百田尚樹「カエルの楽園2020」 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

 

 

 

コンパにいくとだいたい、SかMのどちらだ?という話題になることがある。

どちらでもないと答えると、「人間は絶対どっちかだ!」と言い張る人間がいる。

 

その論が正しいとすれば、リベラルというのはなくて人間は右(保守)か左(革新)か

のどちらかにもなってもおかしくない。

 

本当に強いてだが、強いていえばオレはたぶん「左」かもしれない。

ただ、選挙記事のときをはじめ以前にも何度も書いているように韓国、中国、北朝鮮

にたいする考え方は右寄り。

でも大きく視野を広げて日本を見て、経済や各システムについての考えはもっと日本は

弱い立場の人間にやさしく変わるべきだと思うので、トータルでみれば左になるといえよう。

 

まあ、そこにかんしてはおそらく左右、日本で二分していると思うし、お互い好き嫌い

はあってもどちらが正しいという正解はないと思うので、議論するつもりはないから

そこはご了承を。

ところで保守の人やネト○ヨはみな、やはり百田尚樹のことを崇拝しているのだろうか。

百田尚樹といえば右の先鋒である。極右。

 

だから、今回百田氏の本の紹介をするのも迷った。

「ケンよ!いつから右になったんだ!?」という声が聞こえてきそうで。

違う。さっきは左とかいたが、おおまかにいえばオレは右でも左でもない。

両方を部分的に持ってはいるが、一応リベラルといっておこう。

 

書いてあることが正しいとか間違っているとか、面白いか面白くないかということは

別として、これはこれでひとつのエンタメとして読んだ記録として記事にしておく。

 

百田尚樹なあ。韓国とか中国にたいする姿勢だけは嫌いじゃないんだけれども

ゴリゴリの右で自○党とべったりだからそこがどうも好きになれない……(..)

 

――

二匹のアマガエルがたどり着いた夢の楽園は悲劇的な末路を迎えたはずだったが、

悪夢の翌朝、二匹はなぜか再び平和な地にいた。

今度の世界では、ウシガエルの国で「新しい病気」が流行っていたが、楽園のカエルたちは

根拠なき楽観視を続ける。しかし、やがて楽園でも病気が広がり始め…。

国難を前に迷走する政府やメディアの愚かさを浮き彫りにし、三通りの結末を提示する、

警告と希望の書。

(amazonより引用)

 

物語は現在の日本をカエルの世界に例えた世界観。

 

舞台は前作から引き続きナパージュという国である。

ニュアンスからもう想像できていると思うが、ナパージュはJAPANの逆読みである。

ツチガエルたちが暮らすそのナパージュという国にソクラテスとロベルトという2匹の

アマガエルがやってくる。そんな2匹のアマガエルから見たナパージュを描く。

 

今の日本社会になぞられて、カエルをはじめとする登場動物たちや場所には

それぞれ実在のモデルがある。

 

 

ナパージュ→日本

 

「カエル」

ツチガエル→日本人

ウシガエル→中国人

プロメテウス→首相(安倍晋三)

ガルディアン→野党

ツーステップ→二階幹事長

イエストール→高須クリニック高須院長

リトルグリーンだったかスモールグリーン→小池百合子

ハンドレッド→百田尚樹

ハンニバル3兄弟→自衛隊(陸・海・空)

デイブレイク→マスコミ(朝日新聞?)

 

「大わし」

スチームボート→アメリカ(トランプ)

 

チェリー広場→桜を見る会

三戒→憲法9条

 

その他たくさん。

 

大わしなんかアメリカの象徴だからわかりやすい。

物語のなかでも高いところからナパージュを監視しているので、

これはアメリカの核の傘下にある日本を現している。

 

ハンドレッドは‘百’田だから。

イエストールはご想像のとおりアノCMから。

最初誰かと思ったら、読んでいたら、今まで何匹もの女の顔を美しく直してきた

カエルと書いてあったからそこですぐわかった。

ネーミングに由来があるキャラが多い。

 

記事には書いてないが前作の「カエルの楽園」も前に読んだ。

「カエルの楽園」ではナパージュ(日本)にウシガエルたちが侵攻してくる話だったが、

「カエルの楽園2020」ではそんなナパージュにウシガエルの国の病気が流行する

話。

つまりここ2年くらいの日本の話である。

カエルはじめ、各動物が擬人化されて話がすすむ。

 

とにかく今の日本の状態と平行した話なのである。

人間が全部カエルや動物になっているというだけ。

 

やはり、全体的に百田氏の右っぷりがでているのがひっかかるが、これはこれで

現代の政治の実際の登場人物と照らし合わせて読めばいいのかもしれない。

 

もっとあらすじを紹介したいのだけれど、どこをどうかいつまめばいいのか難しいので

興味ある方は読んでみていただければ。