6-3 ぷるるるるるる
チャーカチャッチャチャ! チャーカチャッチャチャ! チャカチャッチャーン!
無意味に景気のいいワルキューレの騎行に、一気に眠りから引き戻された。
研究室の外。ずっと遠くから聞こえる、編曲しまくりの音楽。
誰かの、ケータイ着信音らしい。
威勢よすぎ。
ドラムがうるさい。
(……ん、んんー……)
旧校舎にいるのは自分一人なのに、おかしいなー、とゼルペンティーナも思わないでもなかったが、なにより眠気が強すぎる。
いいや、放っておけ。そのうちどうせ止まるだろう。
知ったこっちゃないと、睡眠に集中する。
意識はすぐに、まどろみ始め――
チャーカチャッチャーチャ
チャーカチャッチャーチャ
チャーカチャッチャーン!!
(……んんんんんんんんんっ!!!)
めんどーなので起きたりはしないが、ブチ殺してやりたいところである。
だいたいおかしいじゃないか。
なんで、ワルキューレが、こっちに近付いてきてるんだ?
無意味に景気のいいワルキューレの騎行に、一気に眠りから引き戻された。
研究室の外。ずっと遠くから聞こえる、編曲しまくりの音楽。
誰かの、ケータイ着信音らしい。
威勢よすぎ。
ドラムがうるさい。
(……ん、んんー……)
旧校舎にいるのは自分一人なのに、おかしいなー、とゼルペンティーナも思わないでもなかったが、なにより眠気が強すぎる。
いいや、放っておけ。そのうちどうせ止まるだろう。
知ったこっちゃないと、睡眠に集中する。
意識はすぐに、まどろみ始め――
チャーカチャッチャーチャ
チャーカチャッチャーチャ
チャーカチャッチャーン!!
(……んんんんんんんんんっ!!!)
めんどーなので起きたりはしないが、ブチ殺してやりたいところである。
だいたいおかしいじゃないか。
なんで、ワルキューレが、こっちに近付いてきてるんだ?
6-2 ぷるるるるるる
ぷるるるるるるる……
眠りに落ちかけた時、研究室に鳴り響く音。
少女はまぶたを開きかけたが、引力の法則にしたがって、また深く閉ざす。
ぷるるるるるる
ぷるるるるるる
ぷるるるるるるる……
――この学校の嫌なところは、理事長の手配りが良すぎるのと、ケータイの電波が届くことだ。辺境であるこの一帯の都市国家群、小国家の、どこにも、電波は届かないのに、この学校にだけは届く。この国の首都にだって届かないのに、ここだけは届く。それもこれもあのマリーナとゆー艶っぽい姉さんのせい――
ぷるるるるるる
ぷるるるるるるるるるる
……無視。
というよりも、身体が一ミリも動かない。
動けないし、動く気が、ない。
ぷるるるるるる
ぷるるるるるるるるるる
ぷる……
中途半端な感じでベルが止まった。
それっきりあきらめたのか、ケータイのベルは、ぷるとも鳴らない。
静寂と、至福の時が戻ってくる。
絨毯の底に、疲労困憊の身体が溶け落ちていくようだ――
おつかれさま……わたしぃ……
ゼルペンティーナは、窓を打つ雪風の音を聞きながら、深い眠りに落ちていき――
眠りに落ちかけた時、研究室に鳴り響く音。
少女はまぶたを開きかけたが、引力の法則にしたがって、また深く閉ざす。
ぷるるるるるる
ぷるるるるるる
ぷるるるるるるる……
――この学校の嫌なところは、理事長の手配りが良すぎるのと、ケータイの電波が届くことだ。辺境であるこの一帯の都市国家群、小国家の、どこにも、電波は届かないのに、この学校にだけは届く。この国の首都にだって届かないのに、ここだけは届く。それもこれもあのマリーナとゆー艶っぽい姉さんのせい――
ぷるるるるるる
ぷるるるるるるるるるる
……無視。
というよりも、身体が一ミリも動かない。
動けないし、動く気が、ない。
ぷるるるるるる
ぷるるるるるるるるるる
ぷる……
中途半端な感じでベルが止まった。
それっきりあきらめたのか、ケータイのベルは、ぷるとも鳴らない。
静寂と、至福の時が戻ってくる。
絨毯の底に、疲労困憊の身体が溶け落ちていくようだ――
おつかれさま……わたしぃ……
ゼルペンティーナは、窓を打つ雪風の音を聞きながら、深い眠りに落ちていき――
6-1 ぷるるるるるる
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「くっそぉっ!!! 予想以上に挑発に乗らない子ねーっ!!」
扉を閉めた瞬間、少女の顔つきが、研究者風に変わった。
「直接戦って、能力、測ってやろうと思ってたのにぃっ!!!」
女の子が、くっそぉだなんて口にしちゃいけなくてよ、おほほ、とかなんとか、普段のゼルペンティーナなら言いそうなのだが、今はとてもそんな状態ではない。
腹立ち紛れ、冷えきったロングコートをその辺に投げ出し……かけて、
みごと、失敗。
指が袖から抜けきれず、その弾みと重みで、少女はよろける。
そしてそのまま引っ張られるようにして勢いよく、絨毯の上に、ぶっ倒れた。
強い埃臭が鼻をついたが、
「……いい……」
そのままぐったり、突っ伏す。
「……もー……。終わり……」
ざらざらした絨毯に頬を押し当てたまま、呟く。
膨大な魔力と、精神力を浪費したのだ。
いくら無尽蔵の魔力を誇る、天才魔導エンジニア、ゼルペンティーナでも、<地獄の扉>を開き続けるには、相当の精神力と体力が必要になる。
精神力の方は、まあそこそこマシなほうなんじゃないかと自負していたけれど、いかんせん、少女には体力が欠けていた。
それも、絶望的に。
(つかれた……。もー……やめる……)
やめる、とか言っていても、絶対後でリベンジする気まんまんなのは、自分でもよーっく分かっている。諦めが悪いからこその、ゼルペンティーナ。それだからこそ今では、不動の地位を築くことができて――
ぷるるるるるる
ぷるるるるるるる……