日向山にリハビリハイク | blueのブログ

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(恐らく)最後のリハビリハイクは美ヶ原の帰りに見えた日向山へ。週末に向けて低気圧→高気圧の順で通過する。金曜日から北日本を中心に大荒れ、土曜日は高気圧が張り出すが関東西部だけ安定しそう。前回300mの登降を無事終えたので今度は1,000m程度を狙う。どうしても気になる鋸山の近くだし。

 

「深夜便」は最初から。【アンカー】桜井洋子、【出演】歌舞伎俳優…片岡愛之助、大蔵流狂言師…茂山七五三。双葉SAで休憩。いつも帰路に登る展望塔が夜空に浮かぶ。須玉ICで下りて一般道へ。昔は毎年通った清里への道から分かれて西へ。月明りの中、稜線から下る滝雲のような雲がぼんやり。幽玄な世界。鳳凰三山か甲斐駒か鋸岳か。道の駅はくしゅうでトイレ休憩。駐車場についてからクルマを降りると寒さで目が冴えてしまうのでここで済ませて、着いたら即寝です。尾白川沿いに遡る。時折左右に現れる住宅やペンションらしきもの。もう寝る時間なのでクルマの騒音と振動が申し訳ない。大したワインディングも無く目的地に到着。広い駐車場にクルマは数台。この時間なら上の矢立石の駐車スペースも全然大丈夫だろうが山頂が近すぎてリハビリ山行にならない。それにクルマで行けても歩いた方が良いことは儘あるもの。早池峰のウスバカゲロウの朝のダンスや賢治の碑のように。ここで寝ましょう。出発の準備はできるだけ済ませておく。ポールを105cmにセット。1本締まりが悪い。体重を掛けたら縮んでしまうので気を付けなければ。マロンのベッドを3列目に移し自分の寝床を作る。VOXYで寝るのは本当にこれが最後だろう。美ヶ原で寒かったので今日はシュラフを羽毛とダクロンで2枚重ね。フリース、ダウンジャケット、冬用タイツ、冬用ズボンで温々です。お蔭で一気に夢の世界へ。一回深い眠りを抜けるとさすがに暑くてきつくて、途中でタイツとズボンは脱いで丁度よし。その後も中身は忘れてしまったがその後何度も夢を見る。

