久しぶりの投稿です。
夏の終わりから秋になるまで。
我が家では大きな変化がありました。
9月上旬に母が誤嚥性肺炎を発症。
2回目でした。
ここ数年は嚥下機能が低下していましたが、ついに自分の唾液を嚥下できなくなり、唾液に含まれる口内細菌が肺に入り肺炎を発症してしまいました。
喉や気管に痰が常に絡むようになり、頻繁な吸引が必要になってしまい、入院した当日に主治医から施設に戻れないかもしれないと告げられて私達の日常は一変しました。
唾を嚥下できないので、飲食ができません。
腕から中心静脈栄養(高カロリー点滴)を投与、同時に尿路感染症も発症していたので抗生剤を投与し、炎症が治まるのを待っていました。
9日間後、炎症が治まったので抗生剤の投与を終了しましたが、発熱と痰は改善しません。入院の原因となった病気は完治したので、急性期病棟から退院しなければいけませんが、慢性的に唾液の誤嚥を起こしていて回復の見込みはないと告げられました。
延命をどうするか決めなければなりません。
もうひとつ、決めなければならないのは退院先です。
両親が元気なうちに聞いていた希望で胃ろうは候補からはずれました。施設長からは系列会社の24時間看護がある施設を紹介されました。悩みに悩んでCVポート設置手術をして中心静脈栄養で紹介された施設に転居することになりました。
主治医との面談、施設長との面談、新しい施設見学、施設退去、手術、入居契約、退院前の面談、退院、入居、入居後の手続き。その間、週に3回の面会。
病院から電話が来るたびに胸がどきどきして、1か月くらいは救急車の音が耳鳴りで聞こえて鳴りやまなくなりました。
術後の容態が安定し、10月18日に退院。
新しい施設へ転居しました。
前にいた施設と同系列なのでお部屋の造りが似ています。前のお部屋と雰囲気を似せてお部屋作りをしました。
食べることができず、話すこともできず。
車椅子に乗ることも20分しかできなくなりました。
反応も鈍くなりましたが、それでも時折、母は笑います。「頑張って生きていこうね」と言うと「うん」と頷きます。手を握ると一生懸命握り返します。奇跡的に痰がかなり治まり、1日の吸引の回数が減りました。ただ、これ以上回復することはなく、いかに現状維持していくかが今後の課題です。
新しい施設では週に3回、お部屋で1時間面会ができます。短時間ですが、外の風に触れさせてあげることもできます。
どうしたらよかったのか今でも正解がわかりません。ですが、進んだ道を前だと信じて、一生懸命歩んでいきたいと思います。
ここ数年、母が食細くなってから、食べやすそうなものを差し入れしていました。中でもよく届けていたのはポタージュスープです。
玉ねぎとじゃがいも、そこにメインの野菜を加えて作ります。じゃがいもの自然なとろみがつくので嚥下障害がある母にも食べやすかったようで、すぐに空の容器が戻ってきました。
寒い季節は温かく、暑い季節は冷製にして。旬の食材を使って1年中楽しめます。元気な人から嚥下障害がある人まで、みんなで同じものを楽しめるポタージュスープが大好きです。
フードコンテナーに詰めて届けていました。
枝豆の冷製ポタージュ。
とうもろこしの冷製ポタージュ。
とうもろこしの芯も一緒に煮込んで旨味たっぷりです。
かぼちゃの冷製ポタージュ。
焼き茄子の冷製ポタージュ。
茄子を時間をかけてじっくり焼いて皮をむき、焼き茄子にしてからポタージュにしています。
4種のきのこの冷製ポタージュ。
しめじ、舞茸、丹波しめじ、白舞茸の4種です。
薩摩芋の冷製ポタージュ。
発熱した翌日に届けましたが、既に肺炎を発症していて食べることはできませんでした。母のために作ることができた料理は、これが最後になりました。
この夏は他にもいろいろ届けました。
イチジク農園の完熟イチジク。
3パック購入して1つ差し入れしました。
農園で購入したこぼれいちじくシフォンケーキ。
いちじく茶葉が練りこまれたシフォンケーキに生クリーム、果肉が乗っています。スタッフさんが牛乳に浸して食べさせてくれたそうで、開口よくぺろっと食べられたそうです。
母方の伯母から届いた立派なぶどう。
食べやすくカットしてコンポートにして届けると、すぐに空瓶が戻ってきました。
8月末に施設で開催された納涼祭。
一緒にかき氷を食べました。
母はマンゴー、私は巨峰、夫はブルーハワイ。
本格的な氷削機をレンタルして氷はふわふわ。上から練乳をかけてあります。3人で美味しいねって笑顔で食べたかき氷は一生の思い出になりました。
「食べることは生きること」
自分でつけたブログタイトルが辛くて、アメブロを開くことができずにいましたが、ようやく書くことができました。
最後に転居先の施設の花壇のコスモスです。
今年も一緒に見ることができました。
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