早期食育のすすめ~妊活・妊娠期の食育生活~ | 伊藤協子のCorcor Kitchen

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株式会社コルコル代表・食育コンサルタントの伊藤協子のブログです。2009年~食育子育て・レシピ・育児・仕事のことなどについて書いています。

こんにちは、株式会社コルコル代表・食育カウンセラーの伊藤協子です。

 

以前6月のコルコルのショップレターで、食を大切にすると体と心が安定し、人生が変わっていく。でも、大人になってからの食生活改善は、今までの習慣が邪魔をして時間がかかることもあるので、なるべく早い時期に「食育」を実践する


「早期食育のすすめ」


について書きました。


 

では、具体的にはどんなことをしたらいいか?

 

私の経験をお話ししていきたいと思います。

 


以前の私は、食べることも作ることにも関心なし、甘いものやお菓子が大好き、お酒もよく飲む。

 

そんな食や栄養に対して無頓着だった私が「食育生活」を始めたきっかけは、結婚後、「不妊」の診断を受けたことでした。

 


当時の私は、アトピー・気管支喘息・胃腸炎になりやすい・風邪をひきやすい、そんなアレルギー体質・虚弱体質でしたし、夫は結婚前に大病を患ったことがあるため、夫婦共に子どもを授かるのは難しかったのです。

 


クリニックで不妊治療を受けながら、自分にできることは何か?を考えた時に、まずは自分の体を見直し、健康な体に変えていこうと思い、「食育」を学び始めました。

 


ちょうど当時は「食育基本法」が成立し、「食育」の大切さが謳われ始めた頃で、「食育インストラクター」の資格をとり、実践していきました。

 


すると、1年以内に妊娠することができ、その後もどんどん健康になり、数年以内にアレルギーが完治、真っ先に風邪を引いていたのがほとんど引かなくなって健康になっていったのです。


 

「食を変えると体が変わる」


 

妊活中にすぐに実感した私は、せっかく授かった命を大切にしたい。私のアレルギー・虚弱体質を子どもに引き継がせたくない。


この時期、そんな思いで実践していた食育生活をご紹介します。



妊娠中の私

 

 

  ①苦手だった料理を少しでも楽しめるように、近所の初心者向け料理教室で料理の基本を学ぶ

 

食べること、作ることに興味がなかったので、料理も得意ではなかったのです。しかし、家族を持つ、子どもを持つということは、自分一人のことではなく、みんなの健康を管理していかなくてはいけない。

特に、我が家は、夫は大病を患ったことがあるので、子どもたちのためにも健康でいてほしいので免疫を強くしていかなくてはいけないし、子どもたちは双子で小さく生まれるわけなので、栄養を与えていきたい。

でも、「料理をするのが苦手」がずっと続いてしまうと苦痛になってしまうので、ここは基本だけでも学んで乗り越えていかなくてはと思い、初心者向けの料理教室に通いました。

それまで自己流にやっていたことも、料理のルールを一から教わり、決して得意になったわけではありませんでしたが、「料理アレルギー」からはなんとか脱したように思います。

料理は毎日なんらかの形でやることで、親になったら食べさせていく存在ができるわけでから、ずっと逃げるわけにはいかない。

料理の基本の基本を知るだけでも、心がちょっと楽になりました。

今は、レシピサイトやレシピ動画がたくさんあるので、料理教室に行かなくともたくさんの先生から学べてとても便利ですよね。少しずつ学んで苦手を克服していくのは食育を実践するうえでおすすめです。


 

  ②足りていない栄養をバランスよく摂るために「まごわやさしい」を意識しながら和食中心の食事にする

 

次は作る内容ですよね。

どこでも言われることですが「バランスよく栄養を摂る」ということはやはり大切ですね。

食育でよく言われる「まごわやさしい」を摂るよう意識し、和食中心に変えていきました。

ま:豆(大豆、豆腐、納豆、油揚げ、高野豆腐など大豆製品、あずき、黒豆など)

ご:ごま(ごまやナッツなど種子類)

わ:わかめ(わかめ、ひじき、のり、昆布、もずくなど海藻類)

や:野菜

さ:魚(魚介類)

し:しいたけ(キノコ類)

い:いも(じゃがいも・さつまいも・里芋・山芋など)


 

  ③食品添加物・農薬を多用している食品は避ける、食品表示を確認して食材を選ぶ

 

食育の勉強で出てくる「食選力」をつけるということですね。

食品や商品を選ぶときは食品表示を必ずチェックして、人工的な添加物や農薬、化学薬品などを多用する商品を避けるようになりました。そうすることで、体の中に有害物質を溜めない、デトックスするということを意識しました。

日本というか東京では、以前住んでいたアメリカと違って、まだまだオーガニックスーパーなるものがほぼなかったので、オーガニック食品・商品に切り替えるのがなかなか難しかったですが、できるだけ作り手の顔が見えるものや食品表示に自分が知らない「カタカナ語」が多く載っている食品を避けたり調べたりして選ぶようにしました。


 

  ④健康の要は「腸」の環境を改善し強化することだと知り、発酵食品を積極的に摂る(和食・ケフィアなど)

 

食育の勉強では、免疫力をアップする発酵食品をとりましょう。発酵食品は和食に多くありますよ。ということを学びましたが、個人的にいろいろな書籍を読み、どうやら「腸」が健康の要である。腸内環境を改善することが大切である。ということを知り、今でいう「腸活」「菌活」をスタート。妊活時に、和食の他に「ケフィア」と出会ったので、その時からずっと続けました。


その結果、すべてのアレルギーを完治させられたように思います。


 

以上のように、まずこの「妊活・妊娠期」は、「料理を学ぶ・栄養をバランスよく摂る・デトックス・食選力をつける・腸内環境を整え免疫力を上げる」ということを実践しました。

 

 

このように、私はたまたま不妊をきっかけに、妊娠のちょっと前から食改善を始めましたが、

 

 

実は、妊娠中の母親だけでなく

「妊娠前からの母親・そして父親の生活習慣も生まれてくる子どもの健康に直接影響を及ぼす」

ということが近年の研究から分かっています。

 

 

ですので、妊娠が分かった後はもちろんのことですが、将来子どもを欲しいと考える若い世代も、食と健康を学び実践する「食育生活」を早いうちから始めるのが理想だと考えています。

 

 

これがまさに私がすすめたい「早期食育」というわけです。

 

 

早く始めれば、妊娠も妊娠期も、そしてその後の子育て期も多くの助けになるでしょう。

 

 

私自身は、不妊治療を始めて1年以内に妊娠し、双子出産という多胎妊娠でしたが、大きな問題もなく順調に妊娠期を乗り越え、35歳で無事に出産。妊娠前に学び始めた「食育」がその後も多くのことに役立ちました。

 

 

そのお話を今後もご紹介していきます。

 

 

次回は、「乳幼児期の子どもと食育」について書きたいと思います。