におい展 ~「悶絶」から「美臭」まで~ | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

高校3年生の時、調布にある「にっかつ芸術学院」に1日見学にいったことがある。

 

友人のひとりが高校卒業後の進路としてそこを希望したため、見学会参加を申し込んだ

のだが、ひとりじゃ寂しいことにくわえ、オレも当時映像関係志望だったのをしっていたので

ちょうどいいと思われて誘われ、ふたりでいってきた。

 

基本は撮影所だ。見学いったその日は「未来の想い出」という映画が撮影されていて、

その風景を見学させてもらった。

 

目の前で見れた有名人は主演の清○美沙。そして最近2世がやらかしてしまった俳優の

橋ネイル功。

 

しばらく見ていたのち、その場面の収録が終わったようでカットが入り、清水美○が。

見学していたオレのすぐ横10センチくらいの所をクールに通って、楽屋?へと向かっていった。

その際、すれ違いざまのかすかな風をふわっと感じた。

 

翌週、学校にゆくと一緒にいったその友人が芸能人を見たことを自慢していて、

みんなの前でそれをオレにも、「な! ○水美沙と橋○功が目の前にいたんだよな!」と

いった感じでオレにも話をふってきた。

 

その話を聞いていた別のクラスメートがオレに「マジで!マジで!?」と興奮気味にきいてきたから、

「うん、オレのすぐ横を歩いていったよ!」と答えた。

そのあと、高校生特有のアホな冗談で、オレが「清水美○のにおいを感じた!」とふざけて

いってみた。もちろんにおいまで感じてなんかいない。流れとノリでいってみただけである。

 

するとそいつも冗談だとわかっていながら、面白がって、

「○○が、清水美○のにおい嗅いでコーフンしたらしい!!」とか大声でクラス中にいいまくり

やがった(汗)

 

「おい! ふざけんなよ! やめろよ!!」とオレも止めようとしながらも、その流れを

なんとなく楽しんでいた。

ところがそのあと、休み時間教室の外にでたあと戻って、教室の後ろの小さな黒板を見たら

そいつが、チョークで「清○美沙のにおいでコーフンする男!○○」と書いている途中だったので

そこではさすがに半ギレして、プチ闘争になりかけた思い出がある。

まあ、元はオレの冗談が火種なのだが(笑)

とにかく、においがどうだこうだとかいうクダラナイことで、騒いでいた高校生時代が今では懐かしい(-_-)

 

そんな「におい」にかんするエピソードを、前口上としてひとつ話したところで本題。

 

先日池袋にゆく予定があったついでに、パルコで開催されている「におい」のイベントに寄ってみた。

 

『におい展 「悶絶」から「美臭」まで』

期間限定。

HPはココ

 

 

いやいや、改めて断っておくけど、オレは別に匂いフェチではない。

ただ、この企画にかんしてはその着眼点というか切り込み方と、

くだらなさなが興味深かった。

 

あと、最臭兵器ともいわれるアレもあるらしいのだ。

コワい物嗅ぎたさで、アレは嗅いでみたいと思った。

 

チケットは前売り700円。当日800円。

前売りあったのもしってたけど、あえて当日入口の様子みて買おうと思い、当日券で入場。

 

最初のほうはいろんな花とかそういったソフトなジャンルの匂い展示だ。

サンプルはいずれも瓶詰。ふたをあけて嗅ぐ。

 

花の次は動物。

 

思ったほどケモノ臭のキツイにはなかったが、右下の「霊猫」の

匂いの瓶の中だけは、なんとなく庭に迷い込んできた近所の野良猫

みたいな匂いがした。

 

ミイラをつくる際に使用する香料も、解説付きで展示。

これは勉強になる。

 

 

花や動物などのライトなゾーンが終わると、暖簾が掛かっており、その奥はディープ&

デンジャーゾーンである。

 

匂いがキョーレツなモノは個室に入っており、嗅ぎたい人は一組ずつドアをあけて

入っしっかりしめて、嗅ぐシステムだ。

                                               

 

このゾーンあたりから光景がすごい。

 

好奇心あふれる表情したきれいなオネエサンや、上品なマダムふたり組とかがボックスに

入ったかと思ったら、わずか数秒後にすごい顔して、

 

「う゛ぉえ゛ーっ!!」!

