今回も冒頭場面から。文学志望の店主、茶川竜之介の経営する駄菓子やにやってきた一平一行、きょうこそはクジで一等の百連発ピストルをとろうと挑戦しますが、

 

結果は

 

さてこの英語字幕は?

 そこに郵便屋さんが茶川投稿の文芸誌を配達、今回は選に入ったかと期待してみたもののまた「落選」

 



「また落ちたあ~」とのんきいって茶川の怒りをかう郵便屋さんですが、「落選」は「スカ」と同じ単語です。言われてみれば「な~んだ。」という語ですがさて、

「スカ」No (             )
「落選」Out of (           )

答えは luck  。lucky のluck ですね。
No lucK  運がない→ついてない

Out of luck   いい運からはすれて、もれて→ out of luck → 落選

ということ。

それから、何度引いてもあらたないクジに




「これってさあ、またインチキじゃないの?」

Are you sure this isn't  (                 )?

正解は rigged    rig は「不正操作する、インチキな工作をする」と結構使われるけど意外と一般的な単語集とかには載ってない語です。

 

 字幕で英語、まずは大ヒット作 Always  三丁目の夕日 からやってみましょう。思えばこれもずいぶん前の映画になりましたが、見る度恥ずかしながら涙涙であります。笑い泣き

 

 

 まずは冒頭、自動車修理工場、鈴木オートの一人息子一平が友達と遊ぼうと出かけると知らない子供が怪しい大人に連れられてトボトボ...。
 メインキャラクターの一人、淳之介くんの登場場面ですが、足取り重い淳之介に男が、

 



「おい、ぐずぐずすんな。」もう一つ、鈴木オートの社長、一平が行きつけの居酒屋を除くと知ってる町内の連中が勢揃い。見ると店主が若いヒロミに変わり皆それ目当てにと分かって、

 

「そういうことか」

I (         ) it.


どちらも共通の超基本動詞が入ります。さて?

Get with it !  「ぐずぐずすんな!」
I got it. 「そういうとか。」

getの基本は「得る」ですが、モノを得るだけでなく、対象を分かる、理解を「得る」のもget 。

そして、it は I made it ! 「(やろうとしてたことを)やったね!」と、人がやるはずのこと、置かれている状況などを1語で表す代名詞です。

だから、

Get with it!  「状況」(男について行くこと)を「分かってるか」「分かって」ついてこい。

I got it. (店の新しい状況が)分かったぞ。

って感じです。get, make, さらにhave, takeといった超基本動詞は英語の核心を表す表現です。これからもしばしば取り上げていきます。

  前回は「聞こえる」「耳に入る」 hear

           「聞く」「耳を傾ける」 listen

  と、

     「見える」「目に入る」 see

          「見る」「視線を向ける」 look

 

 について、「進行形」の視点から考えました。今日はいろんな用法から「聞く」「聞く」について、さらに見てみましょう。

 

 では「聞く」「聞こえる」から。

まず 「補聴器」は a ( hearing / listening ) aid どちらでしょう。

 

 これは a hearing aid  声、音が「耳に入る」ためのものだから、当然 " hearing ".

 

  英語の「リスニング」は私が学生のころは「ヒヤリング」と言ってましたが、「それはおかしい」と listening になりました。

 

 listening の問題は集中して耳を傾けないとできませんからね。この変更は当然。

 

   hear one's speech [ lecture ]など、「話、言ってること」を聞くのはhear が一般的。最初から終わりまでずっと集中 listen to はこりゃ大変ですからね。 

 

 「彼のアドバイスに聴き(従う」」は

listen to his advice 「耳を傾けて聴き、その「方向」に気持ちも行くから 前置詞 to もぴったり来ますね。

 

 「音楽を聞く」はlisten to music ですが、面白いのは、「コンサートを聴く」は hear a concert やっぱり短くったって一時間以上あるコンサート、ずっと集中 listen to は大変なんでしょう。

 

 次は seelook

「お医者さんに見てもらったら。」 " You should see a doctor. "

「今度遊びにいらっしゃい。」 " Please come and see me. "

と人に「会う」のは see  相手が見えてる状態ならいいわけで、ずっと顔に look at で視線向けられてたら怖いですよね。ガーン

 

 " Looksがadvantage ♫」ってAKBも歌うように、

「外見」「容貌」はlooks 。美女、イケメンは good-looking な人。

人が視線向けますからね。ラブ

 

 じゃあと調べてみたら、bad-lookingっていうのは、言えば通じるでしょうけど、かなり大きな辞書でも載ってませんでした。申しわけないけどそちらに視線が向かないから?