スマホのアラームで目が覚める。暖房なしでも睡眠充分。これからは雪国に行く時はいつもシュラフ2セット積んで行きます。早めに朝のお勤めを済ませる。先に靴を履いてしまおう。それから朝食、髭剃り、日焼け止め。ラジオからは「今日は何の日」三島由紀夫割腹自殺。こんな季節だったのか。彼が最後に食した料亭の晩餐メニュー行ける日は来るだろうか。朝陽が昇ってくる。良い朝です。出発。周辺地図の隣に皇太子殿下甲斐駒ヶ岳登頂記念碑。なんと陛下は黒戸尾根を登られたのか。凄いです。登山ポストの先はまだキレイに黄色く色づいている。左手に尾白川を見ながら少し林道を進むとキャンプ場が現れる。駐車場にクルマは何台か止まっているようだがテントは見えない。駒ヶ岳神社は下りて来てからお参りしよう。その先から日向山の登山口まで50分とな。ここはまだ登山道ではないと思いきやからいきなり急登が始まる。しかし何故かとても歩き易い。紅葉はほぼ終わっているけれど落ち葉が敷き詰められた道はとても優しい。偶に真っ赤な紅葉で出くわす。順調に高度を増して行き、眼下に白いダム湖のようなものが見える。採石場だろうか。矢立石の登山口までは1本で行きたいが、これだけ登り続けるのは5月以来だからか息が切れそうになる。焦る気を抑えてペースを落とすが汗が出る。フリースを脱ぐぎ、グローブも雪山用から予備で持ってきた雨用に変えてみるが蒸れる。止む無く雪山用のインナーグローブだけにしてみる。2組ほどに抜かれるもノンビリ歩くペアには追い付いたりする。そのうちクルマのルームランプを消したか不安になる。2列目で支度をしてスライドドアから出入りするとどうしても消し忘れ勝ち。昔松本のビジネスホテルに泊まった時にノアの大きなランプでやってしまい、翌朝エンジンが掛からずフロントの人に迷惑を掛けてしまったのを苦々しく思い出す。ここまで来て戻る訳にもいいかないし、心配しても仕方ないので忘れよう。気を取り直して歩いているといつもの登山道とは何か違うのに気づく。上面が平面に削られた丸太をジグザグに配置してくれているのだ。平行に設置されるとどこを通っても同じ段差になるが、これだと足の置き場により上昇率を調整できる。なんと気の利いた道なんだ。とんがりのある稜線が見えだす。憧れの(?)鋸岳であって欲しいと思いつつ歩く。一瞬だけ舗装路に出るがその後すぐに矢立石の登山口に到着。確かに駐車場と言うより駐車スペースだ。どれほど埋まっているか先までは見えない。ここでシェルも脱ぎゼリーとナッツで補給。気温は麓からずっと3°なのだが暑い。標識では「日向山ハイキングコース」か。さて、ここから山頂までのコースタイムは憶えていない。スタートは“0/10“。普通は1合目から始まるとの思い込みから違和感があるが、考えてみれば全行程の十分のゼロ地点なので誠実と言える。とにかく気楽に行きましょう。まだ静かな朝です。炭焼き窯跡らしきものがあると思でば小さな石仏が迎えてくれる。手を合わせる。ガツガツ歩かなくていいよ、と言う感じ。偶に立ち止まって行動食を口に放り込む。それにしても、日向山に登る日がこんなに早く来るとは思っていなかった。ちょっと物足りないんじゃないか?もっと足が弱ってから来るだろう、と。巡り合わせとはありがたいものだ。千葉県の高宕山だって新型コロナで県境を越えた移動が制限されなければ一生登ることはなかった。登ってみたら千葉の山並みを見られて想像以上に楽しかった。2/10、3/10と順調に進み、順調すぎて幾つか見落としてしまった。雨量観測所が出現。これがアメダスですかね。確か山頂はもう直のはず。三角点は登山道から外れた所にある。行ってみると一応皆さん通って行くがちょっと寂しい山頂だ。更に進むと・・・足元が白砂混じりの登山道となり・・・眼前に突然広がる白砂ビーチ!これは誰でも声を上げてしまう。分かっていてもこの標高で、正面にどーんと八ヶ岳が横たわって、これだけの広さの白い空間が広がっているのはちょっと衝撃だ。白砂の先端に立つ登山者は小さく見えて、その向こうには見事に紅葉した尾根が大画面TVのように見える。赤岳の辺りは雪が着いている。蓼科と車山高原。美ヶ原は同定できず。手前には八ヶ岳の裾野が優雅に広がります。きっと清里はあの辺り。今見えている範囲はもうすぐ白く染まるんだろうな。それにしても足元に浮かぶ白い砂浜、なんと不思議な風景だろう。人情としては少しでも前に出て良く眺めたいのだが、砂の斜面は先に行くほどどんどん急になっている。迂闊に進むとそのまま谷底まで滑り落ちてしまう。砂浜をバックで自撮りしたいがEXILIMがころころ落ちて行ってしまいそうで思う構図が取れない。北側の風景を十分堪能してから振り向くと甲斐駒が間近に!数ある駒ヶ岳たち・・・秋田駒も木曽駒も会津駒も良かった、越後駒も行きたい、しかしやはり甲斐駒が一番カッコいい。登りたいとずっと思っているのだが、人気があり過ぎてシーズン中は北沢峠からの入山は混み混みで中々決心つかないままだ。中央線から見ると素晴らしい南アルプスの貴公子。大学1年の新歓山行の朝、2355の車窓から見上げてK先輩が「デッカイなー」と言っていた。間近で見てもやはりカッコイイ。山襞に徐々に雪が着き出している。今は天気次第で増えたり減ったりしているのだろう。いつか絶対行きたい。早くしないと足腰衰えちゃうな。甲斐駒の写真撮影に夢中になっていたら手が悴んでしまう。稜線は風があるので気温3°でも油断大敵。冬山の心得を思い出させてくれる。ビーチを甲斐駒に寄った辺りまで進んでみる。甲斐駒の左側に延びる稜線は鳳凰三山。鋸岳であって欲しいと思っていたのは地蔵岳だった。地図を見てみると鋸岳はここからは見えないのである。南東方向は予報どおり雲が多く富士山は何とか頭を出してくれているのだが、木立が邪魔で写真にはとれない。皆、何とか隙間を探して歩き回っているが、目の前の痩せ尾根を歩いて進まないと無理。絶対行けない道ではないけれど、誰一人行かない。そこまでして撮りたい今日の富士山ではない。鞍掛山まで行けば、もっと凄い甲斐駒と鋸岳が見られるはずだが。慎重に行けば行けそうだが、砂ごとずれたら衆目の中、谷に消えて行くシーンが目に浮かぶ。元気な時ならともかく、リハビリ中の今はダメです。休憩にしましょう。