 

って、えずきながら出てくる(笑)

匂いの興味もともかく、この風景もこの風景でなんだかおもしろくて笑いそうになる。

 

ただ、それだけこのゾーンは、まさにクセ者がひしめいているようだ。

 

上の画像のボックスの中は台湾などで有名な「臭豆腐」。

 

 

その手前はドリアン。

 

臭豆腐のほうはやや、におう。

だけどドリアンはあまりにおわない?

 

そうだった。

ひとつ、重大なことを忘れていた。

オレは鼻が弱く、慢性鼻炎だったのだ。

 

いや、でもここまで鈍感になるものか?

ドリアンってもっと臭いはず。

なんか損した気分だけど、しょうがないから先にすすもう。

 

足のにおいとかもあるけど、これもあまり感じなかった。

一色紗英の芝居のほうが、ずっとクサイ。

 

 

鼻がクラッシュしようになった人のため、口直しならぬ鼻リセットのための良い香りも

ところどころ設置。こちらは香水。

 

 

田村正和に匹敵するような自分の慢性鼻炎鼻づまり具合を憎みながら、物足りなさを

感じて奥へ進むうちに、ただならぬニオイのオーラを感じはじめた。

 

――これは明らかに匂う。それもまださほど実物に近づいていないのに……

 

そうだ。間違いない。

この展示会場のもっとも奥のアレに近づいているのだ!と察した。

 

そして目の先に発見。

 

 

世界一臭いといわれているあの缶詰。

シュールストレミングのボックスである。

 

そうだ。バラエティの罰ゲームでよく見かけるアレ。

ダチョウの竜ちゃんや松村邦洋とかが、スーパージョッキーで思い切り嗅がされて、涙目に

なってえずいていたアレである。

 

発酵したニシンの缶詰。

缶の中でガスが充満するため、殺人的なにおいを放つスウェーデンからの刺客。

 

ドアが完全に締められている個室の数メートル手前でも、そこから漂う匂いを鼻が感じている。

もう、腐臭の弾幕が半径数メートル内に張られているのだ。

 

恐怖と同時に、強敵出現にゾクゾクしてくる。

孫悟空が強敵にであった時の心境のようだ。

(オレは特別ドラゴンボールファンというわけじゃないんだけど、最近‘よく使うハッシュタグ’という

ところにドラゴンボールというのが自動的に表示されるようになったから、意図せずそうなりつつある

と気づかされたので、以降あまりつかわないw)

 

一歩一歩進んで、ドアを開けて中に入る。

目の前にアレがある。

 

 

 

これはさすがに

くちゃーーーい!! (゚Д゚;)

 

画像ではわかりづらいが、空気穴が開いたクリアケースに中に置かれていて、

横には脱臭剤がおかれている。

脱臭剤がおいてあってもこれだけにおうのだから、なければとんでもないことに

なっているかもしれない。

 

長い間ボックスに入っていると、鼻がもげてポトリと下に落ちるか、においに囲い込まれて

この世に戻ってこれなくなるかなりそうだから、外にでた。

 

 

でも、やはりなかなかかげないレアな刺激臭なので、すこししたらまたクンクンしてみようと

思い、再び入ってみたり(笑)。

 

これの次にはオマケ的な18禁コーナー。

 

 

18禁といってもそれは形だけで、誰でも入れる。

中にはマネキンがあって、男女それぞれのフェロモンがかかっている。

 

昔少年ジャンプで短期間連載していた漫画「天外くんの華麗なる悩み」に

登場する主人公天外くんがふりまいていたあのフェロモンという気体である。

 

女性フェロモンのほうはかすかなにおいを感じたけど、男性フェロモンのほうは

無臭だったのは、やはりオレが男だからだろうか?

 

 

そんな「におい展」は2月25日まで池袋パルコで開催。

気になる人は足を運んでみては?