 

 movie は、watch a movie, see a movie どっちもありですが、watch TV はあっても see TV は言いません。

 

 私の推測は、TVは部屋の一部だからそこに視線を向けるけど、映画は映画館でみればスクリーンいっぱいに映画。視線向けなくても必ずsee「目に入り」ますもんね。

 

 で、look at じゃなく、watch TV , watch a movie なのは、look at が一方向に視線を向けるのに対して、watchには「動きを追う」感じがあるから。

 

 日本語にもなっている「政界ウオッチャー」 なんて使う watcher は英語でも同じように使いますが、「動き」を観察してるから。

 

 前回も書きましたが、「なぜこの語?」って考えるのは、丸暗記よりちょっと遠回りのようですが、最後はよ用法が頭に残り、使い分けられるようになります。

 

 I'm looking at her pictures  はいいけど、I'm seeing her pictures. はだめ。

 

  I'm listening to her songs. はいいけど、I'm hearing her songs あはだめ。

 

と、同じ「見る」でも look は進行形可、seeは不可。

  同じ「聞く」でも listen は進行形可、hearは不可。

 

どうしてなんでしょう?

 

 同じ「見る」「聞く」でもって言いましたが、実は日本語の「見る」「聞く」にあたるのは look, listen の方で、see , hear は「見る」「聞く」ではありません。

 

 see 「目に入る」hear「耳に入る」こと。 「見える」「聞こえる」ことです。

 

 現在形は「かわらず続いていること」現在進行形は「今やっててしばらくしたら終わること」でしたね。

 

  see, hearは、目を覚ましてから眠るまでいつだって「見える」「聞こえる」状態ですから、かわらず続く現在形。

 

  look , listen はそれぞれ、look at , listen to と意識を有る方向に自分の意思で向ける前置詞があることで分かるように、意識して集中して「見る」「聞く」こと。これはずっといつまでも続けられません。だから今やってるときは現在進行形。

 

 丸暗記じゃなく、できるだけ「なぜ」か分かるようにすると、定着も使い分けもよくできます。

 

 

  アートネイチャー、人が作ってるけど「自然」なカツラにでしたが、今回はそのnature から。

 natureは「自然」ですが、もう一つの根本の意味は「自然に」、つまり「生まれながらに」持った「性質」のこと。

 

   He is kind by nature. (根っから親切。)

  natural shyness (生まれつき内気)

 

 って感じで使えます。

  また、innate ていう形容詞も、in+nature

  nature の中(in)に備わってるから natural と同じ

例えば innate talent 生まれつきの才能」

 

  国、国民のことを nation っていいますが、これも「そこで生まれた」国民、「生まれた人の」国なので nation

 

 native speaker 「母語話者」のnativeも同じ「うまれつき」その言葉を話してる人。

 

 これも同じ語源だけと、要注意なのが naive

 

  国語辞典だと、「ナイーブ」→「飾り気がなく、素直。純粋で傷つきやすい。」など基本的にいい意味ですが、英語の naive は、

 

 You are so naive that you believe such a story.

「そんな話信じるなんておまえはバカ(世間知らず)だよ。」

が基本。つまり、「生まれたまんまで知恵がついてない。ってこと。

 

 「無邪気、純真な」って意味も出てますが、

a naive girl 「うぶな女の子」とか、「よくわかってない」感じはあります。邦画の英語字幕で、「青臭いことを言うな!」を、" Don't be so naive. "ってやってたのもありました。

 

 とにかく naive だよって言われて喜ぶ語じゃないんですね。

「世間知らず」をよく解釈して使ってるのが、日本語の「ナイーブ」ですが、「気取らない」なら natural with others って natural がそのまま使えます。

 

  pure 「純粋な」はpure in heart 「心が純粋、清らか」と日本語の「純粋」と同じように使えます。 

  

  Art は、Art Musiam (美術館) というまでもなく「芸術」ですが、

じゃ、art of building なら?「建築の芸術」は「ん?」って感じですよね。

 

 正解は「技術」。「建築技術」のこと。

 

artistは「芸術家」ですが、artisan は大工さんなどの「職人さん」つまり、技術を持った人のこと。

 

 さて「芸術」と「技術」共通点はなんでしょう?芸術も技術も持っている動物は?「人間」ですよね。だから。人間が持っている「芸術」と「技術」だから、

 

 artistic は「芸術の」ですが、artificial は「人工の」。まさに、artificial intelligence → A.I.ですね。

 

 artful な人は「芸術を愛する」人、じゃなくて「ずる賢い人」人を陥れるart(技術)を持った人ってことでしょう。

 

 Art is long, life is short. (芸術は長く残るが、人生は短い。)

 

とよく言われますが、これももともとは、かの医聖ヒポクラテスが、

(医療)技術習得は長くかかるが、人生は短い。(だから一生懸命勉強せい)。」って言ったのが始まりって説もあるそうです。

 

 だから 「アートネーチャー」は?

