大都会@池袋 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

ああ、果てしない 世の居酒屋を追い続け

ああ、いつの日か 池袋もかけめぐっていた……



と、いうことで今回は池袋の大衆酒場を紹介。

だけど先に2点ほど書いておかないといけない。


まずひとつめ。

訪問した日は、高熱発生の前日である。いくらなんでも熱が下がってすぐ呑みに繰り出すほど

タフもでなければリッチでもない。

本来は日曜夜にこの記事を書く予定だったけどダウンにより延期で今書いてる。


もうひとつ。

前から土曜日に呑みにゆくということは決めていたが、当初の目的店は今回紹介する店ではなかった。

本来行く予定だった店が別にあったのだが、その店は言ってみればちょっとレアな店。

酒が飲めたり仲がすごく良い友人だからといって、当たり前のように誘える店じゃないのだ。

ある意味で「オレ」と「店」に選ばれた人間でないと、誘えない。


それにより前もっていろんな人間に声を掛け、なんとか一緒に行ける「選ばれし勇者」を見つけ

ようとしたのだが、条件を100%クリアする知人は皆無だった……。

しょうがないので、その中でも比較的選ばれし者である60%クリアの友人を誘って、当日店に

いったのだが、その日は予約客で埋まっているとのタイミングの悪さで入れなかった。

よってあらかじめ考えておいた第二希望の店が今回の店である。


「当初の予定の店」がどこなのか気になっている人もいるだろうが、そこはそこでいずれまた

リベンジで訪問する予定なので、記事の新鮮味を考え、ここではまだ伏せておく。

勘のいい人は池袋近辺駅ということで、なんとなく気付いているかもしれないけど。



「大変申し訳ありませんが、本日は予約のお客様で埋まっておりまして……」というそんな期待を裏切る言葉……


裏切りの言葉に 店前を離れ わずかな望みを求め さまよい池袋まで移動した

オレらなのさ



と、いった一連の流れで久々やってきた池袋。


予約で埋まっているというパターンは正直予測外だったが、混んでいて入れなかった

場合は想定していたので、その場合比較的近くにある「別の行きたい酒場」はちゃんと

リサーチしてキープしておいたのだ。よかった。


酒場巡りとはつねに一手二手 先を呼んで動くものなのだよ、ふははははは。



で、第2希望だった今回の店はここ。


『居酒屋 大都会』

東京都豊島区西池袋1-29-1



大1


JR池袋駅の北口をでたら、そこは今から私の酒場。

そう、店は北口の階段を出てすぐ目の前にあるホテル(サンシティ)の半地下のような位置に

ある。

当日の第2希望とは書いたが、実はこの店もいつか来たいと思っていたのだ。


赤字に白抜きで大都会。

なんともイカしまくりのネーミング。


この店は駅から近いうえに24時間営業なので、何気に有名らしい。

「酒場ぴあ」「散歩の達人酒場100軒」でも紹介されている。


職場の人も何度か通った経験があるらしい。


壁にはメニューやセットのアピールがたくさん。

この店は激安セットが有名とのこと。



大2


さあ、いざ階段を降りて入口へ。

反射してわかりにくいが、頭上にも「トリス3杯500円」の激安アピールが。

大3


店内を覗くと満席……。

やはりここもかなりの人気店の様子で実は一度おいかえされたのだが、回転が早いので

10分後くらいにまた行ったら入れた。


店内は中央にあるコの字カウンター席がメイン

その周囲に普通のカウンターや数少ない卓席など。



大4



ふたりだったけど、ちょうど空いた卓に通された。ラッキー。



大5


この大都会は安さがウリのひとつなのだが、安いなりの理由がある。

それは食券制。



大6

「食券にテーブル番号をご記入の上 注文カウンターまでお持ちください」

というプレートがおいてある。


