ママ〈児童虐待レクイM②〉 | 昭和80年代クロニクル

昭和80年代クロニクル

古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

第一弾の記事はコチラ→ 「児童虐待レクイM」

以前の何かの記事の出だしにて、ちょっと児童虐待のことについてふれたときに
それについては過去にメイン記事(上のリンク)で一度かいたから、もう書かないと
言ったが、改めてもう一回だけ書く。
気になる歌とイラスト(紙芝居?)の存在を知ったから。

文月メイさんという女性が歌う歌である。
曲名は「ママ」




オレも知ってからまだ数日だから、そんな詳しくないし、もしかしたら間違って理解してる
部分もあるかもしれないが、これはかなり泣ける。
ふだんは動画記事を再生せずに文章だけ軽く読んでいる人も、もし聞いたコトなければ
これは一回再生してほしい。

自分のことをいじめる母親のことを憎んだり怖がるんではなくて心配して憐れむ子供の
気持ちを歌っているのだろうか。

今までにあった、そのテのメッセージ的な歌やドラマとは視点の角度がちょっと違う。

ところがこの「ママ」という歌、
『歌詞が過激だ』と言う声もあるらしく、賛否両論だとか。

聞いている限り、オレにはどこが過激なのかわからない。
「子供はそんな捉え方してるわけない」という意見なら、あってもオカシクないと思うが
そんな過激な部分は感じられない。

世間では一度、児童虐待の報道が出ると、連鎖するように似た虐待事件が起きているように
見えるが、実際には、ひとつ事件が起きたからそれをマネする親が出たということじゃなくて
ずっとやっていた親の虐待が、ただ表に出ただけだろう。
実に痛ましいニュースである。

虐待は決して許されることではないし、自分は女性じゃないし母親になることもないから
そういう親の気持ちは当然わからないが、それでもなんとなく、一部のシングルマザーの
人とかが育児ノイローゼになってしまったり、職場のストレスが限界にきて自分の子供に
あたってしまうことがあるかもというのは、なんとなく理解できる気もする。

ブルーハーツの歌ではないが、ストレスというのは弱い者が弱い者を叩くといったふうに
伝染してゆく。
そして、そのストレスは最終的に抵抗力のない子供や、飼育小屋のウサギが受け皿になり止まる
ことになるのだとオレは考えている。愚かなり人の世……

だが、かよわい子供と、小屋のウサギや公園のハト含む弱肉強食世界のピラミッドの最下層が
犠牲になり、やっと止まって無くなったかと思った時には、また人間界の上層部で新たなる
ストレスが生をうけて人の世に誕生し、また下へ下へと落ちてくるわけ。

深夜の歌舞伎町のホストクラブにて、キラキラ輝くシャンパンタワーの一番上のグラスに
注がれたシャンパンが溢れて、下のグラスへ下のグラスへと流れてゆくように、ストレスや
暴力というものは、上の強い人間から下の弱い人間へとトリクルダウンしてくるものなのだ。
増税分のカネのまわりはトリクルダウンしてこないだろうに、そういうのはこれでもかって
いうくらいにこぼれおちてくる。

ただ、そういうストレス的な理由があるにしても、やっぱり自分の子供……ましてや
小さい抵抗力も罪もない子供に手をあげるのはダメだ。

でも人間が社会の中で犇めく限り、これは永遠になくなることはないだろう。


だが、児童虐待においては母親や父親のストレスとは別パターンでよく耳にするケースが
ある。

「子供が、母親の交際相手から仕打ちを受けるケース」

要するに、実の父親じゃない男から暴力を受ける。
これが一番ムナクソ悪い (-_-メ)

子供からすれば、なんとなく母親の友達みたいなくらいの理解はしているだろうと
思うが、それでもまだ小さい子供からすれば、家族でもない大きい大人の男が
けっ飛ばしたり罵声を浴びせてくるなんていうには、この上ない恐怖に違いない。
フツウに許せないことである。

暴力をふるわれたり、寒い中、外に放り出されたり……
肉体的な苦痛に関しても、そうとう辛かったと思うが、それに伴う恐怖と母親が助けてくれる
事を期待しながらも亡くなっていった子供達の心境を考えると、なんともやりきれん……

だらだら言うと綺麗事みたく聞こえるから、一言にしておくけど、
「もう、弱い者いじめと、そういうのを生む社会を作るのはやめようよ」


しかし、なんだかなあ、
年齢や精神状況のせいもあるかもしれないが、だんだん涙もろくなってくるなあ……

上の「ママ」もそうだけど、
最近、そういう歌とかCM見てると、制作者側が明らかにソレを‘狙っている’と
わかるような映像とかを作ってても、なんだか泣けてきちゃうんだよな、ベタな設定でも。

聖教新聞の「図書館」のやつもそうだな。
誰かオレの涙腺に頑丈な水門を作ってくれ。