映画「パラサイト 半地下の家族」の劇場鑑賞が終わると
ちょうどいい具合に腹も減ってきていた。
前記事で書いたとおり、映画は時間潰しであり、時間も
いい具合に夕食時ピークを過ぎていたので、楽しみにしていた
メインの飲食店へと向かう。
帰宅方面とは正反対になるが地下鉄大江戸線で飯田橋駅へ。
さすがはあとからできた路線である。
過去にも数回下車して改札でて地上へと向かったことがあるが、
地上までが長い。
何分かかかったやっと地上出口にでた。
出口が面している大通りから一本裏の道に入ると、ちょっと先にもう
目的の店が見えてきた。
『えぞ松本店』
千代田区飯田橋4-4-6
詳しくはココ
いわゆる町中華だが、実はこの店、デカ盛りのホイコーロー定食で
有名なのだ。
店と定食の存在をしったのはもう13、4年ほど前。
当時たまたま書店で
「あきれたグルメガイド バカ盛り伝説デラックス」という本を見つけて
なんとなく買ってみたのである。
帯によればギャル曽根も愛読している(というていの)本らしく、
この本に「えぞ松」とそこの「ホイコーロー定食」が紹介されていたのである。
画像見たとき、美味そうだなァ、一度行ってみたいなァと思いながらも
飯田橋という土地柄なかなか食事時間帯に足を踏み入れる機会もなく
気がついたら13、4年も経っていた。
しかし、長い時間が流れながらも飯田橋といえばその存在を忘れることは
なかった。
なので今回は悲願の成就である。
入口にはBS-TBSで深夜に放送されている「町中華で飲ろうぜ!」の
ステッカーが貼られている。
実はこのオンエアのときも観ていたのだ。
えぞ松が紹介されるとしらずに見ていたため、あのときは驚いた。
あのオンエアが潜在的にオレの行きたい欲に火をつけたかもしれない。
店内はけっこう広くて、L字カウンターにテーブルがたくさん。
先客も数組。
おひとりなので奥のカウンターに案内された。
町中華もソーシャル・ディスタンス実施中。
カウンター席はひとつあけで座るようにしてあり、座っちゃいけない椅子の上には
布巾(タオル?)が置いてある。
頼むものは既に決まっているが、一応卓上のメニューも見てみる。
チェーン店ならともかく、一般的な町中華で生中300円は安い!
がっつりしたものを食べる前のすきっ腹に一杯流し込みたい人間には
涙がでるようにありがたい釈迦価格である。
ひと働きして、さらにそのあとドス黒い映画をどっぷり観たあとの一杯だから
これまた格別に美味い。
ビールって、明るい映画とか前向きな映画とか甘ったるい恋愛映画とか
観たあとより、ダークでヘビーな映画を観たあとのほうが喉にも身体にも
しみるんじゃないかという法則に気づいた(真偽不明)
カウンターの向こうではお店の人が、明らかにオレが頼んだホイコーロー定食を
つくっていて鍋をふっている。
調理法はいたってシンプルのようで、ジョッキ1杯を空ける前に早くも提供された。
これぞ真のファストフード。
「ホイコーロー定食」 720円
定食といっているが、形式的にはごはんの上にホイコーローが乗っているので
丼のようなもの。
これはたしかにでかい。
画像だと伝わりづらいかもしれないがそれなりの大皿だ。
具は単純に2種類。
甘ミソで炒められた豚肉とキャベツだけ。
バカ盛りの本の中ではいろんな店のバカ盛りメニューが難易度3段階で
表記されており、そのほとんどが2か3(最高)だったのだが、ここの
ホイコーロー定食はバカ盛り度が1で、ほとんどの人が完食できるはずだから
腹ペコで挑め!と書いてあったので、まったく葛藤することなく頼むことができた。
そしてたしかにこの量であれば、問題なく完食できる。
女性でもきっといけるのではないだろうか。
ひとくちパクリ。
うん、これは美味い。
味付けは濃い目なので、下にたっぷりと敷かれたライスもサクサクと口に入る。
ごはんがススムというのはまさにこれのこと。
タレがいい感じなのでそれでビールもすすみ、ビールがすすんだらまた今度は
ホイコーローを口に運びたくなるので、相乗効果というかお酒との相性は
ばつぐん。
カロリーを気にしている人はこの魔力に要注意。
最後まで飽きることなく、あっという間に完食。
これはまた食べにきたい味だ。
友人を連れてゆきたいタイプの店である。
またひとつ、良いお店を見つけてしまった。