ひとり暮らしの風景、時々、マーケティング的映画論

ひとり暮らしの風景、時々、マーケティング的映画論

東京一人生活の退屈な日常風景と、映画論なんておおげさでえらそうな話ではない、映画の感想を、日々淡々と…。

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全豪オープンテニス、女子ダブルスで杉山愛組は惜しくも準優勝という結果になった。それでも彼女は四大大会のうちの他の三大会では優勝経験がある。すばらしい戦績だと思う。でも残念ながら日本では観戦スポーツとしてのテニスはマイナーな上、シングルスが花形なのでなかなか注目されない。むしろ華々しく登場した錦織選手や、復活しアラフォー世代に勇気を与え、可能性を示したクルム伊達公子選手の方が大きくとり上げられる。


実はダブルスは日本人に向いているらしい。小柄でパワー不足であることを補う小回りの良さや器用さ、コンビネーションやチームワークなど「和」を重視し、トレーニングする国民性…。日本人がなかなか上位に食い込めないテニスという競技だが、ダブルスだけは別ということだ。もっと言えば車椅子テニスの国枝慎吾選手は世界ランキング1位。


テニスだけでなく、北京オリンピックの陸上リレーで初の銅メダルの快挙をあげた4人は、バトンの受け渡しを徹底的に練習したと言われている。テニス以上に歴然としている短距離陸上における他国の強豪との差をチームワークと努力で縮めたことは賞賛され、感動を呼んだ。


リレーもテニスのダブルス同様、陸上競技の花形ではない。でも自分自身や国民性の持ち味を生かして、勝てることで勝てばいいのだと思う。


経済や会社も同じ、アスリートではない一般個人レベルも同じだと思うのだが、日本人はあまり勝ち負けをつけることを好まない性質もある。信じがたいが、学校の短距離走の授業で手をつないでゴールするなんていう話も実しやかに流布したことも。個人単位どころか自治体単位で学力検査の成績を公表しないなんていう話もあった。もっと勝つことにこだわってもいい。ただ、何で勝つかは人ぞれぞれということで。


人からみれば些細なことでも、人より自信の持てることがあってこその適材適所。苦手なことはしなくていいというだけではなく。

仕事の途切れ目でここ数日のんびりしています。だから放置していたこのブログも再開しようという話です。


午前中は事務所に出ずに、自宅で頼まれていた原稿を書いていたら、古くからの知人から1本の電話がかかってきました。年賀状を書けなかった理由とお詫び、そして近況報告でした。彼女は1児の母。産休明けで昨年春に復帰していましたが、会社の景気が悪く、不穏な空気になってきたので、リストラされる前にやめて、さっさと次の職場(もちろん正社員)を決めたそうです。何でも少しでも間が空くと、保育園から追い出されるそうで、そういうお母さん方もこのご時世結構いるということです。


しかし女性はたくましいです。別に彼女の場合は、だんなさんは一流企業のエンジニアだし、やめてもたちまち困らないでしょうが、働きたいという意思力が強い。だから産休が明けたあとも、受け入れてくれる保育園のある近くのマンションに引越し、仕事に備えたわけです。こういっては失礼ですが、キャリアだけを表面上なぞると、エリート街道まっしぐらではありません。若いわけでもなく、出産もかなり遅いほうで、本来なら子育てだけで疲れても不思議はない年齢です。でもバイタリティがあるのです。そういう人を受け入れてくれる懐が、まだ日本、少なくとも東京にはまだあります。


ブログを中断している半年くらいの間に、何だかマスコミ報道だけを鵜呑みにすると、日本も世界も空気感がガラッと変わったような気がします。確かに金融危機は現実だし、車は売れていない、円高で輸出産業は打撃を受けています。住宅産業、不動産も厳しいのは確かです。


でもそれをバネにしたとしても、言い訳にしない人たちは、ちゃんと生きています。

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先日『プリズン・ブレイク』のシーズン3を観終わりました。


この有名な米ドラマは、主人公であるマイケル・スコフィールド(ウェントワース・ミラー)が無実の罪で死刑判決を受けている兄のリンカーンを脱獄させるために、わざと犯罪を犯して収監されることから始まります。シーズン1は最初の刑務所から脱獄するまでを、シーズン2では脱獄して追われる身を、そしてシーズン3ではパナマの刑務官すらいない醜悪な環境の刑務所SONAからの脱獄を描いています。


彼らの敵は刑務所内の役人たちではなく、政府内などにいて影で暗躍する大物を抱えた組織。でも24-TWENTY FOUR-との違いは、その悪行そのものの内容や人間関係ではなく、脱獄と逃走にスポットを当てているところ。人間関係では主人公の家族関係、恋愛、そして刑務所内の囚人同士や刑務官との関係がメインです。それはそれでスリリングなのですが、シーズン1は暗い刑務所の中が描かれているシーンが多く、主人公の頭脳明晰さや刑務所長との関係などは『ショーシャンクの空に』 に似てなくもなく、ショーシャンクは素晴らしい映画ですが、こちらはやや安っぽく感じたものです。ところがシーズン2から断然おもしろくなり、シーズン3も再び刑務所に戻るので、どうかなぁ~と思ったのですが、シーズン自体が短くコンパクトにまとめられていたこともあり(ストの影響かもしれませんが)、私的にはスリリングで一番良かったです。ただ、ちょっと描写は端折った感じがしましたが…。