 

 「人工だけど自然な髪」みたいなカツラってことでしょうか。

つまり、artificial nature のカツラ。

 

 私は今のところ大丈夫ですが、その時が来たら「くっつく」のと「自然」なのとどちらが.....?

 

 そうなる前に riup で up を目指すべきか? 

 

 「今のこと」を表せる表現は「未来」のことも表せる。ので、現在形も未来を表せますが、基本の定義は
  「今までも」「今も」「これからも」「確かに」すること、あることです。
 現在進行形の未来も「その状態に入っている」なので、「確実にする未来」を表すのは共通です。

a. My uncle is visiting us tomorrow.
→ My uncle visits us tomorrow.
b. I am meeting my girlfriend this evening.
→ I meet my girlfriend this evening.
c. Our father is taking us to the zoo next Sunday.
→ Our father takes us to the zoo next Sunday.

と、どれも「現在形」でも言えます。では、何が違うのかと言えば、

                      動詞の形は、「気持ち」で決まる。

ので、現在形、現在進行形の基本イメージから考えれば、「確かに」する感じが強いのが現在形、「その状態に入ってありあり感がある」のが「進行形」の未来といえるでしょう。上の例文で言えば

a. My uncle is visiting us tomorrow.
 「おじさん明日来て色んな話をしてくれるだろう。」
→ My uncle visits us tomorrow.
 「おじさん明日間違いなく来る。」

といった違いです。は、次のような「未来」は「現在形」「現在進行形」どちらの方がよく使われるでしょうか?

a. The train ( is leaving / leaves ) at 5:30.
(列車は5時半に出る。)
b. The movie ( is starting / starts ) at 8:00.
(映画は8時に始まる。)

  どちらも間違いではありませんが、こうした個人の予定ではなく、列車の発車時刻や開演時間といった公的に決まっているものは、個人の都合や気分次第で変えられるものではなく、「確定」感が強いので現在形を使う方が多くなっています。
a. The train leaves at 5:30.
b. The movie starts at 8:00.

 現在形の確実感が典型的にでているのは次の文ではないでしょうか。

   Tomorrow is my birthday.
  (明日は僕の誕生日だ。)

 これはまず100%確実に起こる未来ですね。誰の都合でも誕生日の日程はかえられません。また、仮に不幸にして「私」が今日死んでも誕生日は同じ日に巡ってきます。

                            (現在形の未来)
                          確実度の一番高い未来

 と言えます。 


 

 be going toもbe...ingを含んでいて、進行形の意味あいを持っていますが、では be ...ing自体が未来を表すことはないのでしょうか?未来の表現を考える上での大原則は「今のこと」を表せる表現は「未来」のことも表せるです。「現在進行形」be...ingも未来のことは表せます。
 進行形は「ある行為、状態から「今」を切り取った、ありあり感のある」動詞の形なので、「すでにその行為を行う状態に入っている。」未来を表します。
 では、be going to との違いは何かと言えば、be going to は 「これからそれに向かう」のgoing がある分だけ、これから先におこなう行為とは be ...ing よりは「離れている」感じがあります。つまりbe...ingの方がこれから行う行為により近く、もうその行為が射程範囲に入って必ず確実に行う 感じです。
                                    
a. My uncle is visiting us tomorrow.
(おじさんが明日うちにくるんだ。)
b. I am meeting my girlfriend this evening.
(彼女と今夜会うんだ。)
c. Our father is taking us to the zoo next Sunday.
(父は私たちを次の日曜動物園に連れて行ってくれる。)

と、「確実に起こる」未来を表すため、多くの場合tomorrow, this evening, next Sundayと「近い未来」を表す表現と共に使われます。

※ will, be going to, be...ing のイメージを整理しておきましょう。

 ( will ) 離れた未来に確かにする
 ( be going to ) これから起きる行為を行う状態でそれに向かっている
 ( be ing )これからに起きる行為を確実に行う

