純愛カウントダウン | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。



大晦日は朝起きて、部屋の掃除して、午後執筆して、夜からはビールとワイン飲みながら
毎年恒例の「ガキの使い」を観て過ごした。
長渕が出たところだけちらっとチャンネルを紅白にして。

流行りの歌とスポーツに興味ない人間にとって、最近の大晦日に見る番組の選択肢って
それしかない。

しかしガキの使いって、大晦日の年またぎの番組なのに、画面片隅にすらカウントダウン表記が
出ないから、気が付いたら年が越えている(笑)

去年は年がかわる前後数分はガキの使いしか見て、チャンネルザッピングしなかったから
わからないんだけど、去年くらいまでの記憶だと出演者が全員で画面に向かってカウント
ダウンを叫ぶっていう風習はいまあまりないのだろうか。
画面隅には表示されているけど、昔の大晦日の番組って、もっと派手にカウントダウンを
演出していたような気もする。

子供のころはその年が変わる瞬間が大イベントのように感じて、なにかわからない興奮を
憶えたものだが、数年前からは年の瀬感や正月感が薄れてきたせいか、オレらがクールに
なってきたのかカウントダウンの数字を見ていて。1→0になったところで、あくまで数字的な
節目という冷めた目で見てしまうようになった。
年が変わった瞬間に、夜空か景色の中で何か神秘的な自然現象が起こるわけでもないんだよな
みたいな。
オトナになるって悲しいことよのう。

そうそう、大晦日にそんなことを考えていたら、カウントダウンっていうワードから
「純愛カウントダウン」という懐かし歌を思い出した。思い出したのは奇跡に近い。

記憶もさすがにあいまいだが、ロッテだったかグリコだったか、どちらでもなかったかも
しれないけど、アイスかチョコのコマーシャルソングで、サビでもある歌いだしがテレビから
何回も流れてきて当時耳にこびりついていた。

歌っていたのは当時アイドルだった相川恵里。

歌手名知らなかったり、曲名知らなくても
「だけど さよならって さよならって いえない~」
っていうメロディを聞けば思い出す人も多いはず。
かなりの人間が当時耳にしているはずだ。

とくに30代半ばから40代にとっては時代的にはどストライクなころを生きている。

いつの時代でも女性アイドルっていうのは事務所が必死に売り出そうとする中で存在
していたが、日本の芸能史上で長くその名を継続させてレジェンドまで届くようなピンの
アイドルが全盛だった時代って、やっぱり松田聖子とか中森明菜とか小泉今日子の時代しか
なかったのかあと感じてしまう。

このころの人たちってかなりの数がもう芸能界の大御所というか伝説という地位まで消て
それほど仕事がなくとも熱狂的なファンの人達を抱えている。
それを考えるとアイドル大豊作時代だったのではないだろうか。

その後も女性のソロアイドルが立て続けに世に放たれた時代はあって、芸能通の人たちの
視線で言うところの第何期くらいになるのかわからないが、この相川恵里もそんな何期めかに
放たれた1人。
近い時期に北岡夢子、仲村知夏、国実百合、麻田華子(隣の中学だった)とかたくさんの
アイドルが「加トケンごきげんテレビ」出演をきっかけに世に出はじめたが、失礼ながら今も
芸能界でやっている人、目立っている人はいないと見える。
(念のため言っておくが、オレはヘンなとこで記憶力がいいだけで名前を憶えているので
別にアイドルオタクではないし、かといってアイドルオタクの人を偏見で見ているわけでもない。
まあいいや、言い訳するとかえってホントっぽく思われるから……)

でもこの時代って、アイドルがアイドルっぽかったのがその時代をあらわしているようで
よかった。
いわゆる束ねたセット売りではなく、単品としてのアイドルがほとんどだった。
おそらく高橋由美子が最後になるのだろうか。いつからか単独のアイドルの姿は消えた。

「グループ名は知っているけどメンバーの名前はわからない」
とか、
「メンバーはわかるけど、大勢で歌っているからどんな歌声だかわからない」
という人も多いんじゃないだろうか。

あと、最近のアイドルって元気ソングとか、あるいはプロデューサーの思いのままの
売れる歌ばかりで、昔みたくしんみりとしたバラードとかってあまり歌わないよね?

オレ、中学の時、浅香唯は好きだったな。
その頃はCガールやビリーブアゲインがお気に入りで、当時はあまり好きな曲では
なかったけど、大人になった今改めて聴くと「セシル」って実はけっこういい曲だった
んだなって思った。

「人は大人になるたび弱くなるよね。きっと自信をなくして迷ってしまう」
「きっと誰でも一人は味方がいるの」
(歌詞より引用)