SONAからの脱獄も成功してシーズン3は終わり、シーズン4ではマイケルは、愛するサラを殺された復讐の旅に出るらしいです。舞台はまたアメリカに戻るようですが、国は違うとはいえ2度も刑務所を脱獄して、(追われる前提とはいえ)自由に動き回れるというのは日本的に考えればやや無理があると思いますが、そのあたりはご愛嬌。シーズン4にも期待できます。SONAにはくせ者のティーバッグ、マイケルの代わりに収監されたような感じのスクレもまだいるので、SONAの中のこともなんらか絡んでくるのでしょうか。


ところでアメリカの刑務所モノを見るにつけ、アメリカは個人や自由を末端まで尊重にしている国だなぁ~と思います。日本で別に刑務所に入ったことがあるわけではありませんが、ドキュメンタリーやドラマで観る日本の刑務所は清潔ではあっても、、規則でがんじがらめな感じがします。アメリカでは面会も比較的自由で、電話もできるみたいです(州や刑務所の形態によっても違うようですが)。

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ちなみに『ショーシャンクの空に』。名作です。

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この映画、ベトナムに行く飛行機の中でさんざん観たような気がしますが、途中でうとうとしたり、途切れたりしていて、終盤をまったく観なかったことに気づき、DVDを借りました。


前に原作者である海堂尊さんの作品についてのブログで私が書いているのですが、小説自体、彼の他の作品に比べて小説家という意味では素人がエンターテインメント的技巧に走った感じがして、いまいちだなぁ~というのが感想でした。筋書きは、バチスタという高度心臓手術を高い確率で成功に導いてきた大学病院の医療チームがいるのが、何かのきっかけで死亡事例が続いてしまい、そのなぞの解明を不定愁訴外来の担当医の田口と、厚生労働省から来た白鳥で解決するというものです。原作の中では個々のキャラクター設定は楽しめても、ポイントとなる謎解き(犯人探しと、スター医師2人の秘密という2つの軸がある)の部分が二番煎じぽく、結論となる犯人の動機に後味の悪さだけが残りました。動機自体はありだと思うのですが、そのためには犯人の人間像をしっかり描かないと、エイリアンが常識では考えられない感情の持ちようによって罪を犯した感じしか残らず、それが医療従事者であることに薄気味悪さだけが残ります。


それが映像化されると、せっかくたいした華はないけど個性があった主要登場人物である田口&白鳥(映画では阿部寛&竹内結子)がのべっとした心を感じない人形のようになってしまっていて…。竹内結子さんはもともとどうでもいい感じですが、阿部寛さんは割と好きな役者で、作品に恵まれればいい演技をされています。ところがこの映画では、すごく中途半端。ビジュアル的にイイ男であることが既に原作から乖離しているのですが(田口に至っては、男性から女性になっていますし)、そのあたりは映画なのでしょうがないと目をつむったとしても、本来、阿部さんはちょっとかっこ悪い男とかセンスがない男、でも実際は切れ者なんて役を他の作品では巧みにこなされています。ところがこの作品でははまっていません。原作を読んでいるからそう思ってしまうのかもしれませんが…。


医療チームの面々に至っては、2時間の中でキーマンが多すぎて、描かれ方がすべて中途半端に終わり、誰にも感情移入できません。


映画には向かない作品で、もう少しキャラクターに深みを加えることが可能なら、連ドラの方が見ごたえがあるかもしれません。NHKの土曜ドラマの5回連続くらいがちょうどいい。演出や配役も失敗しなさそうです。原作を超える映像作品の誕生もあり得るのではないでしょうか。

いつになく熱心に観ていた北京オリンピックでしたが(暇だったのでしょう)、そろそろ終わりです。柔道、競泳などの日本人選手が活躍する個人技が目白押しで、もりだくさんの前半戦に比べ、後半は日本が弱い陸上などが中心で、盛り上がりに欠けます。ところがその後半戦で大感動してしまいました。まさか私的にはまったく注目していなかったソフトボールで涙するとは…。


今日の決勝ももちろんよかったのですが、圧巻は昨日の3位決定戦でしょう。朝からさんざん投げていた上野投手がまた出てきて、またさんざん投げているのですから。


別にプロ野球と比較するのはナンセンスだとわかっているけれど、連投や1日に300球以上投げることが選手の肩を壊し選手生命を縮める過酷なことであることはきっと確かなのでしょう。高校野球やオリンピックのように短期決戦だからできるわざとはいえ、1日2回延長戦、翌日もまた、というのは凄すぎます。


そして何よりも今回のソフトボール中継を楽しくしてくれたのは、前監督の宇津木妙子さんの解説らしくない解説。まるでベンチの中にいるように、選手のプレイの修正点を事細かにマイクに向かって話しているし、危ういプレイをみると、「あっ、ダメダメ」「しまった」みたいにそのとき感じたままが生々しく伝わってきます。歳をとった母親がテレビに向かって、ハラハラどきどきしながら娘のプレイに一喜一憂している風にも感じます。


おそらく金メダルをとらせることができずに代表監督を降りざるを得なった無念さもあるのでしょう。でも本当にソフトボールや選手への愛情の深さが、ちょっとおっかない声と話し方の奥から伝わってきて、選手のプレイ以上に感動を誘います。辛口のコメントばかりでしたが、上野選手の連投にはさすがに気遣っていましたし、何よりも勝利が決まった瞬間、泣かれていました。解説は初めてということで、スポーツ解説の技術としてはいまいちなのでしょうが、そんなものは超えているなぁ~と思った次第です。