墓見、墓飲み、墓読み | 昭和80年代クロニクル

昭和80年代クロニクル

古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

「ほげー!」とか「あぽー!」とか「どぎゃーず!」とか叫んでる人が街じゅうアチコチにいるんで

なんだなんだ!と不思議に思いながら帰宅してニュース見たらキャスターが

「今日から『奇声ラッシュ』が始まりました」と言ってたので、嗚呼そうだったのかと納得。


そうだのう、もうな時期なんだのう。

お盆の期間はなるべくロウコストにて友人たちと逢う予定があるだけに、盆メイン期間に

突入する前である盆イヴにあたるこの週末は出来るだけおとなしく過ごすべし。

さて、なにするか。


幼少期爾来、外部からあらゆる濡れ衣を十二単ばりに着せられ、それにより思想や価値観が

マイナス因子により形成されて、「ひねくれ者の完全体」となったオレは「皆が関心もつモノ」を

意図的に避けたいという蛍光灯対策、もとい傾向と対策があること然り。


それにより週末を1人で過ごす時は人と違ったことや、ちょっとトンでることをやりたいという

願望あり。斬新な発想は精神崩壊と紙一重。オレ責任編集で「おとなの終末」って雑誌でも

出してやろうか(笑)


そうそう、以前に同ブログにて「墓ソムリエ」という記事を書き、オレはお墓が好きだと語った。

あれには意外と多くの賛同の声を頂き読者様には感謝感謝。


けっこうお墓に関しては愛する有名人もいるようで、たまたま有吉のブログ をみたら

「墓見」という記事タイで、墓を見ながら酒を飲むのが好きだ。と書いていた。

この話は落語でもあったようで、それについて町田康もエッセイでなかなか高尚な趣味で

自分もあやかりたいと書いていた。


そうか!お墓で墓を見ながら飲むというテがあったか!

と、今日閃いたふうに書いたが実は先週企画してて、暑さのために延期した。オレ弱えェ…




そうだ、お墓(はっか)に行こう!


ということでお墓に行くことにした。まあ今までもいってたりしてたけど。

オレは昼間に酒飲むのは好きでなく、自分の意思では昼に飲まなかったけど

周りの友人とかタモさんとかも酒が昼飲むのが旨いと言ってたから、今日限定で

昼からビール飲みながら墓を眺めよう。


たぶん今風のご婦人がコレを聞かれたら

「まあ、供養でもないのに1人でお墓に行って墓石を眺めるなんてキモチわるい殿方ですわ。

ワタクシの半径3m以内には近寄らないでほしいですわ…」

とかいうかもしれんが、そんなことはお構い梨田監督である。


と、いうわけで舞台は近所の多磨霊園の奥のほうへ移るのである。


今回はコチラのお墓にお邪魔することに。「突撃!となりの墓標!」



昭和80年代クロニクル-平岡家

お邪魔するワケだからしっかりとお線香はもってね。


と、ゆーか「平岡さん」て誰だ!ってツッコミたくなったヒトも多いだろう。

これはあるヒトの本名の名字だわ。突拍子もなく一般の人の墓の前に陣取るかいな!


横にある石の中央には筆名が書いてある。


昭和80年代クロニクル-石

そう。前にも訪問して記事にも書いたが再びの訪問。

『三島由紀夫』の墓である。


三島先輩とは一回サシで飲みたかったのだ。


とりあえず家に容器として使えるものがギネスの空き缶しかなかったから

そこにオレの発泡酒の中身を少し注ぎ、墓前に供える。



昭和80年代クロニクル-酒

『乾杯!!』 

そして

『クーデターお疲れ様でした!』


自決したことが良い悪いは別として、先輩の「覚悟」はホンモノでした!

今の現代人や経営者、教育者が頻繁に発している「覚悟」というのは皆ニセモノです!

我欲、出世、名誉および自分のアピールのための覚悟です!

失敗したところで自決する覚悟も無い奴らです!

このアイデンティティが失われた国ですが、MISHIMAがあと10人この国にいたら

何か変わってたかもしれないですね…


まあ、語りかけはそんなとこで。

中身がニセモノのギネスは飲んでくれただろうか?

オレもMISHIMAに酒を御馳走するオトコになったか・・・フッ!


オレも発泡酒を飲む。墓石を見ながら。

ちょっとヌルくなってるが、こういう場所で飲む酒も新鮮でなかなか旨い。


「ひ~と~り~、墓場~で~、飲む酒~わぁ~・・♪」

なんていう歌もあったような気が。(そんなの無い)

JASRACギリギリセーフ。


そんなこんなだがメインはここで本でも読ませてもらおうかと。

『午後の曳航』



昭和80年代クロニクル-墓読み

「本人」の目の前で「本人の作品」を読むなんて、これ以上の贅沢空間は無い。

この本も「金閣寺」や「仮面の告白」と同じで読みやすいな。


書いた人がすぐ後ろにいると思うとなんとなく緊張感(笑)

不思議な感覚。

ただ部屋で読む場合と違い、場所がお墓だけにというのとご本人が見てるかもしれんので

気軽にブ―とか放屁は出来ない。


ちなみにこの写真、ひとりで行ったためにケータイのセルフタイマーで撮ったのだが

レンズをコチラにむけて立てかけられる囲いの部分が一か所しかなかったのでやむを得ず

そこのケータイ立ててタイマーで撮影してみたら、なんか画面の傾き具合といい、

墓石の写り方といい、オレの顏の隠れ具合といい、まるで意図的にとったみたいな

アングル&ビジュアルになって驚いた。これも三島パワーがケータイに宿ったか?

篠山紀信みたいな墓撮影はバチあたりだが、こういう撮影はOKだろう。


1時間くらい発泡酒飲みながらたまに墓石眺めて、本読んでたが

そのあと、同じく三島の墓参拝目的らしいオジちゃんが来たので、譲って撤収した。


最後に一例して軽く墓石の上から水流して、溜ってた落ち葉を拾って捨ててだけして。

ホントは太宰のほうのお墓で墓見したかったが、アッチは平日休日問わずヒトが絶えないから

出来ずにこっちにきたことはナイショにして。帰路へ。


初めてのこころみだったがなかなかオツで通好みな楽しみ方ではないかと感じた。

今度はどこのお墓に行こうか。


と、いうわけで、


オレのおススメする日本人の新レジャー

『らあめん食べ歩き』  『格安温泉お遍路』  そして

『墓見』


 3つ を日本人の娯楽

「新3大」

に認定したいと思います。

ご静聴ありがとうございました。


<m(__)m>