年末恒例 2015「饒舌大陸」 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

今年もやります。

年末恒例の……






JOUZETSU -

   TAIRIKU



TODAY’S GUEST

ブロガ―・物書き

ケン74



著者撮影1



THEME 

【2015年を振り返る】




司会―

こんばんわ。今年も年末恒例の企画がやってまいりました。

今回もこのブログの管理人であり(3流)ブロガーでもあるケン74さんに1年を振り返る

インタビューをしてみたいと思います。

ケンさん、よろしくお願いします。


ケン74―

こちらこそ、よろしくお願いします。


司会―

いきなりですけど……ケンさんにとっての今年一年を漢字一文字で表すとしたら

なんという字でしょうか?



ケン74―

ちょっと、マジに答えてもいいですか? 真剣に。



司会―

どうぞ。お願いします。



ケン74―

一文字で言えばずばり「死」……ですかね



司会―

「死」?……ですか?




ケン74―

そうです。「死」です。

今回は別に暗い話やマイナスの話をしたいわけじゃないんです。むしろ死についてここまで真剣に考えた年というのは初めてだったんです。



司会―

と言いますと、何かそのきっかけになるようなことがあったとか?



そうですね。子供の頃って死については自分よりもずっと大人の人が迎えるものっていう

印象がどこかあったんですよ。でもね、自身もこうして年齢を重ねてきたわけじゃないですか。

記事でも書きましたけど、同級生が亡くなったんですよ、病気で。



司会―

なるほど。たしかにそんな記事書かれていましたね。



ケン74―

再会と言ってもSNSの中ではありましたけどね。いつか実際に会いたいというやりとりをして

いたけど結局叶わなかった。


司会―

それは残念でしたね。



ケン74―

メッセージの文面からでも元気なのが伝わってくる感じでした。まさかそれから一年くらいで

逝ってしまうなんて思わなかった。

オレがかなり精神やられていた時に、ミクシィでなんとなく椎名林檎の歌の一節を呟くように

書き込んだんですよ。「明日くたばるかもしれない ボクに後悔はない」って。それだけ。

そしたらその同級生がイイネ!をつけたんです(笑)


だけど、そんなイイネ!をつけたほうが逝ってしまうなんてね、今思い返すとなんか切なくて。



司会―

そんなことがあったのですね。


ケン74―

それだけじゃないです。一年前くらいまで一緒に仕事をしていた職場の女の人も亡くなっちゃった

んですよ。その人は同級生ではなくちょっと年上でしたけど。でもそんなにかわりません。



司会―

その方も病気ですか?


ケン74―

そうですね。病気でした。一見厳しそうな人だったんですけど、実はすごく優しい人でしたね。

実は体調悪い部分もあったけど隠していたりしたのかもしれませんが、元気に見えたんですよ。

それがある木曜日「明日ちょっと病院に行ってくるので」って言って仕事休んで病院に行ったみたいなんです。

オレも普通に週が明けた月曜日にまた顔を合わせると思いこんでいましたね。

だけど、月曜に仕事行ったら、その人入院してしまったというんです。


驚きましたけどね、それでもまだ近いうちに退院して、また一緒に働けると思っていたんです。

だけど数か月前に……


司会―

それはお気の毒です。



ケン74―

ドラマとかで聞き飽きたようなセリフになってしまうんですけど、まだ信じられないんですよね。

あんなに元気だった人がたった一年でいなくなってしまうということが。

悲しい気持ちも当然あるんですが、それ以上にまだ現実感がない。今もま実は病院のベッドの

上で安静にしているような気がして。

でも、やっぱ現実なんですよね。




司会―

そうですね。はい。



ケン74―

でもね、死んでしまうかもしれないってことに一番現実感がなかったのはその同級生や

職場の先輩ご本人たちじゃないかなって思うんですよ。

まさかたった一年後に自分が亡くなってしまうなんて想像もしていなかったと思うんです。


最近ニュースとか見ていても自分よちも若い俳優さんとか声優の女の人とかが亡くなっている

んですよね。だから自分たちも、もうぼんやりと死を考えている余裕のある年齢の領域からは

外れているのかなって思います。


ガンジーが「明日死ぬつもりで生きろ」と言ったとか以前に書きましたよね。

明日っていうのは極端かもしれないですけど、今のオレらの年齢って若い頃に比べたら

5年先に生きている保証もそれほど濃くないようにも思えるんですよ。

いやいや、病気だけではないです。こんな物騒な世の中だからそれ以外でもどんな人災が

急襲してくるかわからない。



司会―

まさに。



ケン74―

オレはたまにね、職場の人とか周囲の友人に対して

「明日死んでも納得ゆく生き方してるの?」みたいなことを訊くんですよ。

オレなりに心配してるから(笑)