  では以下の「新車購入」の例で、それぞれの文でどの形が適当か考えましょう。 (a) " We have been driving this car for 15 year. It doesn't run as well as it     used to." " All right. I a. ( am buying / am going to buy / will buy ) a new one. "
 「この車に15年も乗ってるけど、昔みたいによく走らないのよ。」「よし、  新車を買うことにしよう。」
(b) " I hear you have decided to get a new car. " " Yes, I b.( am buying / am       going to buy / will buy ) a new one. I called some dealers to make             appointments.
   「新車買うことにしたんだって?」「ああ、買うよ。何軒かディーラーに
 、行く予約するのに電話したよ。
(c) " I hear you have decided to get a new car. " " Yes, in fact, I ( am visiting / am going to visit / will visit ) a car dealer to get it.
   「新車買うことにしたんだって?」「そうだよ。実は今からディーラーに引
  き取りに行くところだ。」
(解答)
  (a) will buy (この時離れた先に買うことに決めた。まだそのための行動はして
 いない。)
  (b). am going to buy (すでに購入に気持ちは向かい、ディーラーへの予約と
 いう行動もしている。)
  (c)  am visiting (確実に購入して取りに行くだけ。)

will, be going to, be ...ing の「気持ち」がつかめましたか?

 

  be going to が表す未来について考えて見ましょう。さて be going to も be...ing 、「進行形」になっていますね。進行形は

 「ある行為、状態から「今」を切り取った、ありあり感のある」動詞の形

です。
 「これから起きること」という視点から見れば、

      「これから起きることにすでに向かって( going )いる今を表す。」

のがbe going to と言えるでしょう。「進行形」の感じはしっかり生きています
ね。

  My father is getting in the car with his golf clubs. He is going to play gold with his friends.
(父はゴルフクラブを持って車に乗るところだ。友人とゴルフをするつもりだ。)

  be going toは、「すでに状態に入っている」のだから近い未来のみを表すかと言えばそんなことはありません。

 My son joined a little league baseball team. He is going to become a professional baseball player.
 join 加わる  professional プロの
(息子はリトルリーグの野球チームに入ったよ。彼はプロ野球の選手になるつもりなんだ。)
 「プロ野球選手になる」のはかなり先でも、「そのつもりでそれに向かって準備している」のなら be going to になります。

 では、以下で will と be going to の違いを確認しましょう。
次の文で will と be going to のどちらが適当な考えてください。
(a) " Toshio would like you to come to his wedding. " " All right. I ( am going to / will ) come. When is it?
(b) " Toshio would like you to come to his wedding. " " I ( am going to / will ) come. I have already prepared the dress for it.
(c) " The bell is ringing. " " I ( am going to / will ) take it.
(d) My daughter is studying hard every day because she ( is going to / will ) study at medical college.
(e) Since my daughter is good at science and mathematics and take good care of others,  I believe she ( is going to be / will be ) a good doctor.

(a) will「トシオは結婚パーティに君に来てもらいたいみたいだよ。」「いいよ。行くことにするよ。いつなんだい。」行くことに「意思」をその時決めた。準備は始めていないので will
(b) am going to「トシオは結婚パーティに君に来てもらいたいみたいだよ。」「いくつもりだよ。もうそのための  服も準備したよ。」服も準備してすでにそのつもりになっているので be going to
(c) will「電話鳴ってるよ。」「僕が出るよ。」「電話が鳴っている。」と言われてその時出ると決めた「意思」の表明なので will。
(d) is going to 「娘は毎日熱心に勉強している。医学部にはいるつもりだからだ。」将来に向けてすでにそのつもりで準備を始めているので be going to
(e) will be 「娘は理科や数学が得意で人の面倒をよく見るので、彼女はいい医者になると思っているよ。」今から離れた将来にきっとなると父親が信じている。彼女が「それに向かっている」かは言っていないので will

「離れた先」のwillと「すでに入っている」be going to です。

 

 以下の文から、will と be going to の違いを考えましょう。後の(   )の適当な方を選んで下さい。
a. It's fine now, but the weather forecast says it will rain heavily this evening.
(今は晴れているが、天気予報によると、夕方すごく雨が降るらしい。)
b. Look at the black clouds. It's going to rain soon.
(あの黒雲みてごらん。すぐに雨になりそうだ。)
c. If you call the Chinese restaurant, they will deliver the dishes free.
(あの中華料理屋に電話すれば、ただで料理を配達してくれるよ。)
d. My mother has bought some shrimps, vegetables and flour, she is going to fry tempura for dinner.
(母はエビと野菜と小麦粉を買ってきた。夕食に天ぷらを揚げるんだろう。)

a.今から離れた「未来のある時点でこうなる、これが起きる。」を表すのが 
 ( will / be going to )
b.未来に起こることのしるし、兆候がすでに今ある、人ならするつもりに今なっ
will と be going to の未来
ているのが  ( will / be going to )

