cotasoさんのブログ -75ページ目

門出

マンションの

エントランスを出ると

目の前には

桜並木が続く

長い川が流れている



引っ越し日和の

最高の天気



私が

何の後ろめたさも無く

淳司の事を

愛していたなら

今日のこの日を

すべてが最高の門出だと

思えたのだろう

錯覚

淳司は

実家の建築会社に

就職していて

新居は

その隣の駅にある


私のバイト先の

CAFEへも

電車で4駅だから

良い条件の物件が

見つかって

嬉しかった



だけどそれよりも

【CLUB LOOSE】までが

奇遇にも

2駅で行けると

いう事の方が

魅力に感じたし

これは

神様がくれたチャンス

なのかもと

錯覚すら覚えていた

優しさ

埃が凄い



さっき

濯いだばかりの雑巾が

もう真っ黒になっている



引っ越しの

段ボールって

意外と汚れてるんだな



新築のマンション

なんだから

綺麗にしなきゃ



『美奈子ちゃん

疲れたでしょ?

散歩がてら

ご飯でも

食べに行こうか』



『うん

ここだけ拭いちゃうから

ちょっと待ってね!』



淳司は優しい



いつも

私を第一に考えて

くれるし

大事にされてるって

心から実感できる



こういうのが

落ち着くっていう

感覚なのかな…?