どうもうまくコルセットが入らないとムキになりながらも半分あきらめかけて、ソファにドスンと腰かけた美咲だった。
その時、コルセットが入っていた袋から何かが滑り落ちた。
大体、通販で買って入っているものは宣伝ばかりと相場が決まっている。
エコ包装にご理解くださいとか言って、どう見てもコストダウンのためのことだと見え見えなのにやたら広告を入れてくるものだ。
これが十分ゴミだろと突っ込みを入れたくなるものだ。
A4を三つ折りにしたその紙には小さく「コルセットの着け方はこちら」とか書いてあるじゃないか。
まさかのマニュアル付きだった。
見ると自分にそっくりな絵で漫画形式で説明されていた。
※浦崎美咲の図案はこのリーフレット作るときにできました🤣
順を追ってみていくと、コルセットの上端をもって左右の手を交互に上下に動かしている
「え~、こうやって緩めるのか」
もう緩めてしまってあったが、なんか面白そうなのでやってみた。
『せいか~い』
アタオカサイトが出しゃばってきた。
『コルセットの紐を緩めるときは振ればよいのでした。』
👼天からのAbooのささやき👼
真新しいコルセットは紐の滑りが悪いからある程度手で引き出してから行うとよい。
こうして振るのは単に紐を緩めるだけでなく全体にまんべんなく均等に緩めるためだ。
👿地からのDebooのざわめき👿
普通説明書あったら先に読むだろ。
もしかして、カップ焼きそば作るときに先にソース入れちゃう派か?
コルセットの紐はなんとかいい感じに緩められたが、意地悪な耳鳴りの指摘は図星だった。
いつも説明書を読まずにやってはしくじるというのが美咲の日常だ。
でもあのさっきの騒がしいヒントと言ってたものは何だったんだ。
美咲は不思議に思った。
テイラー・スイフトの「Shake It Off」と米米CLUBの「Shake Hip」だ。
シェイクが言いたかったらしい。
そう知識をひけらかす方の耳鳴りが教えてくれた。
なぜそういう邪魔をすると余計訳わからなくなった美咲であった。
■作者紹介
)プロクビレイター(のAbooです。
世界中のウエストを『くびれ』させることが野望のプロのクビレイターです。
クビレイトに欠かせないものといえばコルセット
コルセットを締め上げて肋骨を引き締めることでアンダーバストからヒップにかけて整形級のボディラインを作っちゃおうっていう痩身術です。
世間ではコルセットダイエットなんて呼ばれています。
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