ひとり暮らしの風景、時々、マーケティング的映画論 -3ページ目

ひとり暮らしの風景、時々、マーケティング的映画論

東京一人生活の退屈な日常風景と、映画論なんておおげさでえらそうな話ではない、映画の感想を、日々淡々と…。

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レンタルDVDで観ました。最近、日本映画のホームドラマ系を観ると、落ち着くのは歳のせいでしょうか?


この映画作品の家族は、今風といえば今風の少し変わった家族。3年前に自殺に失敗し、その3年後に朝の食卓で「お父さんをやめる」と宣言する教師の父(羽場裕一)。家を出てパートをしながら一人で暮らしているが、なにかれと家族に世話を焼く母(石田ゆり子)。秀才だったけれど大学に進まず農業をやっている兄(平岡祐太)。そして主人公である佐和子(北乃きい)は、作品冒頭では中学生。転校生の大浦君(勝地涼)に出会い、触発され、難関高校に挑戦。2人揃って合格します。大浦君も佐和子もそれほど成績は良くないが、悪くもない、多分中の上くらいから、子どもらしい恋愛とまでいかない良い関係の友だちを得たことから成長していきます。2人の関係も友だちから、かけがえのない人へ、そのあたりの丁寧に描かれていて好感がもてます。


父親はお父さんをやめたけど、まあ仕事をやめて、大学を目指して勉強している以外は、いまどきの普通のお父さん程度の義務は果たしているように見えます。いまどきのお父さんは、それほどお父さんという仕事をしていないのではないでしょうか。


母親の心情はあまり描ききれていないけれど、愛情がちゃんとある感じです。お兄さんもいい人で、みんなで食べようと鶏を飼っているようなワイルドなところはありますが、わりと普通です。


大浦君のラストは余計なことと思いますが、あれがあったからドラマ的には締まったのでしょう。比較的淡々と時が流れていく感じなので。


いわゆる思春期といわれる時代、家族と、あるいは学校で友だちや彼氏と、暮らす時間がどれほど大切なものか、大切なものだったかを、感じさせてくれる映画です。この時代に傷ついても、その後の人生は長く、そしてその人の心持ち次第で前向きに生きていけます。この映画の家族は、ちゃんと家族をしているような気がします。むしろ過干渉でも、無関心でもない、ちゃんと心をぶつけ合っているところで、家族の体を成しています。


一風変わった、いいホームドラマです。


原作は瀬尾まいこさんの同名小説です。

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また、フジテレビの新連続ドラマの話です。『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 』―ジャニーズの山下智久さんや新垣結衣さんなど、若い旬のキャスティングだったので、大人向けのドラマが好きな私としては、正直期待薄でしたが、医療ものということで第1回は観てみました。後からHPで知りましたが、脚本の林宏司さんはNHKの名作(と私は思う)『ハゲタカ』と同じ人。まだ1回観ただけなので、はっきりとした感想には至りませんが、観てよかったです。最初なんとなく設定が海外ドラマの『グレイズ・アナトミー 』に似ているかな、と思ったのですが、ドラマの冒頭から指導医と主役の研修医が一夜を共にするような色っぽい話ではなく、こちらはマジメな医療ドラマ。昨年法制化された新しい医療システムである、ドクターヘリを素材に、患者さんの命や医師としての使命やありかた、ゆれる心、患者さんとの関係を描いたものになりそうです。


医師不足が社会問題のように言われていますが、一部には高度医療は都市部にあればそれでいいという考え方があります。過疎地に高度医療の担い手がいても、宝の持ち腐れ。少しでも多くの患者を診ることができ、医療機器がそろった都市部の大病院にいて、患者を必要に応じて緊急輸送すればよいという考え方です。お産についても同様のシステム化がされれば、極端な高齢化地域に不足気味の産婦人科医を配置しろ、などという無茶な要求も抑えられるというわけです。まさにドクターヘリはその解決策の一つなのです。


今は救急車を軽微な患者までが気軽に呼ぶモラルのない時代です。医療は命を守るためのものであるというメッセージを、昨日ブログでとり上げたモンスターペアレント同様に、ドラマできちんと伝えてほしいです。健康をつくるのも守るのも自分の責任で、医療に科せられた責任ではないのです。


余談ですが、母は先日ある病気で呼吸困難に陥ったときに、救急車を呼ぶでも、タクシーを拾うでもなく、家族に連れられて歩いて病院に行ったらしいです。救急車は恥ずかしい、タクシーはもったいない、という理由で。最寄の病院から入院先までは、医師の判断で救急搬送だったらしいです。恥ずかしかったと言っていました。3日で退院して、先日旅行をするまでに回復しました。自分の親を自慢するわけではありませんが、まっとうな日本人の感覚です。自分の問題より公共の福祉を優先するなんてことではなく、本当に恥ずかしかっただけかもしれませんが…。