風の来ない南東側の木立の中で数人のパーティーが宴会中(?)アルコールが入っている訳では無さそうだが清龍の早大生のように煩い。まあ幸せなのでしょうな。少し離れて倒木をベンチに陣取る。今日は小さい方のコンロを持って来た。来るべき雪山に向けて点検も兼ねて使います。昨夜自宅で沸かしたのでほとんど冷めてしまったポットの湯をコッヘルに入れる。マロンが来てから朝発ちができなくなりポットの湯ではミニカップヌードルも作れなくなってしまった。シエンタが来れば現地で沸かせるので嬉しい。湯を沸かす間に木立の向こうの甲斐駒を見ながら菓子パンを食べる。アンパンマンパンを買いはぐれ、チョコスティックパンも無かったのでベーコンチーズパンとランチパックです。さすがにランチパックはこのシーンでは魅力に欠けるので下山後に取っておこう。最後にコーヒーを飲んで山気分に浸る。スマホの機内モードを解除してみるがこちらの斜面は電波が無い。ビーチ側に行くと繋がるのでサークルのLINEグループに写真を送信。もう一度ビーチを歩いて八ヶ岳と甲斐駒にお別れの挨拶をして出発。

さて、登りは全く問題なかったが、降りは大腿四頭筋と膝は持ってくれるでしょうか。念のため靴紐を締め直します。夏靴はこれでシーズン終了かな?今年はあまり出掛けてやれず申し訳ない。宴会パーティーも大きなゴミ袋を手に出発準備中。離れて歩きたいものです。歩き出すとこの時間に山頂に到着する登山者がかなり多く、待機多発。すぐに宴会パーティーがやって来て賑やかに追い越して行きます。お先にどうぞ。せっかく登ったので出来るだけ長く山中にいたいのでいつもに増してゆっくり下ります。下りも歩き易い登山道です。父子パーティーがしきりに会話しながら下って来る。「こりゃハイキングコースじゃないな。でも凄き歩き易い。」そのとおり。こんなに効率的に緩やかに登って行く道は富士山以来ではなかろうか。難なく矢立石登山口に到着。「矢立石」とやらはどこにあるのか少しだけ駐車スペースを下って探してみるが見つからない。諦めて戻って登山道を下る。家族パーティーが登ってくる。男の子が私のショルダーに着けた無線機を超ガン見して行く。レスキュー隊員とでも思ったか?まだ山頂まで行ける時間ではあるけど頑張ってね。残り少なくなった紅葉をパチリ。朝とは太陽光線の入り方が変わり、輝きが増したよう。鳳凰三山と判明したギザギザの稜線が次第に高く遠ざかって行きます。名残り惜しい。地蔵峠から広河原までの長い下り辛かったな。クマに喰われるのも心配だったし。富士山の頭もそろそろ隠れてきます。

ポールが片方スクリューが緩いのをここまで来て思い出し体重を掛けないように下る。

焚火のいい匂いがして来る。山小屋など無かったはずだが。キャンプ場が見えてきました。そうかまだキャンパーは来るのだ。ゴールです。膝くんよく頑張ってくれました。リハビリ大成功でしょう。駒ヶ岳神社にお参り。入口近くのベンチにザックを置いて進む。本堂の鈴の紐には・・・「目をとじて手を合わせ静かに川の音に耳を澄ませて下さい清らかな川の流れに心も洗われます」。確かに。御朱印は賽銭箱に300円入れ、クリヤケースから自分で取り出しジッパーを閉める。“令和五年十一月吉日”

