紺野美沙子さんトークイベント・あなたが輝く言葉とメロディ | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

都立多摩図書館という建物が以前は立川にあった。

椎名誠の講演会があったので一度だけいったことがある。

 

その後、その建物が西国分寺駅近くに移転した。

比較的うちの近所だ。

自転車で10分もあればいける。

 

2週間ほど前だっただろうか。

週末に別の図書館にいったら、その都立多摩図書館の移転オープン1周年の

イベントのチラシを発見。

読書や本に関係したイベントにはアンテナを張っていたつもりだったが、

その情報はその時はじめてしった。

しかも、女優の紺野美沙子さんが来るというではないか。

これは是非いきたいと思った。

 

チラシを手にとって参加方法をすぐ確認した。

ハガキかウェブで応募。

定員200名で、応募多数の場合は抽選。

締め切りは……2日後!

 

よかった!まだ間に合う!

家に帰ってパソコンから参加希望の申し込み。

そして3、4日後に当選の知らせがきた。

 

そして当日である1月28日がやってきた。

 

うわー、紺野美沙子さんかあ。

昔テレビとかで、けっこう観てたなあ。

 

しかも多摩図書館のサイトで会場のセミナールームの様子を確認したら、

席によってはかなりお近いとこに座れそうだ。

 

ふだん近所でおこなわれるイベント関係に出向くときは、コンビニに買い物

ゆくような気軽な服装で出掛けるのだが、この日は自分の中でもできるだけ

オシャレだと思うファッションで出掛けることにした ←なにか勘違いしている人。

 

余裕もって1時間前に会場である都立多摩図書館に到着。

 

入口にはイベントの看板があった。

このことをしらずに普通に図書館を利用しようと思ってきた人はけっこう驚いた

んじゃないだろうか。

 

 

会場は2階。

だけど入った時はまだ順番待ちの整列も開始されていなかった。

でも、それは予想通り。

おそらく開始30分前くらいから並びはじめていい流れだ。

 

幸いにも1階は図書館。

そこですこし時間を潰す予定だったので入館。

でっかい図書館でセキュリティーもしっかりしているので、ゲートを入ると撮影不可。

なので、ゲート外から撮影。画像奥が図書館へ入るゲートだ。

規模の大きさと新しさは伝わるだろう。

 

 

中で雑誌などを見ながらあるいていたら、なんとなくオーラが近づいてくるのを感じる。

 

オーラの感じるほうに目をやると、図書館スタッフらしき人が数名こちらに歩いてくる。

そして、その中央にはすらっとしたひとりの女性の姿が。

 

なんと!

講演開始前から、ここで紺野美沙子さんが!( ゚Д゚)!!

 

スタッフの方々に案内されて、図書館の中を見学している様子。

そうか、今回は市民向けの文化的な企画であり商売的な企画ではないから、主催者側から

すれば別にもったいぶる意味はないし、紺野さん本人も本や図書館が好きでこの講演に呼ばれた

わけだから、前もって施設の見学をするのは当然といえば当然である。

 

フライング気味でご本人とは遭遇したが、イベントはイベントなので30分前になった時、

列が開始されたので、並んだ。

 

時間になって階段をあがり、2階のホールへ。

席は自由。

早めに並んでいたので、前から3列目を確保できた。

かなりいい位置だ。

実際、最前列もオレひとりぶんくらいは空いていたのだが、近すぎると照れそうだから

ワンクッションいれる意味であえて3列目にした(笑)

イベント開始されると撮影できないので、その前にパシャリ。

視界的にはこんな感じ。

 

 

14時になって開演。

 

紺野美沙子さん登壇。

改めてタイトルを紹介すると、

 

『都立多摩図書館移転オープン1周年 あなたが輝く言葉とメロディ』

 

紺野美沙子さんが本や読書についてのお話をする。

作曲家でピアニストの中村由利子さんという方も出演で、朗読とピアノの共演もある。

 

紺野さんも本や童話がかなりお好きなようで、現在は朗読座という団体の主宰もやっているそうである。

 

最初のほうは、図書館や本に対する想いを語っていらした。

 

女優さんなのでいろんな勉強の意味でも図書館は利用されるとのこと。

 

そして「読む」ということでは小説も台本も同じ。

台本にかんしては行間を読むことが重要とのことだった。

 

実際に紺野さんが舞台で使われていた芝居の台本も客席に回覧してくれたので、まわって来た時に

中を見させていただいた。

鉛筆で書きこまれていたのは、ご本人の字かな?

なんか現場の緊張感が伝わってくるようだ。

 

紺野さんいわく、本を読む人は想像力が身につくので、本を通して自分とは違う環境にいる人に

たいしても思いやる気持ちが育つとのこと。

それはなんだかとても納得する言葉だった。

 

中村さんのピアノ演奏にあわせて、紺野さんが有名な人の名言をひとこと読むコーナーも。

 

「女たちがひとりでいる時、どんなことをしっているかをしったら、男たちは結婚なんてしないだろう

…… トルストイ」など。

 

ひとつひとつに笑いがおこる。

 

その言葉をいった人間の性別やタイプなどにおうじて声色や口調を変えるところもさすが女優さん。

 

トークのコーナーでは壇からおりて、お客さんの間を歩くサービスも。

画像でもわかると思うが、オレは前から3列目の中央通路寄りに座っていたので、当然すぐ横を

通られた。

向こうはまったく意識してないのはわかるが、有名な女優さんだけに一瞬でも至近距離で目が

あうと、やはり照れてしまう (*´з`)

 

そのあとは若くしてこの世を去った新美南吉の「でんでん虫のかなしみ」という作品の朗読。

「ごんぎつね」は有名だが、この新美作品は、はじめてしった。

なんでも美智子皇后が小さい頃に心を動かされた作品だという。

 

最後は会場にいるみなさんとの群読。

読むのは日本でもっとも有名な詩人といわれている谷川俊太郎の「生きる」という詩。

 

大勢の人と一緒に声をそろえて朗読するというのは、本当に小学校とか中学校ぶりくらいと

思われ、なんとなく恥ずかしいものもあったが、それでもたまにはこういう経験もいいかなとは

感じられた。

 

なによりも紺野さんが本当に本や言葉を愛しているのが伝わってきて、それがとても

良かった。

 

多摩地区にもこれからもっとこういった有名な人が来てくれればと願う。

ちなみに紺野さんは狛江市出身らしい。