兵馬俑(へいばよう)とは、古代中国で死者を埋葬する際に副葬された俑で、兵士及び馬をかたどったもののことです。
陝西省西安市臨潼区の秦始皇帝陵兵馬俑坑出土のものが有名です。
古代中国の俑は死者の墓に副葬される冥器の一種であり、被葬者の死後の霊魂の「生活」のために製作されました。
春秋戦国時代には殉葬の習慣が廃れて、人馬や家屋や生活用具をかたどった俑が埋納されるようになりました。
華北では主として陶俑が、湖北湖南の楚墓では木俑が作られたようです。
1974年に臨潼県西揚村の住民6人が村の南に井戸を掘ろうとして土を掘っていた際に、兵馬俑の破片が発見されます。
そして、何気なく掘り進めていくと、人間大の人形が出てきたのです。
当初、住民たちにはこの発見の価値は理解されず、発見を知らされた臨潼県文化館も現場の保護と陶俑の修復を命じたのみでした。
たまたま新華社通信の記者が県文化館に立ち寄り、陶俑が秦代の俑であることを見抜きます。
その記事が中国共産党の内部報である『状況匯編』に掲載され、指導部の目に止まります。
そこで、国家文物局に遺跡の保護を命じ、考古隊を編成して、現地発掘を開始させました。
1年間の発掘で、東西200メートル以上南北60メートル以上におよぶ兵馬俑坑1号坑の全容が明らかとなります。
発見された俑は6000体にも及んだそうです。
1976年には、1号坑の東端北側に兵馬俑坑2号坑が発見され、さらに、1号坑の西端北側に兵馬俑坑3号坑が発見されました。
兵馬俑一号坑のパノラマ写真
始皇帝陵兵馬俑坑では、現在までに約8000体の俑が確認されていますが、兵士の俑にはどれ一つとして同じ顔をしたものはないそうです。
そんな凄いものが、中華人民共和国に行かなくても見られる施設が日本にあるんですね。
それは、太陽公園の中の「兵馬俑博物館」です。
ここから下の写真は全て、太陽公園の「兵馬俑博物館」で撮影したものです。
中国は西安の兵馬俑坑を原寸大で細部まで再現してあります。
規模は本物には及びませんが、これだけ並んでいるとすごい迫力があるのです。
一体一体違う顔や表情を見せる石像はすべて中国で製作して運んできたのだそうです。
それぞれ表情が違う兵馬俑は、魂が宿っているようにも見えてきて、いまにも動き出しそうな雰囲気です。
こちらは、発掘現場を再現してあるようです。
壊れたりしていますが、発掘した時はこんな雰囲気なのでしょうね。
製作当初は、すべて美しい極彩色で仕上げられていたようですが、発掘されて空気に触れると、
数分から数時間で色が褪せてしまうのだそうです。
なので、兵馬俑には色が薄くしかついていないんですね。
いや~、それにしても凄いですよね~。
レプリカでも圧倒されるのですから、本物を見たら腰を抜かしてしまうかもしれません。
太陽公園は、世界の有名なものが集められている公園ですが、どうせタダのレプリカでしょ・・・・・
と、思ってましたが、兵馬俑展示館には、思わず引き込まれてしまいました。
こんなすごい物がある太陽公園は、素晴らしい公園だと思います。
姫路観光する機会があったら、太陽公園にも行かれることもお勧めします。
太陽公園は、自然豊かな広い園内に「凱旋門」「兵馬俑」「万里の長城」「ピラミッド」など 世界文化や建築物が見られたり、ノイシュバンシュタイン城をモチーフとした「白鳥城」がある公園です。
詳しくはホームページをご覧ください。