抱きしめたいヨイトマケ | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

ホントの名曲というものは、時としてかなり時間がたってから脚光を浴びたりする。
でも、ずっと隠れたままで終わる名曲も多いといつも思うのだ。

中学1年くらいに芸能音楽に興味を持ちはじめたが、テレビから聴こえてくるヒット曲の
歌詞はなんで「愛」とかばっかなんだろうと不思議に思った。

それもほとんどが異性に対する「恋‘愛’」ばっか。
たまに異例が出てきてもせいぜい「家族‘愛’」

中には同性や爬虫類や人形や、逢ったことも無い犯罪者に対して募る愛情があって
それを歌う人がいてもオカシクないと思う。

良い悪い正常異常は別として、小学校でアノ凶悪犯罪を起こした宅間守死刑囚の思想に
ホレて、あったこともないのに「婚姻届」で実際に宅間死刑囚と結婚した女性もいた。

でも、そういうジャンルを歌う人間が現れないのは、単純にそういう曲を歌っても
「商売的に売れない」のと「体裁」「イメージ」からだろうか。
まあ、所詮プロになるとはそんなモン。大衆ウケが第一なのはムカつくけど当然。

「Ilove you」とか「抱きしめたい」という同名曲だけでいったい何曲あるんだ!?
でも、「抱きしめたい」という名の曲でオレが「すげえ」と思う名曲が一曲だけある。

歌っているのはロックバンド『叫ぶ詩人の会』



10代の頃、ヴォーカルのドリアン助川(当時の名前)のラジオを聞いててからドリアンさんの
ファンになって曲も聴くようになった。
この曲が入ってる「虹喰い」アルバム買ったのも、もう20年近く前になるのかな。

大学ン時に当時よくツルんでた友人がいて、音楽性の趣味も比較的近かったが、
「叫ぶ詩人の会」を知らないと言ってたんで、たぶん聴けば気に入るんじゃないかと思い、
アルバムを貸した。
正直な価値観を確認するために「どの曲がおススメ」とか一切言わずに貸した。


数日後返却してもらった時に「どの曲が一番良かった?」と聞いたら、オレの期待通り
ラストに入っている「抱きしめたい」だと言った。
一回目に聞いた時に、その歌詞に号泣して、その次の日、また次の日も酒飲みながら聴いて
結果、3日連続で聴きながら号泣したといっていた。その感覚は嬉しかった。

ま、聴いた事が無い人はまず、上の動画を観て聴いてほしいのよ。
歌詞としては細かいことをダラダラ語ってるワケでもなく、ただ「羅列」してるだけだけど
程度の低い恋愛ソングなぞに比べて、その世界観の突き抜け方。
すごいシンプルなんだが、たぶん今まであまり他のアーティストはこういうふうに出たことは
なかったと記憶する。

たしかにブレイクするというジャンルの歌ではないが、この曲は名曲として次世代に残す
べきだと思う。


あと、改めて脚光浴びた名曲と言えば美輪明宏サンが紅白で「ヨイトマケの唄」を歌った
らしいすね。オレは紅白観てないんだけど。
若い人が聴いて結構震えたとか。その感性はイイことです。



やっぱ美輪サンすごい。

小さい頃初めて観た時に性別がわからなかったけどスゴイ。
最近見た時に髪の毛が錦糸卵みたいだと思ったけどスゴイ。

なんというか、もう「格」が別格ね。
歌ってる映像みてもオーラと御来光というか。

この方も人間的にもかなり色々悟ってきたんでしょうね。
ちょっと前に美輪サンの本をチラッと読んで、

「極端なマイナス思考は、想像力が豊か過ぎるから」と書いてあったの読んで
かなり励まされた。
自分がいない場所、またはこれから向かう空間でどのようなことが起きるか
色々なケースを想像出来るゆえだと言う。

つまり、極端なプラス思考の人は最悪のケースを考えないんではなく
「考えれない」ということ。そんだけの想像力がないから。

美輪サン、ありがとう! ちょっと自信もてましたよ。

結局またネガティブ賛美オチになったな(笑)

世の中を負け続けて生きてきて、酒で酔っ払って憂さ晴らししてきた自分の生き様を
歌った曲『‘酔い’と‘負け’の唄』っていうのをリリースしてみようかと思う(爆)

テイチクかフォーライフレコードあたりで出してくんないかな?





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