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こちらは、アメリカ版研修医のお話。内容はラブストーリーの要素も濃いようですが、登場人物は大人っぽいし、知的な感じがします。コード・ブルーももう少しキャスティングを考えてほしかった。特に女の子のフライトドクター候補、2人とも似た感じに見える。設定上の性格分けはしているが、キャスティングが…。

唐突ですが、世界の民主主義が進んだ先進国や新興国で、日本はもっとも企業での女性活用が進んでいません。日本人が高福祉と憧れる北欧諸国は、社会においても女性が働く場があり、責任ある役職(部課長以上でしょうか)への登用率も、ほぼ男女同率です。人権では問題が多々ある中国においても、もともと社会主義は女性も働くという制度ですので、もちろん日本よりはるかに高い数値です。日本では大企業で管理職への女性登用が進んでいる女性を対象にした商品を扱う会社でも20%に満たない会社がほとんどです。管理職だけではありません。結婚や出産による離職率も日本は他国に比べてかなり多いのです。ちなみに日本と拮抗しているのは韓国。あそこは儒教の国。20年くらい前に訪れた時には、働く女性の存在自体がマイノリティであり、日本よりかなり遅れていました。ところが日本同様に少子高齢化への危機感等から、一気に進化し、最近では日本を超えていると言われています。儒教文化をある程度守りながらの進化ですから、学ぶべき点はあるのではないでしょうか。


専業主婦を批判するわけではなく、社会全体(男性も)の問題だと思いますが、日本の人口はエネルギーのないこの狭い国土で世界で10位 です。EUトップのドイツより1.5倍程度多いのです。あの広いロシア(7位)とそれほど大きな差がないのです。そこで働く人が少なく(=納税者が少ないということ)、消費税は5%、所得税も決して高くない現状で、高福祉国家を実現にしてきた奇跡的な国だと思います。男が頑張ってきたからだと言われれば、それは一理あるかもしれませんが、今後はそういうわけにはいきません。戦争という究極の無駄を長年してこなかったことは、賞賛に値することでしょうが、いまや成熟した国で米国以外は直接的に戦争に手を貸す、あるいは自ら戦う国はありません。日本の防衛費の額も世界屈指です。


医療費は上がってほしくないけど病院にはいつでもどこでも自分を診てほしい、高齢者は大事にしてほしい、若者は負担したくない、消費税は上がっては困るし、物価も据え置きにしてほしい、女性は働きたくない、という社会こそ、モンスターであり、それを論理的に政策やビジョンを打ち出し、国民の説得を得られない政府は自分の仕事をしていません。


まさに先日始まったフジテレビ(関西テレビ制作)の連続ドラマ「モンスターペアレント」 の親と学校や教育委員会の姿そのままです。そういう意味では、興味深いドラマでした。さしずめ、米倉涼子演じる弁護士役は、社会や企業の姿でしょうか。市民の生活の問題に交わらず、別次元で高みから見ている。実は解決できる問題があるにもかかわらず、です。


でもドラマの描き方には不満もあります。なぜ企業法務専門の弁護士と教育の対立構造にしたのか。上に書いたような意図が明確にあったとは思えません。フジテレビ系の制作だけに、余計にうがった見方をしてしまいます。正当に努力して働き、多くの収入を得ている企業法務系の花形弁護士を暗に批判している感じがします。少ない収入でやりくりすることや、働く場が見つからないことも苦労ですが、第一線で働き続けることは違う内容の多大な苦労があります。


まだ、第1回が終わったばかりなので、今後どういう風に歩み寄っていくか興味深いですが、まあ、民放地上波なので、主人公の方が相当歩み寄ることになるのでしょう。社会的弱者(とされている人)の味方が民放ドラマの鉄則です。


ちなみにモンスターペアレントの描き方はそれほどおおげさでないようです。結構あることで、心の病に陥っている先生(親の問題だけではありませんが)が、相当数いると、教育現場の人が言っています。

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私は生まれてから一度も落書きはしたことがありません。それは世界遺産や文化財であっても、学校のトイレであっても…。それだけははっきり言えます。でも、生まれてから一度も軽微な犯罪や、法的には問題なくともモラルを犯したことがないかと問われれば、それは何かしらやらかしています。人の心を傷つけたこともあるでしょう。でもたった一度も、匿名・実名かかわらずマスコミに書かれたことも、学校や会社で処分を受けたことも、警察に拘留されたこともありません(交通違反で警察官とやり合ったことはありますが)。だからといって、とんでもない人間になっているかと言えば、そんなことはない(と思います)。


外国で世界遺産に落書きをする行為は、褒められたものではありません。ましてや自分を特定できる名前を書くなど、バカ正直というか、幼稚というか、そのことにおいてかばう話ではないでしょう。大学からの処分も、その重さには賛否両論あるでしょうが、組織にはさまざまなルールがあり、そのルールに照合し妥当な処分なら仕方ないでしょう。


