インド出張②デリー、アーメダバードで人生を悟る | あひるさんの40歳から日大通信で哲学を学ぼう日記

あひるさんの40歳から日大通信で哲学を学ぼう日記

高校時代に諦めた「哲学を学びたい」が忘れがたく、2022年春から日本大学通信教育部で学習中。文理学部哲学専攻。応援いただけると嬉しいです^^
2024年夏より、大学時代に免許取っただけのアマチュア無線を運用開始しました。ド文系の無線初心者の歩みも記述します。

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ナマステ、あひるさんです。

インド出張の続きです。

デリー訪問といいながら、実はデリーにはちょっとしかいられず…。宿泊したグルガオン近辺で用事済ませたら夕方にはフライトでした。

宿泊したホテルからの景色。鉄道も走っている。そこまでめちゃ混みではなかった。


用事のあったオフィスビルの下はちょっとしたショッピングモールになっていた。こんなものも。

ビルの下には日本の「すき家」がありました。シリアスな用事の前だったので、呑気に写真撮ったりするわけにもいかず、目と心に焼き付けるつもりで食事。


ホームページあったので貼り付けておこう。

日本のすき家みたいなクオリティの高さはないですよ。海外で食べる丼物感。これは何と表現したらいいか分からないけれど、どこでもいい、バンコクや上海、ホノルルで日本の外食チェーン入った時のクオリティでした。


そしてビーフとポークがダメなお国柄ですので、肉はチキン一択。あとはビーガン、ベジタリアンが選べるようになっている点かな。


デリーで用件済ませたらその足でインド人スタッフと僕の2人だけでアーメダバードへ。飛行機で1.5時間くらい。羽田-那覇よりちょい近いくらいの感じ。


アーメダバードはグジャラート州という西側の州。パキスタンと国境接していてアラビア海沿岸の場所です。モディ首相の出身ということもあって、投資の進み方がすごいんだとか。インド初で建設中の新幹線も、ムンバイからグジャラートという計画になっているそうだ。

宿泊したホテルはコートヤードマリオット。安心した〜。前日とは打って変わった快適さであります。


ホテルから見たアーメダバードの街並みが上の写真。デリーと全然違って空が広い。高い建物がそんなにない。まあホテルの場所自体が空港から車で30分ほど離れたところだというのもあると思う。


グジャラート州は酒が飲めない州だよ、何にもないよ、道も悪いよと聞かされていました。わざわざご苦労さんと言われながら送り出されたようなもんでしたが、同行の取引先の方からは「むしろインドってすげぇ〜って思うような車窓が広がっているから全く退屈しなかったよ」と言われ。僕はどっちになるかなと思っていました。


結論、後者でした。ほんと、来てよかった。


これです、これ。牛。

あくまで一つの例として牛ですわ。


牛は神聖な動物らしい。とはいえ個々の牛がめちゃくちゃ敬われている訳ではなさそう。こうやって牛飼いに飼われている感じのもいれば、一頭でフラフラしているのもいる。


道路の真ん中悠々と歩いているやつもいる。日本の牛とは違ってボディは痩せているのが多い。それから写真には写っていないけれど、街中、ムンバイもそうだけど野犬が多い。猫はいない。これまた身の細い野犬が横倒しに寝ている。種類は分からない。


この写真の真ん中あたりにも牛が写っている。ちなみにここは昼ご飯食べたところ。


こんな店。最初は自分たちしかいなかったが、12時を過ぎたら続々と人が入ってきた。街中華みたいな感じ。

食事の写真撮っていないが、せっかくだからということでローカルフードを選んだ。チャパティにカレーをつけていただく。あとはチャーハンみたいなやつも食べた。パパドってやつだろうな、薄いポテチみたいなのも。どれもおいしかったです。


こういう雑貨屋さんも併設でした。ライター買いました。空港で取り上げられてしまうのでね。

サンダル、携帯周りのグッズ、安い時計などなど。支払いはQRコード、PayPay的なものも使える。みんなそっち使っていました。普通に仕事している人はみんな携帯持っている感じですね。


ロードサイドの家はこんな感じのがあちこちに。携帯持ってる感じじゃないな。

表現が難しい。いっとき前に流行ったハンス・ロスリング著『ファクトフルネス』の中にある、レベル2から3の生活という感じか。

時々街中ゾーンに入ると、スクールバスや歩きの小中学生を見かける。家の前で遊んでいる子供達とか、ちょっとした雑貨屋だったり、何しているんだか分からないけど談笑している人たちとか、そういう光景。


いったいこの人たちってどう生計立てているんだろうかと思ったりも。農家?牛飼い?分からない。


『ファクトフルネス』によれば、レベル2というのは1日2-8ドルの所得があって子供達がサンダルを履き学校へも行ける。レベル3になると所得は1日8-32ドルで水道、電力、冷蔵庫もありバイクもある。


