今でも忍者やお侍が街中にいると思って、日本に観光にやってくる外国人観光客がいる。
そして多くの日本人がそれについてなんとなく温かい気持ちを持ちながらも、
「いやぁ、いないよ」と心の中でつぶやく。
ただ、侍はいないけど忍者は本当にいないのだろうか。
忍者とは書いて字のとおり、まさしく「忍(しのび)」の者である。
人の目につかないよう、活動するのが忍者であって、我々はもちろん、外国人観光客
の目につくようにそのへんをうろうろと歩いていたら、それは忍者ではない。
忍者だけに我々の目につかないように昔から今もどこかで生活、
そして活動しているのではないか。
なーんてようなことが芥川賞作家の中村文則のエッセイ集に書いてあった。
その名も「自由思考」
自由思考
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面白いなあと思った情報や価値観が他にもいろいろ。
便器のメーカーである「INAX」と「TOTO」。
このふたつの企業を並べると「INAXTOTO」になる。
それを逆からローマ字読みすると、「弟×兄」と読めるという情報も。
なるほど。こりゃ地味に関心した。
サザエさんはお魚くわえたドラネコを追いかけたが、そのドラネコから
魚を奪還したところで、歯型と雑菌のついたそのお魚を家族の誰にだすつもり
だったのだろうか?という論もある。
その掘り下げの‘どうでもよさ’が好きだ。
株価の動きに精通した人の話より、こういうユル―い論点をつく人のほうが
面白い。
価値観においては、
「そもそも日本人はすべての季節を恋愛に絡めたがる。
春は出逢いの季節、夏は開放的な恋、秋はなんだか物悲しいから誰かと一緒に、
そして冬はクリスマス。一体何なのだろうと思う」
と記述。
個人的に同意。
内容の抜粋紹介はこれくらいにしておくので、興味持った方や、書いてあることをもっと
しりたい方は是非お時間あるときにどうぞ。