しかし、組織が世間(マスコミ)にその事実を公表することは、筋違いと思います。それでも大学生の場合は、個人を容易に特定することはできません(まあ、知人友人にはばれるので、制裁の重さは変わらないかもしれませんが)。でも高校の野球部監督の場合は、ほぼ個人を特定しているのです。その奥さんまで含めて。


今、企業ではさかんにCSR(企業の社会責任)ということが言われ、その中に情報開示やコンプライアンスも含まれます。でも社員がもっと重大な犯罪、例えば殺人や放火事件を犯しても、公表されるのは、警察によって逮捕・拘留された後です。冤罪の疑いがあることや(突き詰めれば逮捕された後でも同じですが)、企業には捜査権や逮捕権がないこと、また、事が重大すぎて、会社に与えるダメージが大きいからです。


にもかかわらず、今回は、警察でも相手国の当局でもない、一般の観光客が撮って、ネットか何かで公表したり、あるいは直接所属団体に通報したことにより発覚した落書きにより、職を解任されたうえ、マスコミに名前は伏せられたとはいえ、個人を特定する表現で公表されたのです。このことにより次に職を探す障害になることは間違いないでしょうし、奥さんや親も含めて隣近所から好奇の目で晒されるでしょう。心の弱い人なら病気になってしまうかもしれません。たかが落書きとは言えませんが、巨悪ではないし、残忍な犯行でもありません。罪の程度はともかく、一般の観光客に本来捜査権や個人を断罪する権利はないのです。組織にその人の次の人生まで閉ざす権利はないと思います。しかも殺人罪なら警察の逮捕まで待つにもかかわらず、落書きならすぐに処分・公表する。前者の場合は、法的な問題はあるでしょうが、些か理不尽に感じます。


組織の社会的責任の範疇は、何も環境対策やコンプライアンス(法令順守)だけではありません。社員やかかわっている人を守る、その人たち、さらに社会に生きる人たちの人権を守ることも、大切な社会的責任であることが忘れられているような気がします。


以前に読んだ小説(『償い 』)のテーマは、「人を殺したら罪になるのに、人の心を殺しても罪にはならない理不尽さ」でした。組織やマスコミは人の心を殺していませんか?


人はみんな、自分を振り返った時、それほどパーフェクトな人生を送っているのでしょうか。

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6月12日(木)に開業した東京最後の地下鉄といわれている副都心線に先日初めて乗りました。鉄道は沿線住民でなければ何が便利になったかわかりません。私の場合は、山手線の内側に住んでいるので、例えばもっとも近いターミナル駅・新宿の代わりに、池袋や渋谷から帰宅する際に、新宿三丁目が乗換駅になり、ショートカットができます。山手線で経由すると、込んでいる上に、上(JR)にあがったり、下(地下鉄)にさがったりの上下運動が面倒で、地下鉄で完結するのはありがたい気がします。


そんなわけで、というわけではないでしょうが、もっとも開業により良い影響を受けているのが、新宿三丁目付近の商業施設だと言われています。とりわけ伊勢丹はもともと評判が良いデパートですが、副都心線開通で明らかにお客さんが増えました。確かにどんなに良い百貨店でも立地が、自分の家からアクセスが悪ければ行かないという人は多いと思います。実際に私も渋谷が一番近かった時には、渋谷のデパートで用を済ましていました。そういう意味で伊勢丹は決して立地が良いとは言えなかったのです。


伊勢丹に限らず新宿三丁目近辺は、開業の随分前からそれを見越して準備をしていた感があります。早めの伊勢丹リニューアルはもとより、シネコン・バルト9の開業と周辺映画館のリニューアル。まもなくシネコン2館目が新宿ピカデリー の跡地に開業します。丸井だった三丁目角の好立地も建て替え中。そして何よりも街がきれいになったことを実感します。先日サンダルが道の凹凸にひっかかり、素足がそのまま路上につきましたが、結構神経質な私も気にならないくらい、ゴミもポイ捨ての吸殻もまったくない。バーニーズそばの道は路上イベントスペースになり、ライブなどをやっており、オープンエアカフェを営業しています。以前うっかり自転車で行ったら、大雨に降られ、ルール違反ですが、路上に置き去りにして帰ったことがあります。そのうえ、そのことをすっかり忘れ、三日三晩放置した時にも、取りに行ったら、盗まれるどころかいたずらもされず、籠にゴミもなく、そのままの状態で置かれていました。


渋谷もこれからさらに変わると言われています。出遅れてあせっていると言われているのは池袋です。先見の明も何も地下鉄開業は何年も前からわかっていることです。早めの対策をしている新宿が勝つのは当然のこと。でももともと利用していた身としては、込みすぎるのも不便ですが…。


※新宿に都心最大規模のシネコン「新宿ピカデリー」開業近づく