今日は甘夏の皮について。
マーマレードに使わなかった皮でピールを作りました。
ピールに使う皮は5mm~1cmに切ります。白いワタは苦いので取り除きますが、取りすぎると硬くなってしまいます。しっかり苦味をとりたかったので、水にさらしてから茹でこぼしをしました。
水にさらす前に揉み洗いします。途中で何度か水を取り替えて2時間さらしました。
次に茹でこぼしをします。茹でこぼしは茹でた後に茹で汁を捨ててあくを抜く方法です。何度か茹でこぼすときはその都度鍋の水を新しくします。
水から茹でて沸騰したら取り出す×5回しました。
下処理ができたらシロップ(砂糖水)で煮ます。
鍋に水と砂糖、皮を入れて火にかけて煮詰めます。この工程は数日かけて行います。時間をかけて甘みを含ませることで、軟らかく仕上がるからです。砂糖と水は皮と同量です。
弱火で煮る→皮を取り出す→シロップを煮詰める→糖度が上がったシロップに皮を漬ける→弱火で煮る(以下同様に) この工程をシロップがなくなるまで繰り返します。
3日かけてゆっくり煮詰めました。
煮ていると透き通ってつやがでてきます
煮詰めたらとりだします。
形が整っていないものは砂糖菓子にしました。冷ましてからグラニュー糖をまぶして、くっつかないように並べて乾かします。
カリカリした食感でお茶請けにピッタリです。
残りは乾かします。天板に網やすのこをひいて、熱いうちにくっつかないように離して並べます。オーブンの中に入れて自然乾燥させて、完全に乾くまでに6日かかりました。
乾いたピールは保存容器に乾燥剤と一緒に保存します。パンや焼き菓子に混ぜたり、ドライフルーツとして使えます。
刻んだピールとマーマレードを入れて蒸しパンを作りました。
乾燥したピールでオランジェットを作りました。
オランジェットはシロップ漬けの柑橘の皮をチョコレートコーティングしたお菓子です。
チョコレートはガーナブラックを使いました。
テンパリングしてピールにつけていきます。
【テンパリングとは】・・・チョコレートの温度をコントロールして、口当たりを良くする方法。
●ガーナブラック200gの場合
1.150gと50gに分ける
1.150gと50gに分ける
2.150gはそのまま、50gは刻む
ナイフなどに薄くつけて数分放置、つやがある状態で固まればテンパリング成功です。
チョコレートの種類でテンパリングの温度が異なります。
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チョコレートの種類 溶解温度 調整温度
チョコレートの種類 溶解温度 調整温度
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スイートチョコレート 50~55℃ 31~32℃
ミルクチョコレート 45~50℃ 29~30℃
ホワイトチョコレート 40~45℃ 29℃
ガーナブラック 45℃ 27℃
スイートチョコレート 50~55℃ 31~32℃
ミルクチョコレート 45~50℃ 29~30℃
ホワイトチョコレート 40~45℃ 29℃
ガーナブラック 45℃ 27℃
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*テンパリング不要のチョコレートを使うとこの工程が省けます
クッキングシートの上にチョコレートをつけたピールを並べて、チョコが乾いたら完成です。
甘夏のオランジェット、完成です。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20210707/17/coyote8jp/4a/4e/j/o1080081014968683648.jpg?caw=800)
お菓子作りはあまりしないのですが、作ってみたいものがいくつかあって、オランジェットはそのひとつでした。
工程が多いし、時間がかかるしで大変でしたが、完成した時は感動しました。安心して皮ごと食べられる柑橘が手に入ったらまた作りたいです。
憧れているのは輪切りにしたオレンジのオランジェット。いつかチャレンジしたいと思っています。
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