僕を苦しめたのは何か

それは"文体”

口語式で描けない作品の数々に

嘘が息づいているのではないかという疑念

英式にすれば様々な曖昧が隠されてしまって

数式にすれば幾つもの情景が二進数で固められてしまい

自我は動物園の檻の中で舞い踊る

 

日の目を見ずに葬られた少年の思い出が

"あの時こうだった”とか気持ちを込めた供養花

巡りゆく四季を写生する画家が間違って

冬の景色に春の色を塗ってできた野原の絵

 

十人十色の解釈をもたらす

それは"文体”

死を見つめて初めて生きる素晴らしさを知るのなら

誰も傷つけないで生きる喜びを最初から探せばいい

これこそが誤解を生じる"文体”だろうが...

 

 

 

 

 

「友達が死んじゃった」って鳥が教えてくれたんだ

その子の妹は鷹にさらわれたんだって

あそこの山はダイエットに苦しんで禿げてしまったらしいと

熊が餌を探しがてら教えてくれた

銃声が鳴り止まないのは鹿の一人っ子政策が始まったから

「寒くない北極に還る」と極鯵刺の群れが唄ってた

 

何のためにこうなってきたか

誰も知らない世界

 

桜の演劇の時期が早まってきて

太陽が海水を飲み干しそうで

銀杏のお化粧が下手になって

雪は雨と結託したらしい

 

「か細い呼吸が聴こえる」と

明日死刑の樹々が残してくれた言葉

 

遠くから「バタン」と音がした

 

 

 

 

おはようございます(^^)

 

この度、ココア共和国2024年2月号

私の作品「春夏秋冬カメレオン」

佳作撰Ⅱに収録されることになりました!

 

電子書籍版のみの収録となりますm(__)m

 

実に2022年3月以来ですので

久しぶりに載せて頂いて嬉しい限りです。

 

他の作家さんたちも個性豊かな方ばかりなので

楽しい詩集となっております。

 

発売日は2月1日となっておりますので

よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

僕の嘘が現実になる

出会いたてのカップルは信じない

夜景に照らされた二人は本物に見える

別れ話に潜む幸福の真実

 

根拠のない自信で夢を叶える様に

被害者と加害者の気持ちを

代弁する専門家の言葉が

正義感を持って世間を渡り歩く

 

僕の嘘は現実になる

当たればただの預言者なのだが

言い続ける事それだけが

唯一のプロになれる道なのである

 

 

 

 

 

暇人の呼吸

偉そうじゃない

時間の埋め方を覚えなければ

あくびが産む涙に郷愁を感じ

空腹による嗚咽で緊張を追想し

お正月の家庭を脳裏に描く

 

多忙な日々

何も書かない

日記はまるで白い字で埋めたように

誰かの言葉に天秤が傾けば

満腹による嗚咽で緊張を慣用し

学生時代を脳裏に描く

 

暇人の呼吸は偉そうに見える

善人の呼吸は偉そうに見える

時間の使い方を覚えなければ

あくびが産む涙が本物になり

たまに来る嗚咽に緊張感を失い

過去や未来に幸福を描く

 

 

 

 

 

人のいない遊園地は

天国に少し似ている

メリーゴーランドがゆっくりと廻る

古い写真が良く似合う

郊外が自然に還るとき

都会に星屑が踊る

 

人は光のある場所に集まる

祭囃子がそれを演じる

蝋燭の火が明日に向かって揺れる

古い街が良く似合う

言霊が自然に還るとき

感動に心が躍る

 

魂がやがて滅びる日が来ても

あなたには泣かないでいてほしいよ

水の流れる方に邂逅があるから

広い海には生と死が共存している

 

 

 

 

冬になれば南国へ

夏になれば北国へ

向かえばいつも暖かな風が

ついでに子供達には長い休みが現れる

定住者にも移住者にも

四季は必ず訪れる

春と秋には自然が衣替えをしてくれるので

人々は飽きずに過ごせるようだが

その国々で景色は異なる

まるで夜毎見る夢のように

同じ季節で一年間過ごす人がいるのなら

是非とも話を聞いてみたいもんだ

 

「あなたはどの季節が一番好きですか?」

この質問こそ心の状態によって

答えの数があるのではないかと

夏休みと冬休みの自由研究に

「カメレオンの観察」を選んだ我が子を見て思った

 

 

 

 

 

少なからず憎しみが この世界を回している

私達の言葉の綾は 科学者にも解明できない

 

優しさの裏側が 誰かの届かない優しさなら

すれ違いやいざこざは 人の心に付き纏うもの

優しさの裏側が ただの憎しみだけだったなら

互いが他人になって 触れずに終われる

 

世界の中心は 人の心の中にある

感情の泉の種類は 範疇を超えている

 

地球は広い海原を漂う船に過ぎない

 

 

 

 

 

追記...

読者の皆さん

今年も詩を読んでいただきありがとうございました。

詩の書くペースが週1になり

今までより更新頻度は落ちましたが

来年もこのペースでやっていきますので

よろしくお願いします(^^)

 

では、よいお年を(^^♪

 

「君が好き」

それを伝えるだけの唄を奏でる

一番では囁くように

二番では叫ぶように

最後には確かめるように

手紙を読み上げる時もあれば

思いつきで唄い上げる時もある

 

会場は僕の頭の中

左脳と右脳の音量が少しだけ違う

楽器はシンプルな4ピースバンド

時折音を外しては喧嘩もする

 

プロモーションビデオのロケ地は

今夜から咲いたイルミネーションの街

二人とも名俳優の雰囲気を持ってる

ここに来るまで奏で続けたこの曲を響かせるのは

心臓が飛び出そうな僕のくちびる

 

最後のサビが始まる

 

 

 

 

 

明日にうなされた夜

眠ることへの義務

翌日のぼやけた視界は

日常にだけ不安を残す

幸福戦士になるための

生活をただ追い求めていると

呼吸するだけの圧力が

この世に存在することを知る

それがいわゆる責任なのか

誰かを守る代償なのか

街中の信号機に問いても

黄色信号の短さに泣く

ひとまず前だけを見て歩く姿を

想像しながら瞳を閉じれば

緊張感で生きる自分に期待する

そうすれば誰かは笑ってくれる