アーメダバードの郊外で見かけた光景はどちらかというとレベル2のそれ。世界の人口のうち、一番多いのはレベル1で30億人。レベル2と3で30億人。日本人はいろいろあるだろうけれど基本的にはレベル4の10億人の部類。


メキシコや中国、タイでも実は見てきたのかもしれないけれど、意識していなかったのでその目線はなかった。今回はなぜかそんな感じがあって車窓を眺めていました。


別にだから何ってことはないですよ。だから寄付しようとか、その分頑張らなければいけないとか、ありがたいと思わないといけないとか、そんなこと言うつもりもない。


ただ何となく、価値観揺さぶられる感じはしました。


インド行くと人生観変わるという話を結構聞きます。何か分かる感じがします。とんでもなく大地は広い。気候は厳しい。だからこそ物語的な神様の話とか出てくるのかな。


お釈迦様の四門出遊という話があるじゃないですか。

お釈迦様はある王国の王子様で、城の4つの門から外に出て、この世の生がいかに苦しいものかを見る。生老病死、人の生とは苦しいことばかりということに恐れ慄くとともに、人々を救うことを決心して修行に出られた。


この苦しい人の生というものが、インドの荒涼たる大地を見るとよく分かる気がする。


そんな人の生とは輪廻するものなのよね。苦しい、それがまた来る。輪廻転生しないために、悟りを得たい。それ分かるよ。嫌だもんね。


仏教はインドで全然支配的なものでないです。ヒンドゥー教がメジャーですが、そちらにも輪廻やそこから抜け出すための修行の考え方はあるみたい。


まあともかく、この世の中は楽じゃない。できればこの生をもう一度とは思わない。自分もそうだな。その意味では彼らと同じ立場にいる。


生きている間は生きているしかなくて、お互い生きているわけだ。うーん。欧州人とは共感しない何かが、ここでは共感する気がする。


にしても、日大通信の宗教系の講義がインドや初期仏教ばっかりだったのがこんなところで役に立つとは。講義内容思い出しながら、何となく胸いっぱいになったのでした。


夜、インド人スタッフとお別れして1人アーメダバードの空港からムンバイへ。

街中こんな中東っぽくないだろという気はした笑。


待ち時間に空港の土産物屋を覗く。

さすが。ゾウみたいな見た目の神様、ガネーシャの置物とか。グジャラートならではなものがあればよかったんですけど、なかった。残念。


インドのナショナルフラッグキャリア、エアインディアでムンバイまで。

JALやANAと違ってメインの機材がエアバス機。日本はいかにアメリカに近いかですよ。乗った機材はA321でした。


エアインディアの国内路線。政治のデリー、経済のムンバイってところでしょうか。ちょうど光が当たっているあたりがコルカタ。

インドはバングラデシュの東側にも土地があるんですね。第二次大戦で有名なインパール作戦のインパールはインドだったのか。バングラかビルマだと思っていた。今更ながら不勉強で恥ずかしいな。


ちなみに、20:30発のフライトで、紙に記載の搭乗時刻は19:30。どんだけ早いの?と同行のインド人君に聞いたら、「こんなの当てにならなくて、結局フライト時間の20分前くらいにならないと何がどうなるかは分からない」とのこと。


案の定、彼のデリーへのフライトは45分遅れに。僕のフライトは定刻のはずが、中に乗ってもなかなか出発しない。


なぜか。そもそも人が乗り切っていない。乗るの遅い。そして荷物多くて上の棚に入らない。デカいぬいぐるみとか買ってるコワモテのオッサンが1人いると、その人の荷物上に載せる場所を探してCA3人くらいであたふた…。


その間後ろの人みんな嫌な顔しないで待ってる。これすごい。中国だったらワーワーすごくなって、その人足蹴に事は進んでいくのだろう。それがないからとにかく遅れる。


機長もアナウンスしてました。遅れる原因何と言っていたか正確には忘れたけれど、とにかく機材や管制じゃなくて、お客様の人為的なもので遅れております、Thank you for your cooperationって言っていた笑。いや違うだろ、Thanks to your cooperationで遅れてますだろうと内心苦笑。


なので、インドで国内線乗るなら夜の便じゃなくて朝一の便がいいらしいです。どんどん押せ押せになるからだろうね。


エアインディア、わずか1時間ちょいのムンバイまでのフライトでもご飯出ました。クロワッサンとマフィン。

クロワッサンだーと思ってかぶりついたら辛い笑。

中はベジタリアン仕様の豆カレーなのでした笑。


でもこれがまた美味しいんだな。駐在の方から聞いていた通りこれは美味い。ちょっと油多めなのはインド流。もう少し油っ気が薄ければ完璧なんだけど。それでも、日本で売ってたら買うよ。


ということでムンバイに着いたのは夜の11時過ぎでした。また次回へ続きます。