僕らの哲学 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

最近アメブロからお引っ越しされた[うめ茶づけ]さんから教えてもらった本を

先日読み終えたのよ。オレの好きな中島義道サンのまだ未読だった本。

「哲学の教科書」って本なんだけど。そのあとスカイプで語りあった。


哲学の教科書―思索のダンディズムを磨く/中島 義道
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2人ともそろって人生哲学の本が好きなんだよねえ。

でもどこぞの社長とかが書くノウハウチックな「経営哲学」は2人ともキライww。


そんなモン、たまたまその人がそうやって成功しただけであって

それを自慢と成功者気取りのタレ流ししてる本は好きになれん。


ホントに中島サンの言うコトってスッキリして共感できる。まず世論に媚びない。

環境問題についても

「地球は人間だけのものではない」というスローガンほど嘘はないと言ってる。

このスローガンが正しいなら我々はエイズともコレラともペスト菌とも共生する

道を選ばなければならない、と。

もし地球を本当に救うならば一番手っとりばやい解決方法は地上から人間が

いなくなることだ、と。

そうすれば数百年で人類は滅亡し地球は緑に包まれるだろうと語る。


良識者からすれば‘屁理屈’とか言うかもしれんが単純にスローガン通りに考えれば

中島サンの意見のほうが理論的にも物理的にも‘正論’に聞こえる。オレには。


また中島サンは哲学者である一方、大学で教鞭もとっており、

よく学生が悩みの相談にくるようだ。

そんな時にも自信がないという学生に対し励ますのことはしないという。

以下文章を引用。↓


「そうは言っても何か得意なこと好きなことがあるはずだ」

「何か人生でこれだけは負けないことを作れ」

「努力してみろ、いつか道はひらけるから」 

などの嘘八百は決して言わないようにしている。

人間はあらゆる意味で不平等であり、各人に能力はあらゆる面で差異がある。

さらに個々人にはどうしようもない運・不運がつきまといます。しかも理不尽なことに

この現実社会はこうしたことに一切目をつむって結果だけから人を評価し判断する

のです。「自信がない」と言う学生はけっして抽象的な訴えをしてるのではない。

小学校のとき以来、いやそれ以前からの確固たる結果に裏付けられてこう言っている

のです。


と。

これ、当事者からするとすんげえよく分かる。そして中島サンはわかってくれてる。

わからない人って何だかんだでツイテル人生を歩んできて、そんでついてない人の

ことをよく理解もせず甘えてるって言ってんだろうな。

中島サンのいうことがまさに正論だし、現実だと思うわ。ホントに世は不公平よ。

やっても報われない挙句にオマエはまだまだやってないって言われるのが定番だから。

先日の朝日新聞別刷りにも

「努力が報われるなら日本人男性の5人に1人がプロ野球選手だ」って声が出てたわ。

まったくそのとおりっす。


でも、個人的に中島サンの意見て正論だと思うけど、中島サン自身は正論を求める

ことが【哲学】だとは思っていないワケ。


【哲学】とは自分の仕方で自分なりにそれを求めることだと語る。

つまり合ってるか間違ってるか社会の考えに迎合されるかでなく「自分の考え」で

あるかどうかということ。


ドイツの哲学者ヘーゲルは【哲学史】のことを「阿呆の画廊」だと言ったそうだが

なかなか巧い例えである。半分病的でないと哲学は出来ない。

哲学者が阿呆の画廊なら、レールに従って歩いたエリートは「凡人の廊下」だな。


そうそう、この本の中にも登場してるし、スカイプでもうめサンと話したんだけど

哲学といえば「ニーチェ」の名言の話も。


そん時に初めて教えてもらったんだけど、ニーチェの哲学名言に

「自分の1日の三分の二を自己のために持っていない人間は奴隷である」

ってのがあるようだ。自己ってのは仕事カンケ―とかでなくプライベートね。


それについてスカイプでうめサンと話したんだけど

その名言に従って言えば、睡眠時間が少なかったり絶えず開発とかのことを

考えてた「ジョブズ」「孫正義」って思い切り奴隷なんですよね。


いや、そりゃあ、確かにカネも腐るほど持ってて不自由してないだろーし、

部下の数も天文学的に存在して社会的には【神】かもしれんが。


でもね、そこまで執着して寝たり遊ぶ時間も犠牲にしてるってことは

ニーチェ思想を土台にオレ流哲学で言わせてもらうと


「富・地位・名誉の思想に支配された奴隷」


であることに間違いない!いいこと言ってないか?コレ!

自由度合いで言えばむしろジョブズよりもホームレスのほうが

足かせもない自由人に近いのではないだろうか?


そこがこの世の不条理天秤のバランスが取れないトコロ。

この時代、人間の選択肢は必然的に

「奴隷としてカネも地位もあるポジションを選ぶ」

「自由人として衣食住不満足なポジションを選ぶ」か?


人とは思ってるほど便利に生きれずに両方選ぶことはほぼ不可能。

まさに究極の選択である。

さあ、アナタならどちらを選びますか?


ただ、あえてこういう言い方したが、言うまでもなくジョブズとかは

天才には違いない。


週刊新潮とかには、偉人の反面、奇人で嫌われていたとか書いてあったけどね。

やはりかなりワガママで嫌われてる面も多かったらしい。


このように

「英雄について語る時、良く使われる言葉は『紙一重』である」と見出しが出てた。

まあそうね、会長とか開発者とか創業者とかになる人ってのは大体、

奇人であり、同時に独裁者とか犯罪者とかと紙一重でしょ。


ホリエモン・・・村上ファンド・・・NOVA会長・・・某カルト宗教死刑囚。


大王製紙の元会長とその祖父もまさに「会長」と「犯罪者」の『紙一重』。

エリエールの2枚重ねの薄さくらいな『紙一重』


奇人や嫌われ者や犯罪者の素質もある程度そなえてないとトップには

なれないようです。

これが私の哲学でございマス。


最後に改めて言っておくけど述べたとおり

あくまでオレの自分の考えなので、別に書いたことが絶対正解だとかいうつもりはありません。

たとえ間違ってても世論を気にせず自分の考えを出すことが哲学なのである(-_-)。