コルネットのうだうだ -30ページ目

映画「パンドラの匣」

公式サイト

http://www.pandoranohako.com/index2.html


ちょっと前に観ていたのですが、つい書きそびれてしまいました。


原作を読んでいたので、楽しみにしていました。セットや風景もすべて戦後すぐの感じになっており、雰囲気もバッチリで、原作の映像化に成功していると思いました。


出演者のキャラクターもなかなかうまく表現されており、楽しんで観れました。特に「竹さん」役の川上未映子の起用(映画初出演)には期待していました。演技はまだ安定していない感じですが、役柄をよく表現していました。今後の役者としての活躍が期待できます。


「健康道場」のセットはすごく良くできていると思いました。看護婦の衣装はオリジナルだそうですが、これもイメージにピッタリです。ただ可笑しかったのが、あだ名が胸に名札として縫い付けてあるところ。「竹さん」「マア坊」とか。原作では、本名はあるのだけど親しみを込めてあえてあだ名で呼んでいる、ということだったと思うので、多少違和感がありました。


前半まで、これは良い太宰治作品の映画だ、と思っていたのですが・・・後半になり、原作を離れ始めました。ラストも原作にはないものです。これには、ウ~ン。最後まで原作のイメージを保ってほしかったのですが、別物になってしまいました。製作者が原作のイメージを膨らませ、現代化したというところでしょうけど、この作品をどのように楽しめばよいか、どっちつかずになってしまった感があります。


たしかに原作が短編小説なので、原作のストーリーだけでは映画としては短すぎるしつまらない、というのはわかるのですが、最低限、原作の味わいを守ってほしかったところです。その意味では映画「ヴィヨンの妻」のほうが断然よく出来ていると感じました。



映画「沈まぬ太陽」

公式サイト

http://shizumanu-taiyo.jp/


毎月1日の映画の日を利用して1000円で観てきました。

かなり良かったです!私は小説をまだ読んでいないので、小説に比べると映画ではかなり端折ってあるだろうし、醍醐味も薄いのだと思いますが、それでも恩地氏のひたすらまっすぐな生き様がよく描かれてあったと思います。

3時間22分、ずっと集中力を保ったまま作品に入り込めました。あんまり内容に触れるとネタバレになって、観ていない方に悪いので細かい感想を書くのはやめますが、少しだけ。

ケン・ワタナベが自らからこの役を演じたいと原作者山崎豊子に頼みに行っただけあって、彼の演技はさすがでした。三浦友和の行天氏も良かったのですが、私としてはどうしても彼には好青年のイメージがあって、最後までワルに思えませんでした。

観る前は、事故のシーンはつらいだろうな、と覚悟していたのだけど、うまく場面を転換して悲惨さを薄めてあったような気がします(もちろんそれでも悲惨なのですが)。全編を通じて気の休まるシーンはほとんどなく、重いシーンの連続なのですが、重くなりすぎないようにはなっていると思いました。

「白い巨塔」の某氏も登場して、思わずニヤリのシーンあり。また、私は知らなかったんだけど「沈まぬ太陽」と「不毛地帯」の接点ってあったんですね。原作でもそうなってるのかな。

内容が内容だけに、どなたにでもオススメとは言いませんが、観ごたえのある、素晴らしい作品であると思います。


メチャウマ女性トランペット奏者

You Tube でたまたま見つけた映像です。


大植英次指揮/バルセロナ交響楽団

マーラー作曲 交響曲第5番第1楽章

http://www.youtube.com/watch?v=sGDB4BOCjbc


いわゆる「マラ5」で、なかなか良い演奏なのですが、それよりも度肝を抜かれるのが、主席女性トランペット奏者の演奏!!容姿からは想像のできないハリのある音で堂々と演奏しています。


冒頭も素晴らしいですが、6分13秒からのオブリガートにもご注目。映像と音が合ってないみたいに見えてしまいます。まるで女優さんがラッパ吹くマネをして、それに他の人の音をアフレコしているみたい(先入観がそうさせるのでしょうけど)。それほどラクそうに吹いているってこと。


たぶんアメリカの「モネット」製のトランペットだと思いますが、ツヤのある良い音色ですねぇ。音色の違いは5分17秒からのサードTp奏者の音(冒頭と同じ三連符を奏する。この音色がオケでは標準的と思う)との違いではっきりわかります(ただし音色がマーラー的かどうかの議論はおいといて)。


世界には驚くべき奏者がいるのですね。