COTレポートの読み方 -2982ページ目

投機筋による売り越し続く

12月18日時点のCME日経平均先物ポジション動向
… 投機筋による売り越し続く


 12月21日(金)東部時間午後3時30分(日本時間では、12月22日の早朝)に、12月18日時点でのCOTレポートが発表されました。


CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。

1225シカゴ先物・コマーシャルズ


 コマーシャルズについては、12月18日時点では20,501枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は1,482枚減少しています(2週間連続の減少)。

コマーシャルズは日本株に対して、「強気」スタンスを維持しています。コマーシャルズの行動は中期的には相場に影響します。3カ月から半年先を見据えれば、株式相場は上昇する公算が強いといえます。

1225シカゴ先物・ノンコマーシャルズ


 ノン・コマーシャルズについては12月18日時点では22,062枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は593枚減少しています(3週間振りの減少)。

投機筋は、日本株に対して「弱気」スタンスを維持しています。

 次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。

12月18日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。

  COTインデックスは80.36%となりました(低下)。

1225COTインデックス


 一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。

  12月18日時点のNCOTインデックスは5.51%となりました(上昇)。ノン・コマーシャルズは売りスタンスをとっています。
 

1225NCOTインデックス


 下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。

直近のデータは12月14日に終わる週まで発表されています。外国人による株式取得は5,526億円の売り越しとなりました。2週間連続の売り越しで、しかも売り越し金額は大幅に増加しています。外国人投資家のスタンスは「中立」から「弱気」に変わったと判断します。

1225対内証券売買契約等の状況


 下記は非居住者による債券(中長期債および短期債券)の取得・処分をまとめたチャートです。12月14日に終わる週は3兆127億円の買い越しとなりました。10週間連続の買い越しで、買い越し金額は大幅に増加しています。外国人投資家は、投資資金を株式から債券にシフトさせたことがわかります。

1225対内証券売買契約等の状況 債権の推移

 下記は、東京証券取引所が発表している三市場の投資部門別売買状況のデータです(12月14日に終わる週まで)。三市場の投資部門別売買金額をみると、4,755億円の売り越しに変わりました。3週間振りの売り越しです。

1225投資主体別売買金額の推移


一方で、下記はジャスダック市場における外国人投資家の差引きの売買金額を示したチャートです。12月14日に終わる週は34億円の売り越しに変わりました。4週間振りの売り越しです。

1225投資主体別売買金額の推移 ジャスダック


 下記は日経ジャスダック平均のチャートです。年初来安値を更新しています。
 
1225ジャスダック平均


東証マザーズ市場については、86億円の売り越しとなりました。2週間連続の売り越しです。

1225投資主体別売買金額の推移 マザーズ


下記は東証マザーズ指数のチャートです。再び下落トレンドが強まってきました。

1225マザーズ平均のEME


下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です(12月21日まで)。売り越し基調が続いています。

1225日経平均と寄付の外資系証券注文動向


 下記は日経平均の週ベースの一目均衡表です。12月21日の終値は転換線の下に位置しています。

1225日経平均一目均衡表(週次)


下記は日ベースの一目均衡表です。12月21日の終値は転換線と基準線の下に位置してい
ます。

なお、12月21日のシカゴ日経平均先物(2008年3月限)の終値は15,630円で、21日の大証終値(15,320円)と比べると310円高となっています。15,630円まで上昇すれば転換線の上に出ることになります。

1225日経平均一目均衡表




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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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ドルインデックスの動き:3営業日連続の上昇

12月20日の外国為替市場では、ドルインデックスは3営業日連続高となっています(前日比+0.207ポイントの77.794)。上昇基調が続いています。

下記はドルインデックスの一目均衡表です。終値が雲の上限を上に突き出るのは時間の問題となってきました。

071221ドルインデックス一目均衡表

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VIXの動き:12月20日の終値は20.58%、3営業日連続で低下!

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1221VIXの推移

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