登山道でお見掛けした方もちらほらお参りしている。尾白川渓谷の吊り橋を中央まで行ってみる。だんでらいおんのオーナーさんから勧められた夏のスポットだ。ウォータースポーツは苦手な我家は結局行かなかったが、いつかは訪れたいと思っていた。南アルプス天然水の故郷、白州。今は全く静か。夏はここに眩しい太陽が降り注ぎ、子供たちがキャーキャー声を上げているのかも。我家はもうそんな旅行は望めないか。駐車場に向かおう。山腹を下る鉄管の跡。1本きりなので発電用ってことはないか。

駐車場に戻るとはたしてルームランプつけっぱなしだったがバッテリーは大丈夫。ノアのランプより消費電力が少なくて助かったか。帰宅した時に楽なように、ここでクルマを降りる支度は全て終えてしまいましょう。

先ずはお土産を買いに行きましょう。以前、家族旅行で立ち寄った台ケ原宿へ。振り返れば甲斐駒や鋸岳。未明にはあそこに雲が流れていたのだろう。金精軒(きんせいけん)オリジナルの信玄餅をゲット。懐かしい七賢(山梨銘醸と言うらしい)も覗くが、お菓子は無さそうなので退散。正月なら日本酒飲んだかもな?失敗した。

どうしても鋸岳に近づきたくて甲州街道を下り方面へ。釜無川を遡る道をカーナビは教えてくれるが交差点には全く標識は無い。暫く走るとどんどん道は悪くなりパンクが怖い。前方に凄い煙が立ち上っている。最初は一体何が起きているのか分からなかったが、どうも先行するダンプの土埃のよう。凄い道を来てしまった。右手は採石か鉱山か。時折すれちがうのは大型ダンプだけ。ヤマレコで見た鋸岳の登山記録に登場する駐車スペースなどありそうにない。もうすぐ下取りに出すVOXYだが埃まみれにしてしまう。道を譲るとダンプの運転手さんたちは丁寧に礼の合図を送ってくれるのだが、本当にこんなところ自家用車で走って良いのか不安になってくる。やがて関係者以外立入禁止の表示で行き止まり。鋸岳の一部らしきものは見えるがここで退散。鋸岳の登山口と呼べる所には辿り着けなかったが、好奇心は全うし満足。フォッサマグナ露頭とやらも見て行こうかとも思うがどれだけ歩くか調べがつかず断念。大人しく帰りましょう。先月と同じように八ヶ岳高原ラインを通って小淵沢ICから入ります。逆光の中に甲斐駒ヶ岳と日向山。八ヶ岳PAでトイレ休憩。韮崎~須玉間の対面通行は大した渋滞も無く通過。正面遠くにこの日最後の富士山。双葉SAで腹ごしらえしよう。上り線には目ぼしいフードが無い。下り線まで歩き展望塔に登る。櫛形山に陽が沈む。日向山を同定してからショップへ。信玄鶏唐揚げが美味しそう。1個 170円、3個 500円・・・う~ん、1個じゃ足りないが3個は食えない。ちょっと損だが2個(3個買って1個は後で食べれば良かった)。

そこから先は渋滞に身を任せ東京へ。

 

いやいやばっちりリハビリができました。

これで治療は終了し薬も無くなるでしょう。

12月の雪に期待です。

シエンタにいきなりスタッドレスは履かせられないので新幹線で谷川岳でしょうか?

 

 

2023年11月25日(土)

 

2125 自宅発 17℃

2320 双葉SA 11℃

2335 GS

2430 尾白川渓谷駐車場 5℃

0650 発 4℃

0745 矢立石登山口 4℃

0910 日向山三角点

0915 日向山ビーチ着

1035 山頂発  3℃

1235 尾白川渓谷キャンプ場

1240 駒ヶ岳神社

1255 尾白川渓谷駐車場

1335 金精軒

1410 セブンイレブン北杜白州店

1440 釜無川

1550 双葉SA

1920 万世橋GS

 

350km