そう。注文は客が自分で入口横と店内の2カ所に設置してある券売機で食べたいものや

呑みたいものの券を買い、それをカウンターまで持っていって、あとは席で待つという

流れで人件費を抑えているのだ。だから激安。


よって、席に着いてからフードとドリンクの券売機へ。

とはいいつつ、ボタンがとても多い……



メニュー知らぬ店では 期待と不安がひとつになって 何がうまいのかわからない




大7


誘ったのがオレのほうなので、ここを選ぶ権利は友人の任せることにして、

オレが酒の券だけ買って、一度席に戻る。



ドリンクスタートは「チューハイ3杯600円券」を買って、まずはひとり1杯ずつ。

3杯券ならば券は3枚バラバラにでてくる。

一枚ずつ卓番と希望の「味」に○をつけてカウンターまで持って置いてくれば

店のおじさんがあとで席まで持ってきてくれる。



大8


店員さんとの会話や卓までの移動などの時間を削除する食券制にしたことで、

酒や肴を安くお客さんに提供することを可能としている。


店の大将との会話とかがいいんじゃないかという人も多いだろうが、そこは人によって

その時の気分と財布状況で使い分ければいい。



交わす言葉も少ないこの店 これも定めと割り切ってゆくのか


他店と違うはずのシステムに ANYWAY ANYWAY


今 慣れてゆく




と、いうことでチューハイ。

友人が選んだ肴の一品は「枝豆」



大9


値段相応といえば相応なんだろうけど、枝豆はちょっと茹で過ぎ感が……フニフニ。

でもチューハイ200円は大きい。オレはレモンハイ。


友人チョイスの肴2品目はこれ。



大10


ナス揚げ 静かに胃を 染めて


輝く栄養受け 生きてゆくのさ    


(正式には「揚げナス」ですが語呂の都合で「ナス揚げ」と表記しました・汗)




3品目


「じゃがバター(塩辛のせ)」



大11

じゃがいもに塩辛が乗っているだけなのだが、何気に量もありこれは美味かった。


皿へ 皿へ


今 わけてゆく




ここはトリスや角ハイのハイボールも激安。



大12


チューハイ3杯券の次は「角ハイ3杯500円券」で友人とシェア。

これぞ有効的活用。



大13


あふれそう 冷たいジョッキ喉へ 流し込み


空(から)へ 空(から)へ


今 空けてゆく



チューハイ3杯と角ハイ3杯は

オレがチューハイ1杯 角ハイ2杯

友人がチューハイ2杯 角ハイ1杯 という内訳。


好みでそういったシェアをできるのがセット食券の良さかもしれない。



そして常連の間では有名な〆の一品。


「そば」200円!



大14


この「大都会」。


実は本来そば屋だとか。



だから飲み客にはサービスでそば屋のそばが安く提供されるのだ。

200円でも安いがもともとは150円(もっと安い時もあったのかな?)だったらしい。


呑み終わったあと、店をでることなくその場で〆のそばを安く食えるのが大評判らしい。



しかもこのオレ。

これまでずっと、呑んだあとに「すする系」を食するならば文句ナシで当然ラーメンだろうと

信じて疑わなかった。


ビスでびっちり根底に固定されていたそんな概念が、この大都会で見事にひっくり返された。

いや、ラーメンもたしかに美味い……


だけど、〆に「そば」。

断然ありじゃないか。これまでそばの位置づけをずっと侮っていたかもしれん。




実際の大都会には死角や盲点ばかり溢れているが、この大都会にはいろんな発見があった。


そして気兼ねなくゆっくり飲んだり食ったりでき、料金も普通の居酒屋に比べてはるかに安かった。

食券だから明確に憶えていないがひとり2000円はおそらくいっていない。



今度は3人とかで行きたい店だ。


いつかまた行く店がひとつ増えた。



池袋でひとりで時間潰したい時にはベストなちょい呑みセットもあり。



大15

ビール3杯・刺身・小鉢 で1000円はでかい。