(解答)a. will  b. be going to
a. 今は晴れていて兆候なし will rain
b. 大雨の兆候黒雲がある is going to rain
c. 電話していない 配達の状態になっていないし will deliver
d. 材料揃えて、天ぷら揚げるつもり is going to fry
では、それぞれをさらに詳しく見ていきましょう。

○willが表す未来
※willとは何?
  助動詞のwillは、「would の隔たり感」のところで触れましたが、改めて willは何か整理しておきましょう。
 willは「名詞」としても使いますが名詞の意味は「意思」になります。

a. He has a strong will.
(彼は意思が強い。)

 それから「遺言書」も無くなった人の「意思」を記した文書なので will になります。「遺言書」を残すのは leave a will です。

 「意思」があるとは何かを「きっとやるぞ」と思っているときですから助動詞のwillにもこの「きっとやる」感があります。主な用法は以下の通りですが、willは「未来専用」の助動詞ではないので、まず未来以外の用法を整理しましょう。

(今の will 整理)
「きっとやる」
 (a) I will marry Saburo.
 現在の意思(きっとする)「私はきっとサブローと結婚す
 (b) My father will often listen to music in his room.
 現在の習慣(きっと→いつもしている。)「父はよく部屋で音楽を聞いている。」
 (c) She will be a high school student.
 現在の推量(きっと~だろう→確信度強)「彼女はきっと高校 生だろう。

 面白いのは、「意思」を持つのは人間、せいぜい高等動物のはずですが、(a)意思、(b)の習慣、習性は生物以外の主語にもある用法です。

c. The lid of the bottle won't open .
(ビンのふたがどうしても開かない。)
d. Oil will float on water.
(油は水に必ず浮くものだ。)(習性)

 どうしても開かない瓶詰めのふたと格闘してたり、セパレートタイプのドレッシング振って混ぜてもしばらくたったら油が上に分離してたりするのを見たりすると、ふたが「開いてやんないぞ~!!」と頑張ってたり(意思)、油が「混じらないんだよ~。」(習性)と、まるで「意思」があるように思えてくるわけですね。

(a)に注目しましょう。「現在の意思」のwillは、Iが主語の場合「現在、つまりちょうど今決めた」意思を表します。ただし、今「きっとする」意思を決めてもmarry 自体は「将来」することですね。だから(a)は「意思未来」(主語の意思で将来すること)を表す表現と見ることもできます。willは「将来あるときに結婚する」という「意思」を示しているだけなので、「そのつもりで色々今から準備している」感じはありません。willが表す未来のイメージは、
    
                    「離れた未来に確かにする・なる」
 になります。
 そして、willがさまざまな、人間以外も含む主語で使われるにつれて、主語の意思にかぎらず将来なることについていう際に willが使われるようになりました。willが主語の意思を表す場合は「意志未来」意思と無関係に将来そうなる場合は「単純未来」と文法上は区別します。以下のa. b.は「意志未来」「単純未来どちらでしょうか。

a. I will realize my dream at any cost.
b. I will be thirty this Friday. 

(解答)
a. 意志未来「私はどんな犠牲を払っても夢を実現する。」
b. 単純未来「私は今週の金曜日に30になる。」

ただ、「意志未来」「単純未来」の区別はいちいち気にしなくて構いません。例えば、

 " Will she come to the meeting? " " Yes, she will. " 
 といった会話で、
 「彼女は会合に来るつもりなのかな?」「彼女は来るつもりだよ。」
 (意志未来)なのか、
 「彼女は会合に来るのかな?」「来るよ。」
  と単に来るかどうかだけを聞いている(単純未来)

 なのかは区別はつきませんし。また、そもそもこう話している人の間で「彼女が来るか来ないか。」がはっきりすればいいわけで「意思」「単純」にこだわっているわけではありません。
 ただどちらにせよ willのイメージはこの、

                  「離れた未来に確かにする、なる。」

ことをおさえておきましょう。

will は一番頻繁に使われる未来の表現で、日本語ならば、

   「彼女は明日来るの?」「来るよ。」
       ( " Will she come ? "  " She will. " )
   「あの仕事いつするの?」「水曜にやるよ。」
       ( " When will you do the job? " " I will do it on Wednesday. " )
   「商品はいつとどきますか。」「あさって届きます。」
       ( " When will the good arrive. " " It will arrive the day after tomorrow. ")

 と、特別な意味合いがなく、単純に先のことを言う時に一番よく使われる表現です。