でもそこで返ってくる答えはだいたい「明日死ぬなんて極端な例」だとか

「そんなこと言ったって食うために働かないと」っていう答えなんですよ。


だけど思うんです。たしかに「明日」っていうのは極端で低確率な話かもしれませんけど

いきなりくも膜下出血で倒れた人や、繁華街を歩いていて気が付いたら通り魔に刺同じようにされて死んでしまった人とも、みんな少なくも、まだ数秒後には自分が生きていると疑わずにいた

状態からよくわからないまま死んでしまったんじゃないかなって。

これに関しては理解者が少ないんですが、先日赤羽の飲み屋で先輩に語った時はすごく頷いて

くれたのでそれは救いでしたね。



司会―

そうですね、自分だって今から一分後に死ぬ可能性なんて考えていなかったです。



ケン74―

いえいえ、自分だって前まではそうだったかもしれません。

そんな思想から逃げて何かあれば「そんなこと言っても始まらない」だとか

「仕事が忙しくてそんなこと考える余裕ない」だとか(笑)

でも、どんなに忙しくたって遊び回っていたって考えるやつはちゃんと考えているんですよ。

別に行動に移すわけじゃない。頭の中で思い浮かべればいいだけですから。

逆に時間もおカネの体力も必要としません。



ちょっと聞くと甘えているように思えますが、実はシビアな現実だと思うことを言ってもいいですか?



著者2


司会―

ええ、お願いします。



ケン74―

人生で最後に後悔なく笑える人っていうのは、頑張った人でも稼いだ人でもなくて、やっぱり

楽しんだ人なんですよ。

楽しむといってもただ単に遊び回ったり散財したりするってことじゃないです。

自分の環境状況に合った楽しみ方や、身の丈にあった楽しみかたを探せばいいということ

です。


どんなに貯金しても、どんなに幸せな3年後の未来予想図を描いても、それまでに死んだら

何の意味もないです。

払ってきた年金と同じですよ。



司会―

おっしゃっていることはなんとなくわかります。



ケン74―

オレ、今年は比較的ビンボー旅行いったり、新しい趣味みつけて酒場巡ったりしたと思います。

余裕あるなあって思った人もいるかもしれませんが、まったく裕福じゃないんですよ(笑)

むしろ、ちょっとムリした。

だけど、いつ死ぬかわからないから下手にケチらずに気になることはやっておこうと思ったんですよ。そのほうが絶対に後悔しない。

かと言って、おカネとか場所をまったく気にせず思い切って遊ぶということじゃない。

これなら楽しめるというような遊びや場所をしっかりしらべて、自分の身の丈にあった場所で

有意義な時間と金の使い方をするようにしました。


だから逆に節約するところは節約します。

どっか食事に店入るにしても「探すの面倒くさいから、もうここでいい」とかいうようなことは

極力辞めたんです。


絶えずおカネがある時の人間てね、自ら動いたり探したりするのを怠けるものなんです。

それが自分の足や耳で情報を捕まえる力を劣化されることにつながるんですよ。

そういう危機感もあってですけど。

もちろん、金持ちだろうが貧乏だろうが、他人があまり持っていない情報を持っていて、

なおかつそういった情報を自分の足で稼いで仕入れている人っていうのはオレは尊敬しますが。


本当で生きているうちにしておくべき遊びって、そこにいくら費やすかじゃないと思うんです。

その人のこだわりと発想力があれば100円でも可能なんです。

あとは自分が本当に楽しみたいことは何か?ということを見つけることじゃないですかね?

流行っているからやるとか誘われたからやるとかじゃなくて、自身でそれを見つける。

それって何気に普段の仕事をこなすよりも難しいことだと思うんですよ、オレは。


あ、すいません。ちょっと脱線しました。




司会―

理解される方と、されない方に分かれそうですね。




ケン74―

それでいいと思います。 価値観に正解なんてありませんから。

とにかく…この一年は本当に死というものを身近に感じ、また真剣に考えずにいられない

一年となりましたね。



司会―

それでは最後になりますが、ケンさんの来年のご予定というかやってみたいことは

ありますでしょうか?



ケン74―

やってみたいというか、「やってください」という声がテ○ビ朝日さんから掛かってくる可能性を

頭に入れて来年の月曜から金曜の夜21時54分くらいからはスケジュールを開けておくつもりでいます。

ほら司会の‘枠’が空いたでしょう?

平日夜のブログ更新がなくなったら、その時間はニュースを読んでいるということだと捉えてください(笑)



司会―

(無視) 

……それでは、2015年「饒舌大陸」。このへんで皆さま、さようなら





※年内記事はあと一回だけあるよ~