭で働こうと思ったのは、なぜですか?」。答えは、私たちにとって嬉しいものだった。「フィリピン人の家政婦の間で、日本人の家庭は大人気なんですよ。私たちに親切で、無理なことは決して言わないし、お金にもきちんとしている方々ばかりですから。ドイツだけでなく、どの国でも、日本企業の駐在員のお宅に求人があると、すぐに人が集まります」。
フィリピンの人々が出稼ぎに出る先の国は、中東諸国が多い。石油マネーが溢れるお金持ちの国々だが、必ずしも楽しく働いているとは限らないようだ。まるで奴隷時代のような理不尽な扱いや人権の侵害、暴力事件なども少なくないと聞く。香港などでは中国人の家庭で働くフィリピン人家政婦も多いが、日本家庭に比べると仕事への要求が厳しいという定評があるという。
■日本はまだまだ外国人労働者に厳しい国
日本人が嫌われていないのはよいニュースだが、では、日本という「国」はどうだろう。日本はフィリピン人労働者にとって、働きやすい国、行きたい国だろうか。決してそうではあるまい。
経済連携協定(EPA)で看護師、介護士の受け入れを決めたとはいえ、現実には日本語の試験や滞在期間の条件などによって、門戸は事実上、閉ざされたままだ。日本国内の医療や介護の現場では深刻な人手不足が続いているのに、まだ日本は外国人労働者の問題に真正面から取り組んでいない。
日本に対する好印象がいつまでも続くという保証はない
フィリピンの人々が、これから先いつまでも日本人と日本に好感を持ち続けてくれるという保証はない。日本を「憧れの国」と思ってもらえるうちが華。デフレから脱却できない日本は、経済の長期低迷が続く。外国人労働者の目も、もしかしたら「憧れ」が「失望」に変わり、やがては「無関心」になる日が来るかもしれない。
好印象が持続している今のうちに、勤勉で優秀な人材を世界から集めるアイデアを練っておくべきだろう。「出稼ぎ大国」フィリピンの姿には、日本の明日を考える貴重なヒントが詰まっているのではないだろうか。
初産は30歳超、初婚年齢も上昇…晩婚晩産進む
厚生労働省は5日、2011年の人口動態統計(概数)を発表した。
それによると、第1子出産時の母親の平均年齢は30・1歳と、初めて30歳を超えた。1975年は25・7歳だったが、30年後の05年には29・1歳に上昇。10年は29・9歳だった。
また、平均初婚年齢も男性が30・7歳、女性が29・0歳で、ともに前年を0・2歳上回り、過去最高を記録した。
11年に生まれた子どもの人数である出生数は、前年比2万606人減の105万698人で、統計を始めた1947年以降で最も少なかった。出生数を大きく左右する34歳以下の母親の出産が減少傾向にあるためだ。ただ、35歳以上の出産は増加傾向にある。
1人の女性が生涯に産む子どもの人数に近い推計値「合計特殊出生率」は1・39で、前年と同じだった。出生数が減る中、出生率が横ばいだったのは、女性の人数も減っているためだ。
(2012年6月6日01時29分 読売新聞)
50歳まで未婚、過去最高に 男性2割、女性1割 若者の8割以上が収入に不安
2012.6.5 23:03 産経
政府は5日の閣議で、平成24年版「子ども・子育て白書」を決定した。22年時点で、50歳までに一度も結婚したことのない「生涯未婚率」は17年比で男性は約4・2ポイント増の20・14%、女性は約3・4ポイント増の10・61%と、いずれも過去最高となった。昭和55年と比べると、男性は約7倍、女性は約2倍それぞれ増加した。閣議では24年版「子ども・若者白書」も決定。収入や老後の年金に不安を抱く若者が80%を超えることが分かった。
「子ども・子育て白書」によると、18~34歳の未婚男女を対象に結婚の意思を聞いたところ、「いずれするつもり」が男女とも8割以上なのに対し「一生するつもりはない」は男性が9・4%、女性は6・8%だった。ただ、昭和62年以降の過去5回の調査をみると、男女とも「するつもりはない」は、緩やかな増加傾向にあり、独身志向もうかがわれる結果となった。
一方、「子ども・若者白書」では、昨年12月から今年1月まで、インターネットを通じ全国の15~29歳の男女3千人に就労に関する意識を調査。さまざまな種類の不安を聞いたところ、「十分な収入が得られるか」に対し、「とても不安」「どちらかといえば不安」との回答が合わせて82・9%と最も多かった。次いで「老後の年金はどうなるか」が同様に81・5%。また、何のために仕事をするかを尋ねる(複数回答)と「収入を得るため」が最大の63・4%で、「自分の夢や希望をかなえるため」は15・0%にとどまった。
白書を作成した内閣府は、「経済的な不安を訴える割合が相対的に高く、雇用情勢が良くないことが背景にある」と分析している。
日本の明日を考える貴重なヒントは・・あるんだけど・・
秘書が3人も逮捕されている、小沢グループの件とか・・
進まない震災復興、原発・・・
天下り撲滅を含めた・・マニュフェスト違反・・・
公約にない増税に突き進む政治家たち・・
実践されないことに問題があると思わないだろーか・・
日本は病んでいる・・・




















